おまけ・スーパーモーゼル


モーゼルついでのおまけに、カート式のモーゼルエアーガンを一つ紹介しよう。


これはマツシロ(現マルコシ)から1980年に出された「スーパーモーゼルオートカスタム」である。
当時はまだつづみ弾全盛の頃で、この銃も当初は6mmつづみ弾を使用するカート式のコッキングガンとしてデ ビューした。この前に出ていたモーゼルタイプというとヨネザワの「モーゼルマークU」があったがそっちはかなりデフォルメされており、サイズもライフルに 近い大きさにしてマガジン使用のカート式5発装填、パワーとしてはSS−9000やサンダーボルトには及ばないものの価格的には同等という、あまりパッと しないものであった。

その為、当時モーゼルを知っていた我々(俗に言う「古代遺跡ゲーマー」の更に昔々となるネ。何と呼ばれるんだろう?)としては、上からのクリップ使用でそれも本物と同じ10発装填に狂喜乱舞したものである。

パワー的には大した事はないが「ハンドガン」と呼べるサイズ(当時はマツシロのオートマグにしろ上記モーゼルマー クUにしろ、子供の体には持て余すビッグサイズが横行していた)で総弾数も多く、何より装填のアクションが業界初!な上にストックホルスターを予感させる グリップ裏の切り欠きまであった(結局ストックホルスターは発売されなかったようだが)。

当時としてはかなり頑張った作りであったといえよう。

まあ細かい事を言えばまだ本物より1サイズ大きい事や、ボルトが四角ではなくて丸(これだとモーゼルじゃなくてア ストラになっちゃう!)だったり、グリップがヤケに丸みを帯びていて大きかったりしないでもないが、今から20年も前の製品である事を考えると寧ろ微笑ま しくも懐かしく感じようというものだ。

※猶、一部に「スーパー9と同じピストンユニット使用」という誤情報が流れていたが、下の写真を見ればわかる様に互換性すらない明らかに別の物である。
当時「スーパー9と同じピストンユニットを使用していたハンドガン」は同社のオートマグであり、もしスーパーモーゼルが同ピストン使用だったらとてもじゃないがこのサイズには纏まらない。

その後エアーガンはつづみ弾からBB弾時代へと移行するが、運良く6mmつづみ弾を使用していたスーパーモーゼル はカート内部にパッキンを入れるという簡単な改修にてBB弾仕様としても存続、フジミのモーゼル以外で唯一のBB弾仕様のモーゼル(2001年4月にマル シンからMAXIモーゼルが発売され状況は変わった・編集部注)、しかも上部からのクリップ装填というマニア泣かせのギミックは未だにこれだけ!なのである。


手元にスーパー9があったのでシリンダーを並べてみた図(写真上)。
長さの違い(モーゼルのシリンダーは機関部の中ほどまでしかない)は言うまでもなく、太さもモーゼルの物よりずっと太い事がわかる。
でもマツシロオートマグは当時、このでっかいシリンダーが使われてたんですぞ。
如何に当時のハンドガンは大きかったか、というかスーパーモーゼルが如何に取り回し良く感じられたかに想いを馳せてみましょう。
左下はクリップに装填したカートリッジ。つづみ弾時代は茶色でしたが、BB弾仕様となって黒になった様です。
 

エアーガンデータ
全長:321mm
銃身:129mm
重量480g
装弾数:カート式10発
価格:¥5800
発売年:1980年

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