知香のサバゲダイアリー
−−−初心者入門講座−−−
戦国春秋編・秋のF  シェイプ・アップサバゲ そのC 
お一人様でも安心「防御編」 
(セーフティ・ネオジウム側)
チャヤ:あなた達!私は迂闊に出るなと止めた筈ですよ!
その結果、どうなりました?
 
ネオジウムA・B:面目ありません、少佐。
 ハル:チャヤ少佐程の方が新兵を抑えられなかったとはね。
ハル:チャヤ少佐程の方が新兵を抑えられなかったとはね。
チャヤ:あっ、南波春(ナンバ・ハル)大尉!
いや、思いの外、練度の高いチームに遭遇したからその・・・
 ハル:言い訳など無用。
ハル:言い訳など無用。
遅刻した例の留学生を駅まで迎えに行っていたので遅くなりましたが、次のゲームから参戦します。
どれ、今度は私が手合わせしてみましょう。
チャヤが手こずる程の集団とは、どれほどのものかしら。
(セーフティ・人参軍側)
 紅中兵:さて、次はどうするかな・・・
紅中兵:さて、次はどうするかな・・・
 金子:数でのつぶし合いになるとメンバー数の多いネオジウムが有利です。
金子:数でのつぶし合いになるとメンバー数の多いネオジウムが有利です。
従って、展開が可能な中央は敢えて避け、左右どちらかのフィールド限界付近を進み、側面から交戦中の敵に当たっては如何でしょう。
 林当家:右はブッシュが続くその向こう側が比較的平坦で進みやすそうだったよ。
林当家:右はブッシュが続くその向こう側が比較的平坦で進みやすそうだったよ。
ブッシュを陰に使ってこちらの存在を隠す事にも使えそうだし。
ロナウド:私がフラッグ周辺を守っていましょう。
他の友軍は残念ながらどこで何をするか全く読めませんので、最低限のカバーをして人参軍さんの健闘がサドンデスしない様に努めます。
 紅中兵:や、それはありがたいです。
紅中兵:や、それはありがたいです。
では、佐藤人とカタヤンをお付けしましょう。
先鋒・林当家、次鋒・カケル、知香ちゃんはカケルの側面警戒に、同士金子は後衛と私の側面警戒を頼む。
このフォーメーションでフィールド右の際を中央付近まで一気に押し上げ、交戦を始めたネオジウムを側面から襲撃するぞ!
総員、フラッグ前へ移動!
 
  
  
  
  
  一同:了解!
一同:了解!
(フラッグ前・ネオジウム陣営)
 ハル:チャヤ少佐、3倍早いアナタにフラッグ守備といっても無駄でしょうからねえ。
ハル:チャヤ少佐、3倍早いアナタにフラッグ守備といっても無駄でしょうからねえ。
中央砦の確保をお任せして、我々は左側面を進んでみます。
例の人参軍が出て来たらすぐ呼んで下さいね。今回は私達の獲物ですから。
よろしいかしら?
チャヤ:良いでしょう。ただし、機を見てフラッグまで進みますが異存はありませんね?
 ハル:さっきのパターンを裏から実施するのかしら?
ハル:さっきのパターンを裏から実施するのかしら?
ええ、宜しくてよ。
小塚、赤穂洲、ダブルヘッドでポイントマンを。後の者はアタシの後からついていらっしゃい。
 
