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目次
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概要
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システム全体
ビバリウム中身
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ここでは我が家のカエル飼育環境をご紹介します。初心者が試行錯誤している段階なので、色々お気付きの点もあるかと思います。「こんなことやってる人もあるんだなあ」程度にご覧下さい。
尚、カエル飼育環境を当ページでは「ビバリウム」と呼びます。
■システム全体■
基本はワイルドスカイに特注したガラスケース。
ミスティングシステムは未導入。湿度調整はビバリウム内の底床材に高低差をつけて池を作り、エーハイムフィルターを通した温水をビバリウム上部から壁面を伝わせることで加湿しています。但し、この方法では終日同じような湿度になり、棲息地環境の「朝夕2回のスコール」は再現できていません。温度は水温の他、壁面に計3枚(左・右・奥)ピタリ適温をセロハンテープ留めで調節。4月中旬以降は奥のヒーターのみONにして、左右のヒーターは切っています。夏季は上部メッシュに沿ってファンで送風して換気を促進しています。
池の水はガラスケース前面から排水し、素焼きの鉢カバーに溜めてヒーターで温度調節しています。その後フィルターを経てビバリウム上部へ。鉢カバー内のヒーターはサーモスタット有り(約26度)の、観賞魚用のもの。
ビバリウム内の植物はネオレゲリア「ファイヤーボール」・ウィローモス・リシア・ガジュマル・ワイヤープランツ・シダ。
照明は観賞魚や水草水槽用の蛍光灯スタンドで6本を使用。うち3本はタイマーで8:00〜20:00の12時間点灯、残り3本は同様に9:00〜19:00までの10時間点灯させています。カエル導入当初の40日程は、10:00〜22:00までと11:00〜21:00の点灯としていました。カマダも飼い主も日中は会社勤めなので、給餌の問題からカエルに夜型になってもらうためです。しかし、観察しているとカエルは点灯時間と無関係に7:00前に起き出してきて19:00前に物陰に隠れてしまうので、少し歩み寄って現在の時間帯に変更しました。
【追記】
カエル導入から約2ヶ月、ききょう(オス)のほうは少し夜型にシフトしてきました。照明が消えた後も21:00くらいまでビバリウム内をお散歩しています。(平成20年6月7日)
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【参考】主な器具の名称・仕様・購入元
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名称
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仕様
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購入元
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ガラスケース
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ワイルドスカイ
オリジナル自然通気式オールガラスビバリウムケース 前面排水タイプ
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- 幅 × 奥行き × 高さ(mm):
600 × 450 × 600 ※特注サイズ
- 前面引き違い戸
- 上面と前面下部に通気用アルミメッシュ
- 前面左下部に排水口
- 上面に給水口(特注加工)
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ワイルドスカイ
(東京都江戸川区)
※店頭で希望を伝え、加工完了後宅配
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キャビネット(水槽台)
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コトブキ工芸
レグラススタンド600L
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- 幅 × 奥行き × 高さ(mm):
700 × 570 × 650
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チャーム
(群馬県邑楽郡)
※通信販売
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コトブキ工芸
レグラススタンド専用ライトスタンド
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- 幅 × 奥行き × 高さ(mm):
600 × 415 × 1,610
- レグラススタンド天板上からの高さ(mm):
900〜1,420(6段階調節可)
- 静耐荷重:約20 kg以下
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フィルター
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エーハイム
エコ コンフォート2232
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- 本体 直径 × 高さ(mm):
205 × 320
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チャーム
(群馬県邑楽郡)
※通信販売
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ヒーター
(気温用)
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みどり商会
ピタリ適温 3号 × 2枚
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- 本体 縦 × 横(mm):430 × 250
- 表面温度:42 ± 5度
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P&LUXE
(大阪府吹田市)
※店頭で購入
チャーム
(群馬県邑楽郡)
※通信販売
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みどり商会
ピタリ適温 4号 × 1枚
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- 本体 縦 × 横(mm):550 × 220
- 表面温度:42 ± 5度
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ヒーター
(水中用)
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田口電機
ミニマムオートヒーター 100 × 1本
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- 管サイズ 直径 × 長さ(mm):
15 × 140
- 設定温度:26 ± 1.5度
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※購入元不明(観賞魚用ストック利用)
