知香のサバゲダイアリー
−−−初心者入門講座−−−

「ベーシックなゲームルール(第二章:戦国春秋編・春の3)

(引き続き、泪橋フィールドのセーフティにて)


知香:あそこで濃い顔の人が何か言ってますよ。

金子:ロナウドさんだね。このフィールドのゲーム運営をして頂いているんだ。

知香:ろっロナウド?外国の方が仕切をされているんですか?

金子:いや、山形出身の苦労人さ。

知香:へえー。人生いろいろ、深いですね。

林当家:という事で、これからフィールドの説明があるからちょっと聞いてね。

(全員、しばしMr.ロナウドによる本日の事前ブリーフィングを傾聴)

金子:はい、お疲れ。

知香:ほとんど「サバゲ三大規律八項注意」と同じ事でしたね。

カケル:だから言ったでしょ。根本原則だって。

知香:「サバゲ三大規八項注意」がきちんと実行出来ればどこのゲームに行っても困らない、と主席の仰っていた意味がわかりました。なるほどー。

カケル:ここのフィールドでは、午前中は全滅戦をやって午後からフラッグ戦というパターンでゲームが進行するんだ。
じゃあ、それってどういうゲーム?というのをこれから説明するよ。

・全滅戦
これは簡単、赤または黄色の2チームに分かれたうち、どちらかが全滅したら終了というもの。
最後の1人2人が完全に隠れちゃうと発見が困難な場合もあるので、大抵は制限時間を設けて全滅しなくても時間が来たら終わりにする。

知香:勝敗としては全滅した方が負けですよね。じゃあどちらも全滅しなかったら?

カケル:うん、その場合は「引き分け」とするところ、「残った人数の多い方を勝利」とするところなどがある。
残数のカウントがめんどくさいから大抵のところでは引き分けにしちゃうかな。

金子:次に説明するフラッグ戦が一般的になる前、サバゲ黎明期にはまずこの全滅戦が自然発生的にサバゲの遊び方として行われていた。
もちろん今でも盛んに行われているよ。

林当家:バリエーションとして3チームに分かれての三巴戦なんてのもある。
フラッグを取った取らないを気にしなくて良い全滅戦ならではなのだが、例えば真ん中に挟まれたチームは一気にフィールド端へ移動し隠蔽、片チームを全滅に追いやった後にもう片チームと決戦、なんて展開も出来るので、人数が多くそれなりに広いフィールドがあると面白いぞ。

知香:すごいですね。2対1の戦力比を1対1の2回に分けるんですね。

カケル:そうでしょー。こういう展開を実現する為には「地形及び此彼の機動力」「チームの統一指揮」等に長けていないと難しい。
ところが、我らが主席はこういう戦術が得意でね・・・実際に成功させた事が何度かあるんだ。

知香:へえー。そんな方とは露知らず。
実は単なる遊び人じゃなかったんですね。

紅中兵:ハッ、ハッ、ハックショーイ!

金子:うちのチームは良い方もそうでない方も、キャラ立ってる人ばかりだからなー。

カケル:はいはーい。時間ないので次行きまーす。
・フラッグ戦
赤・黄各チームスタート地点にフラッグ(旗若しくは何か目印・ブザーなど)が設置されていて、敵チームのフラッグを触るとかフラッグにあるブザーを鳴らす等したら勝利。
これも膠着を避けるために時間制限を設けるのが一般的だ。
ま、この場合は制限時間になってもどちらもフラッグが取れなければ引き分け。また全滅しちゃったらその時点で負け確定となるよ。
また、このフラッグ戦の応用というか変則として、移動フラッグ(人間フラッグ)なんかもある。
旗を持って移動して良いとか、或いは特定の人がフラッグ扱いとなりその人を倒したら勝利とか。この人間フラッグの場合は「大将戦」と呼ぶこともある。

林当家:ただ、大将戦てのは大将になった人は実質前線に出られないというか出してもらえないから、なった人は面白くないんだよな。
うちの大将(主席)なんか、最前線で敵のど真ん中に突っ込むのが大好きだし。

金子:だから、たった一人生き残った時の怖さはハンパないですよね。

林当家:だな。
ま、そんな訳でうちのチームで大将戦なんかやったら大変な事になる(笑)

カケル:ここまでがサバゲで一般的なゲーム2種類です。9割がたがフラッグ戦か全滅戦ですし、この2種についてはルールも確立されているのでどこにいって誰とやってもローカルルールで悩むことはないでしょう。