ネオジウム南波派一同:はい、お頭!
「ピーッ!ゲーム開始!」
(再び人参軍陣営)
 カケル:今回は強力なネオジウム相手に生き残る事が重要になるので、サバゲにおける防御についてゲームの中で見ていくよ。
カケル:今回は強力なネオジウム相手に生き残る事が重要になるので、サバゲにおける防御についてゲームの中で見ていくよ。
幸い、僕等のルート左手にはずっとブッシュがあるし、中央付近にはパレット利用の遮蔽物も数多く設置されているからね。
 知香:はい、お願いします。
知香:はい、お願いします。
 カケル:まず、遮蔽物には大きく2種類あるんだ。
カケル:まず、遮蔽物には大きく2種類あるんだ。
1つは、今ちょうど左手にあるブッシュみたいな、姿が見えなくなるだけで弾は抜けてくる物。
もう1つは、中央付近のパレット障害物みたいにBB弾が貫通する事はない、完全に防御可能な物だ。
状況が許せば2番目の障害物を利用する事が出来ると安心なんだけど、数も少ないし皆がそれを当てにして動くから目立つ。つまりは敵の格好の目標ともなってしまう。
そこで、1番の隠れるだけの物を上手く利用し、敵に撃たれる前に先手を取る事が出来れば結果として戦場の主導権を握る事が出来るわけさ。
ブッシュや茂み、下草等そこらじゅうにあるんだから、上手く見極め活用するんだよ。
なにせ、交戦が始まっちゃうと敵から目が離せないからね。
 知香:はい。初動の大事さはさっきの射撃レクチャーでもあった通りですね。
知香:はい。初動の大事さはさっきの射撃レクチャーでもあった通りですね。
 カケル:うん、そうだね。
カケル:うん、そうだね。
あと、ディフェンスの際の注意点としては・・・
まず、できるだけ低い姿勢を取る事。
これは当然ながら、敵側から見た時の投影面積を小さくする事が出来るから。すなわち、当たりにくくなるからなんだ。
伏せたら汚れるからなんて嫌がるのが初心者に多いんだけど、その為に行き帰りとは違うゲーム服に着替えてるんだから、ここはためらわず思い切って寝ころんでしまう様に。
 金子:某チームのリーダーさん曰く、「汚れ?天然の迷彩効果ジャン!」だそうです。
金子:某チームのリーダーさん曰く、「汚れ?天然の迷彩効果ジャン!」だそうです。
 カケル:わっ!
カケル:わっ!
金子さん、後方警戒じゃなかったんですか?
 金子:主席の指示により前方警戒強化の為に前進して来たんだ。
金子:主席の指示により前方警戒強化の為に前進して来たんだ。
どうやらネオジウムの1隊がちょうど我々の前方に進出しているっぽい。
 紅中兵:何か青いアーバンカモの巨漢を中心にした、統制のとれた動きをする数名が遠目にチラッと見えたんだよ。
紅中兵:何か青いアーバンカモの巨漢を中心にした、統制のとれた動きをする数名が遠目にチラッと見えたんだよ。
さっきのとは違う連中かも知れない。とにかく注意するように!
怪しかったら早めに警戒行動に移って構わないから。
 林当家:この辺はブッシュも濃いな。
林当家:この辺はブッシュも濃いな。
ちょうど良い、この当たりで待ち伏せてみよう。
(ハンドサインで停止・隠蔽を後方へ指示)
 カケル:林当家から停止連絡っす。
カケル:林当家から停止連絡っす。
警戒に入れとの事。
じゃあ、知香ちゃんも手頃な窪地か下草の裏に隠れて。
それと、一旦隠れ場所を決めたらむやみに動かない様に注意してね。
場所が悪くて移動するのは構わない。
僕が今言っているのは一旦落ち着く場所を決めた後にチョコチョコと足を動かしたり腕を動かしたり、キョロキョロと周りを見たりという動きをしない様に、という注意です。
もし必要なら、出来るだけゆっくりと動いて下さい。
たとえば、予備マガジンを出してくるとか、銃を構え直すとかの時に。
 知香:はいっ、大丈夫です!
知香:はいっ、大丈夫です!
あやしいのは前方ですよね。狙いも付けてるので敵が出てきたらすぐに撃てますよ。
 カケル:オッケー!ちょうど少し窪みになってる所に入ったんだね。それなら安心だ。
カケル:オッケー!ちょうど少し窪みになってる所に入ったんだね。それなら安心だ。
そういうちょっとした高低差でも伏射体制を取る場合には大きく影響してくる。
だから適当なところに寝転ぶんじゃなくて、敵に不利・自分に有利に戦える地形を見極める事も防御力を高める為に重要な要素なんだよ。
敵が出てくるのを待ってる間にもう1つアドバイス、隠れる時は明るいところよりも暗いところを選ぶ様に。
直射日光が当たっていない木陰とか日陰とかで、なおかつブッシュ裏とかに潜むんだ。
陰に入る事で、多少の迷彩柄の色味違いもカバーされる。
その逆に、明るい場所だと周囲の緑と迷彩の色の違いが目立ってしまうからね。
あと、ブッシュは弾が抜けるとは言ったけど、遠距離だったり茂り方が濃かったりすると、案外抜けないもんだ。
でも、過信はしない様にね。たまに隙間をちょうど抜けて来たのに当たっちゃうなんて事もよくあるから。
 知香:はい、そう思ってちょっと低いところに入りました。
知香:はい、そう思ってちょっと低いところに入りました。
ここで伏せて頭を下げればブッシュに頼らなくてもかなり安心かと思って。
小塚:静かだ。そろそろかと思ったが、動くものは何もない。
赤穂洲:敵はこのルートはノーマークだったんでは?
小塚:だったら、チャヤ少佐ではなく私達でフラッグ取れちゃうかも?
赤穂洲:チャヤ一派の手柄を指くわえて見てるのも癪だしね。お頭の実力を見せつけてやりたいよね。
 林当家:ようし、そのまま出て来い。
林当家:ようし、そのまま出て来い。
そのまま、あと5メートル前へ・・・
 ハル:この辺だけちょっとブッシュが点在して濃いわね。
ハル:この辺だけちょっとブッシュが点在して濃いわね。
仕掛けるならここ?
小塚・赤穂洲、注意してるかしら!
 金子:さすが林当家、もう射程圏内な筈だが我々と連携した一斉射撃を狙ってギリギリまで引きつけるつもりだな。
金子:さすが林当家、もう射程圏内な筈だが我々と連携した一斉射撃を狙ってギリギリまで引きつけるつもりだな。
ひゅううーっ
コロコロコロ・・・
 金子:あっ、私の将校帽が!
金子:あっ、私の将校帽が!
小塚:やや、帽子!
赤穂洲:そこのブッシュだな!
ババババババ・・・・・!
 林当家:ちぃっ、始まっちまったらしょうがない!
林当家:ちぃっ、始まっちまったらしょうがない!
バババババ・・・
 知香:えっ何?
知香:えっ何?
 カケル:知香ちゃん、音のする方向を見定めて反撃だ!
カケル:知香ちゃん、音のする方向を見定めて反撃だ!
バババババッ!
 知香:はいっ!
知香:はいっ!
キュバッババババ・・・
 金子:わわ!弾が抜けて来た!無念、ヒットーッ!
金子:わわ!弾が抜けて来た!無念、ヒットーッ!
赤穂洲:何、こんなにいるのか!あっヒット!
小塚:えーっ、1人じゃなかったのか!ヒットー!
 ハル:小塚、赤穂洲ーッ!
ハル:小塚、赤穂洲ーッ!
やはり待ち伏せね!
義印、捨市、前進!そして舘中尉はM60で私を援護してもらえるかしら?
距離を詰めて近接戦闘に持ち込みブッシュを抜くわよ!
 林当家:やや、こっちに突っ込んで来る?
林当家:やや、こっちに突っ込んで来る?
うわ、ここまで近いとブッシュも抜けるわなあ。ヒット!
 紅中兵:この状況で前進を瞬時に判断するとは手練だな。
紅中兵:この状況で前進を瞬時に判断するとは手練だな。
一旦射程外へ離脱して仕切り直しだ!大きく左へ出ればパレット障害物地帯だぞ!
 カケル:知香ちゃん、左へ後退っ!
カケル:知香ちゃん、左へ後退っ!
 知香:私はここに留まり、主席とカケルさんの撤退を援護します!行って下さい!
知香:私はここに留まり、主席とカケルさんの撤退を援護します!行って下さい!
 カケル:なっ何を?大丈夫だから一緒に後退するんだ。
カケル:なっ何を?大丈夫だから一緒に後退するんだ。
 知香:主席、カケルさん、貴方達はネオジウム撃破の出来る方々です。今こんなところでヒットされてはいけません。
知香:主席、カケルさん、貴方達はネオジウム撃破の出来る方々です。今こんなところでヒットされてはいけません。
 紅中兵:それは君も同じなのだよ、知香ちゃん。
紅中兵:それは君も同じなのだよ、知香ちゃん。
 知香:私ではあまり長くは持ちません。さあどうか早く!
知香:私ではあまり長くは持ちません。さあどうか早く!
 紅中兵:カケル、進路そのままだ。
紅中兵:カケル、進路そのままだ。
知香ちゃん、死ぬなよ。
 カケル:ちょ、そんなあ!
カケル:ちょ、そんなあ!
クソッ、仇は必ず!
 ハル:なんと、小娘1人残して撤退ですか。人参軍もどうということはないのかしら。
ハル:なんと、小娘1人残して撤退ですか。人参軍もどうということはないのかしら。
義印、捨市、横隊で包囲。
おそらくこれで前方の1人を排除すればフラッグへ一直線の筈ですわ。
 