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照明
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ジェックス
クリアライト CL603 × 1式
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- 幅 × 奥行き × 高さ(mm):
606 × 170 × 100
- 蛍光ランプ:20 W × 3本
※ライトリフト使用
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※購入元不明(観賞魚用ストック利用)
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ニッソー
リアルインバーターライト600 × 1式
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- 幅 × 奥行き × 高さ(mm):
648 × 248 × 118
- 蛍光ランプ:18 W × 3本
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空冷ファン
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コトブキ
スポットファン20 × 1式
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- 幅 × 奥行き × 高さ(mm):
68 × 215 × 63
※ノズルを外して設置
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チャーム
(群馬県邑楽郡)
※通信販売
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水作
水心 SSPP-3 × 1式
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- 本体 幅 × 奥行き × 高さ(mm):
130 × 55 × 50
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タイマー
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ニッソー
プログラムタイマー NT-301
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チャーム
(群馬県邑楽郡)
※通信販売
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溜め水容器
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素焼き鉢カバー
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- 内法 直径 × 高さ(mm):
330 × 340
- 厚さ(mm):約22
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※飼い主実家の庭で発見、飼い主親にせがんで取得
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発泡スチロール箱
(上記鉢カバーのカバー)
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- 内法 幅 × 奥行き × 高さ(mm):
340 × 250 × 110
- 厚さ(mm):約22
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※通信販売商品購入時の梱包材を利用
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※上記はカマダが調べたものです。仕様の変更等は反映していません。
※購入元で現在は取り扱っていないものもあります。
※旧モデル等、上記リンクから調べられないものもあります。
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ビバリウムケース
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■ケース■
ワイルドスカイ オリジナル自然通気式オールガラスビバリウムケース 前面排水タイプ
幅 × 奥行き × 高さ(mm):600 × 450 × 600 ※特注サイズ
カエルがあちこちで遊べるビバリウムにしたかったので、ケースはワイルドスカイホームページの通信販売で売られているものより一回り大きなものを注文しました。お店で当方のイメージを元に打ち合わせ、後日加工の済んだ品を宅配してもらいました。
天井部から給水して前面下部から排水することを考えていたので、天井部に穿孔してもらえるか尋ねたところ、可能とのことで注文しました。穴の大きさや位置については、強度や穿孔する機械の点とこちらの希望とを店頭で話し合って決めました。我々がカエル飼育は全く初めてであることを最初に言うと、色々アドバイスしてもらえました。
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上の写真は、届いてすぐのビバリウムケース。水槽台(別売り)に載せて前面の引き違いガラス扉を嵌め、ライトリフト(別売り)を上に載せた状態です。前面中央に縦に見えるのは、扉と扉の間隙を埋めるモール。両面テープが付いてあり、簡単にセットできます。
前面左下に見えるグレーの丸い部分が排水口。ワイルドスカイホームページに詳しい仕様がありますが、底面が奥から手前にかけて緩い下りの傾斜があります。それで、手前から排水できる仕組みです(下図参照)。
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給排水・吸排気システム略図
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■給排水・吸排気■
給排水は我が家では左図のように常時水を循環させています。左図はあくまで略図で、実際には溜め水からフィルターまで落差をつけています。また、万一溜め水容器(素焼きの鉢カバー)が割れたり容器から水が溢れた時のために、溜め水容器を更に発泡スチロール箱に入れて二重にしています。
水は水道水をテトラ コントラコロラインで中和したもの。左図水色矢印→が水の流れです。
Aから壁面を伝って落ちてきた水は、Bの排水口から管を通って溜め水容器に入ります(C)。これをDから吸い上げてフィルターに通します(E)。ここで濾過された水はFから出て再びAからビバリウム内に流れます。尚、フィルターを出てすぐのところにGの分岐があり、ここで水量を調節しています。Aに行く水が多いとBの排水が追いつかず、吸気用アルミメッシュaから水が溢れ出します。
実はカエル導入前の約4ヶ月間この方法で水を回していましたが、適量の感覚がつかめるまで、何度かリアルにオーバーフローしてしまいました。カエル導入後は今のところ洪水はありません。
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吸排気はケースの上下2カ所(a・b)のアルミメッシュからの自然通気式です。上図オレンジ色の矢印→が空気の流れです。
夏季は上部のアルミメッシュ(b)の上を、横から天井に沿うように空冷ファンからの風を当てて排気を促しています。ベルヌーイの定理? 多分そんな感じ……。
