おまけその3・モーゼルカービン(ヨネザワ)


以前「実力」モーゼルの項で紹介したオリジナルのモーゼルカービンをその後に入手した。

主席がゲーム(らしきもの)を始めた当時に「新製品」として発売になったので、当時としては新しい銃というイメージを持っていたのだが今改めて振り返ると既にン十年もの歳月が過ぎ去っていた事に気が付いた。

当時は「全然似てない」「値段の割にパワーがまるで無い」など散々だったが、リアルなモーゼルが出回っていて簡単に入手出来る今、改めて見直すとそのデフォルメからは寧ろ宇宙銃的なイメージが漂い、新鮮な感動すら覚える。

そう、これはモーゼルのデザインをパクったのではなく、モーゼルが進化した形態なのであろう。

きっとこれが更なる進化を遂げると、何世代か後にあの有名なハン・ソロのブラスターに繋がっていくのかも知れない(いや、ブラスターの方がモーゼルっぽいゾ!)。

まあそんな訳で、昔の幼馴染に偶然出会った様な感覚を抱きつつ今回の紹介をしてみたい。


元箱、取説と銃本体。
今回入手出来た物は経年による傷みはあるにせよ、元箱や取説など当時を語る貴重な付属品がしっかり残っているという非常にありがたい状態であった。
それにしても思えば4半世紀前の当時、幾星霜を経て再び電脳網上で紹介する事になると誰が知りえただろうか。


フレーム左後方の模様。
最近では難しいであろう「MAUSER」の文字が誇らしげだ。
フレーム上部にはMAUSER MK2 CUSTOM 1980 の文字が見える。
今ではこの銃より若いゲーマーが多数活躍している事を思うと感無量である。


マガジンハウジング左側の文字。
カート式の為、5発しか入らないが当時としてはこれでも「多弾数」であった。
LONG BARRELとあるが、じゃあショートバレルもあったのだろうか?(聞いた事無いぞ)
口径7mmという、現在主流の6mmでもなければ某社が普及に躍起になっている8mmのちょうど中間の口径が今となっては新鮮である。


銃右側の模様。
MARK2とあるがじゃあマーク1ってのもあったのか?いろいろと謎は尽きない。
タンジェントサイトは実銃よりかなり前にあるが、後ろの妙な突起スペースがマウントベースになっている。
当時の銃の性能を考えるとスコープなんて・・・ではあるが、とはいっても子供の身分では誰も買えない憬れのアイテムではあった。


ストックを外したところ。
実銃と異なり、スリットに噛ませた後にネジで締め付ける様になっている。
グリップ下に置いてあるのは同梱されていたピストルアタッチメント。ストックを外した時はそのスリットにこいつをセットして、きちんと「ピストル仕様」になる様にという心憎い配慮の現れである。
このこだわり。モーゼルを設計する時、人は誰も漢気を出さずにはいられなくなってしまうのだろうか。


そのピストルアタッチメントを装着した状態。
これでちゃんんとランヤードリングが使えるようになる。さすがは「ミリタリーモデル」と謳うだけの事はある。
異様に太いグリップ、やけに後ろに突き出たフレーム、ハンマーの代わりにあるのはボルトだし、セーフティもオリジナルより現代銃に近い位置&形となっているなど、種々のデフォルメが見て取れる。


以前紹介した「実力」モーゼルとの比較。
というか金型が同じなのでほとんど一緒である。
形こそ同じだが、プラの質感や重量などはやはりまるで異なり、ヨネザワモーゼルは良い材料を使って贅沢に作られていたのが伺える。
当時の価格¥8700を考えると無理も無いか。(当時最高額がマスダヤのサンダーボルトで¥9800、次がマツシロのSSー9000(後のスーパー9)で¥9000だった)


マガジンハウジング部の比較。
値段の割にぱっとしない性能で日本ではイマイチヒットしなかったが、後年よもや中国でよみがえるとは。まして二十五年の歳月を経てここに揃う事になろうとは・・・縁とは不思議なものである。


絶版モーゼル勢揃い。

上から下に
・フジミモーゼルM712
・マツシロモーゼル
・モーゼルカービンマーク2

マツシロモーゼルについているストックは実はマルシンの物。しかし何故かあつらえた様にぴったり装着可能であった。
オリジナルは発売当初「ストックホルスター後日発売予定」となっていたが、結局出なかった様である。

それにしても・・・モーゼルミリタリーのエアーガンは、マルシンのMAXIを加えてもこの25年間で4度しかモデル化されなかったという事を思う時、その1丁1丁に歴史の重みを感じざるにはいられない。
しかも、そのどれもが非常に個性的なのである。


絶版モーゼル勢揃いの2。
ちょうど下から上へと年代順になっている。

今ではモーゼルというとM712ばかりが有名になってしまったが、M712なんてのは単なる1バリエーションでしかなく本来のモーゼルはC96である事がラインアップを見てもわかるだろうか(ヨネザワモーゼル&マツシロモーゼル)。
特にマツシロモーゼルのクリップ装填や半ブローバックの排莢アクションなど、今でも撃ち出すと時間を忘れてのめり込んでしまう程十分楽しい。
しかも、やや遅れたとはいえこれもヨネザワモーゼルとほぼ同年代の発売なのである。

性能緒元(当時の取り扱い説明書より)
全長: 720mm(カービン) 450mm(ピストル)
重量: 1.5kg(カービン) 0.75kg(ピストル)
バレル長:190mm
パワーソース:コッキング(エアー)
装弾数:カート式5発+1(薬室内)
 

その他モーゼル系

フジミモーゼルM712

マルシンMAXIモーゼル

マルシン ブローバック M712(8mm)

マルシン ブローバック M712(6mm)

モーゼル番外編・マツシロのスーパーモーゼル

モーゼル番外編その2・「實力」モーゼル

モーゼル番外編その4・「M32」モーゼル

ガンスミス系

一号狙撃手槍

短銃身「ボロモーゼル」

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