義印、捨市:はい、ハル大尉。
 紅中兵:カケル、このブッシュ越しなら敵には見えないな。
紅中兵:カケル、このブッシュ越しなら敵には見えないな。
 カケル:ええ・・・
カケル:ええ・・・
 紅中兵:よし、ブッシュ沿いに前進。100m先で右にブッシュを抜け敵後方に出る。
紅中兵:よし、ブッシュ沿いに前進。100m先で右にブッシュを抜け敵後方に出る。
背後から包囲網をつき崩し、混乱に乗じ知香ちゃんを救出するぞ。
 カケル:あっ、その手があったか!
カケル:あっ、その手があったか!
 紅中兵:急げ。出遅れると本当に見殺しになってしまうのだ。
紅中兵:急げ。出遅れると本当に見殺しになってしまうのだ。
 カケル:がってんでさあ。
カケル:がってんでさあ。
 ハル:むう。なんと良い場所を選んだものよ。
ハル:むう。なんと良い場所を選んだものよ。
ブッシュだけと思ったがあの向こうは低くなっているのね。
弾幕で撃ちすくめておいて、側面から突入して片を付けるか。
義印、この場所を任せる。銃撃を継続。
私は前進するわよ。
義印:はい大尉。
 知香:カケルさん達、無事に落ち延びたかしら。
知香:カケルさん達、無事に落ち延びたかしら。
この人達、誰かが動く時は必ず別の誰かが射撃してる。
これじゃあ手も足も出ないわね。
「いつも2人で」の項でちょうど説明してもらった「2マンセル」って、こういう事なのね。
義印:ぶっ、ヒットー!
 ハル:えっ何?後ろから?
ハル:えっ何?後ろから?
 カケル:知香ちゃん、まだ生きてるかーっ!
カケル:知香ちゃん、まだ生きてるかーっ!
 知香:はい、地形に助けられてましたっ!
知香:はい、地形に助けられてましたっ!
 紅中兵:ちょうど今回の講義が実戦で役に立っていたようだね。
紅中兵:ちょうど今回の講義が実戦で役に立っていたようだね。
 ハル:ちょっと!何?今度は私達が挟み撃ちされる?
ハル:ちょっと!何?今度は私達が挟み撃ちされる?
舘、捨市、直ちに右手ブッシュ向こうへ。
パレット地帯まで一気に撤退しようかしら!
 