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デジタル温湿度計 本体
▲設置直後の写真のため人間の居室内の数値。ビバリウム内は、例えば今朝は湿度99%、温度26.8度(5月25日 雨 9:00)。
デジタル温湿度計 センサー
▲フィルター付属品の、使わなかった吸盤と余ったホースで壁面に固定しました。
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■温度調節■
温度は、水と空気の両方で調節しています。
水は、溜め水容器に観賞魚用のサーモスタット付きヒーターを一年中入れ、26度に保っています。このタイプのヒーターは消耗品なので、必ずスペアを用意しています。特に冬季は毎日水温計を確認します。
空気は、ビバリウム背面と両側面の計3面に爬虫類飼育用のシートタイプのヒーター「ピタリ適温」を当てて温めています。夏季は背面のみONにし、秋〜春季は3枚ともONにしようと思っています。
温度は、右の写真のように、ビバリウム内の3カ所で確認しています。
- イ:ビバリウム奥上部の気温・湿度(アナログ)
- ロ:ビバリウム前面下部の気温・湿度(デジタル)
- ハ:ビバリウム内の池の水温(アルコール式)
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3カ所の温(湿)度計
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ビバリウム奥上部のイに比べ、吸気口付近であるロの数値が温湿度共に低いことが多いです。カエルはたまにイの付近まで冒険に出かけますが、大抵ロ付近で生活しているので、スースーしているところも案外嫌いではないのかも知れません。よくアルミメッシュの上に乗っていますし。水温ハは常に26度で安定しています。カエルは時々温泉のように肩まで浸かってボンヤリしています。
ところで、カエルが吸気口の上に乗っているのを見て、何となくマリリン・モンローを思い出す私はヘンでしょうか……。
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配置
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観賞魚水槽用ソイル
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■底床材■
底床材は以下の5種類を用いました。
- 軽石
- 観賞魚水槽用ソイル(土)
- 園芸用炭ボール
- ヤシパネルの屑
- ピートブロックの屑
1・2. はこのビバリウムの底床材として購入。3. は園芸用としてストックしていたものを利用。4・5. は壁面を作る際生じた屑をそのまま地面に均(なら)したものです。
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1. の軽石はワイルドスカイにて購入。初心者なのでまずはビバリウム専門店のものを買うことにしましたが、慣れたら近所のホームセンター等で園芸用の軽石を買うのも手軽かと思います。
2. のソイルはマーフィード コントロソイル(写真)をチャームにて購入。前面中央の表土として使用。余ったので、残りは観賞魚水槽に使います。
3. の園芸用炭ボールはハイドロカルチャー等の園芸用のもの。我が家のビバリウムでは、池の表土として敷いています。
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■壁材■
壁材は以下の3種類を用いました。
- バージンコルク板
- ヤシパネル
- ピートブロック
1〜3. は全てワイルドスカイで購入。
1. のバージンコルク板はノコギリで切ったりするのが面倒なので、お店で好みの形・大きさのものを購入しました。主にビバリウム背面に岩肌のイメージで貼り付けています。しかし、その後ウィローモスがものすごく繁茂してコルクは全く見えなくなってしまいました……。
2. のヤシパネルは主に左右の壁面に使用。表面に変化を付けるため毟(むし)った残りはそのまま表土として利用。
3. のピートブロックは主に右奥に傾斜を付けるため貼り付けました。
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■小物■
その他のレイアウト小物は、ブラジルナッツシェルターと流木。ブラジルナッツシェルターはワイルドスカイで購入。流木は近隣や旅先で観賞魚店に立ち寄る度に流木売り場で飼い主がしゃがみこんでじっくり選び、気に入ったものがあれば都度買っておいたもの。
次のページの「手順」の項で色々流木を組み立てたり配置に苦心していますが、その後ウィローモスの繁茂により、かなりうずもれました。ブラジルナッツシェルターはウィローモスにすっかり閉ざされてしまっています。思い出してピンセットで入り口付近のウィローモスをかき分けておくと、ききょうが出入りしている場面が2回目撃されました。カエル的には時々入りたくなる施設のようです。我が家の環境では油断するとすぐ緑に閉ざされてしまいますが。
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▲設置直後のブラジルナッツシェルター。
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▲ウィローモスが良い感じ。
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▲もう何が何やら。
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植物1

▲1. ファイヤーボール 4. ガジュマル 6. シダ
植物2

▲2. ウィローモス 3. リシア
植物3

▲5. ワイヤープランツ
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■植物■
ビバリウム内の植物は下記の6種類。
- ネオレゲリア「ファイヤーボール」
- ウィローモス
- リシア
- ガジュマル
- ワイヤープランツ
- シダ
1. はワイルドスカイで購入。以前熱川バナナワニ園(静岡県賀茂郡)のお土産物屋さんでも似たようなキレイな赤いネオレゲリアを見かけました。その時は旅程の都合で購入を見合わせましたが、次回は是非買ってみたいです。ワイルドスカイもバナナワニ園のお土産物屋さんも、価格が良心的なのが嬉しいです。家が近ければしょっちゅう遊びに行くのになあ。
2・3. はチャームで購入。ウィローモスはビバリウムを設置する少し前に購入し、設置までの間観賞魚水槽で保管していました。その時は増えも減りもしませんでした。ところが、ビバリウムを設置し終わってコルク板やピートブロックの上に薄く載せて水を回し始めたら、あっという間にジャングル状態に。ウィローモスがこんなに繁茂する水草だとは知らなかったのでかなり驚きました。リシアは過去に2度観賞魚水槽で育てていましたが、ランソウに貼り付かれて2度ともダメな感じになってしまいました。ビバリウムでは調子よく育ち、ウィローモスと縄張り争いをしています。
4〜6. はホームセンター オージョイフルで購入。「シダ」なんて、もう少し詳しい名前が分かればいいのですが、名札(?)を捨ててしまいました。
因みに鉢カバーの溜め水にポトスを差しています。元々他の観賞魚観賞魚水槽に差していたうちの1本。丈夫で、どんどん増えまくっています。
具体的な設置手順・日常の維持管理は次のページです。 →次のページへ
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