舘、捨市:了解!
 紅中兵:間に合ったね。
紅中兵:間に合ったね。
 カケル:撤退と見せてブッシュの向こうを通り、敵の裏に抜けるとは・・・紅中兵戦術これにあり、ですね。
カケル:撤退と見せてブッシュの向こうを通り、敵の裏に抜けるとは・・・紅中兵戦術これにあり、ですね。
 紅中兵:ゲームはまだ終わってないぞ。
紅中兵:ゲームはまだ終わってないぞ。
さあ、一気に反撃だ!
 
  知香、カケル:ラジャー!
知香、カケル:ラジャー!
 ハル:パレットまで到着したわね。
ハル:パレットまで到着したわね。
敵は3名、こっちも3名。しかも防御戦の有利さがある。負けはしないかしら。
舘:来ました!迎え撃ちます!
 紅中兵:どうやらあの青いの以外は地物・地形の利用を知らないらしいな。
紅中兵:どうやらあの青いの以外は地物・地形の利用を知らないらしいな。
いいかい知香ちゃん、あの一番右パレット裏にいる敵の動きを見ていてご覧。
バン、バン・・・
 知香:はい、何ですか?
知香:はい、何ですか?
 紅中兵:いくら弾が抜けないといっても、遮蔽物から頭を出す時は同じ場所から何度も出さない事。
紅中兵:いくら弾が抜けないといっても、遮蔽物から頭を出す時は同じ場所から何度も出さない事。
そして、素早く出し、素早く引く。可能なら複数名が同時にやる。
それを守らないと、こうなる。
バン!
捨市:ヒットーッ!
 紅中兵:同じところから出てくるなら、狙って待っていればいいだけだからね。簡単なのさ。
紅中兵:同じところから出てくるなら、狙って待っていればいいだけだからね。簡単なのさ。
そしてもう1つ。
今、私が空けた右パレットにカケルが向かってるよね。
板っきれみたいな遮蔽物は横を取られたら筒抜けになっちゃう。
だから、こういうところに籠もって戦う時は側面警戒を忘れない様にするんだ。可能なら誰かに別方向を警戒していてもらう。そうしないと・・・
 カケル:いただき!
カケル:いただき!
バババン!
舘:ヒット!
 ハル:何?いつの間に側面を!
ハル:何?いつの間に側面を!
これはいけませんわ!チャヤに合流して再起かしら?
ピッ・ピッ・ピーーッ!
「ゲーム終了!時間切れでーす」
 知香:終わった・・・
知香:終わった・・・
(続く)