次からは、多少特殊な要素が入って来ます。
だいたいどこも一緒なのですが、ローカルルールを入れたりするところもあるので詳細はその時に確認すると良いでしょう。
と言っても、これらも結構ポピュラーなゲームなのでフラッグ戦や全滅戦に飽きたり、人数が少なくてこれらだと面白くなさそうな時に取り入れたりして広く行われています。

まずはこれ。
・攻防戦
人数が少なくて参加者を2等分するとつまらなそうな時、或いは地形が特殊で双方にとって均衡にならない時等に実施します。
「攻撃側」と「防御側」に分け、防御側は人数を少な目にする、或いは地形効果が生かせる地点に陣取る、等します。
攻撃側は制限時間内に防御側を全滅或いは防御側のフラッグを取る等したら勝利。
防御側は攻撃側の勝利を阻止出来たら勝ちです。
人数差等が大きい時に、攻撃側はセミオート縛り(フルオート禁止)にしたりする事もあります。ま、この辺はゲームバランスを考えて主催者が判断してくれます。
例えば、参加者が10人しかいない時に5人対5人でやるのも1つですが、3人対7人とかで攻防戦をやると攻撃側は人数が多くなるので大人数みたいなゲーム展開が出来るし、防御側も少人数で連携しつつ群がる敵を倒していく、というヒーロー映画みたいな展開が楽しめるので、ゲームの雰囲気ががらっと変わりますよ。

知香:へえぇ。良く考えられてますね。

金子:5人程度だとあまり分散しないで固まって動いた方が良くなりますが、7人だと4人正面から3人迂回して、なんて感じで作戦を立てて小隊編成で動いたり出来るんですよ。

カケル:続いては
・フォックス戦
1ないし2名をフォックス(狐・或いはウサギ等と呼ぶ場合も)としてフィールド内に自由配置。残り全員が猟師さんになってこのキツネさんを狩るというゲームです。
人数バランスが攻防戦以上に偏るので、例えばキツネさんはフルオート使用可だけど猟師さんはセミオート限定とか、ハンドガン限定にする場合もあります。
制限時間まで逃げきったらキツネさんの勝利なんですが・・・

知香:なんですが・・・?

カケル:ただ逃げるだけだと、例えばフィールドが広くて隠れ場所が多数あったりすると単に制限時間まで隠れていれば終わってしまう。
なので、キツネさんにはなるべく猟師さんを狩ってもらう様にします。というかキツネになる人は大抵の場合ベテランだったりするので、その辺心得ている事が多いんですけどね。

金子:伝説の「20対2」とか「22対1」がまさにそれだ。しかも猟師さんも長物フルオート解禁だったのにどちらのケースもキツネさんは生き残り猟師さんは半数以上が倒されている。

知香:すっごーい。まるでランボーですね。

林当家:ベテランが地形効果を生かせるフィールドで初心者相手にしたらどうなるかという見本だな。
ま、これがあるからサバゲは面白いんだよ。
高いエアーガンだからって勝てるとは限らない。
弾数持ってる奴が強いとも限らない。
腕力・体力だけでも勿論勝利には結びつかない。
その一方で、慣れてない人でもエアーガンの性能である程度カバーできる部分がある。
だけど、腕の良いゲーマーはエアーガンの性能の低さをある程度自分の能力で克服しちゃう。

だから、初心者とベテランが一緒になって遊ぶ事が出来るんだ。

他の球技やスポーツで、こんなに幅広い層が一緒に出来る物があるかい?

知香:ホントにそうですねー。だから私も今日はご一緒させて頂けてるんですもんね。

カケル:そうそう。そしてもしかしたら、僕より高スコアあげちゃうかも知れない。

金子:君と比較したらホントにあるかも知れないな。

カケル:ひどいよ金子さんー!

林当家:じゃ、次は俺が説明すっか。
・スパイ戦
あらかじめ、本人以外にわからない方法で「スパイ」を決めておく。
決め方は例えばトランプ引いてジョーカー引いた人、とかね。
で、このスパイは自分がベストと思うタイミングで味方を裏切る事が出来る。
当然、周りは皆敵だから・・・

知香:うまく後ろをとったりしたタイミングで寝返ったら、倒しまくれますね。

金子:そう。だからスパイ戦をやると皆疑心暗鬼に駆られて攻撃が鈍る。
さっき説明した「攻防戦」で攻撃側だけにスパイを入れたりするケースもあるんだよ。

カケル:それと、スパイを区別するために寝返る時はマーカーを外す等をルールに入れているところもあります。
それにしても、誰か自分の後ろにいるとコワーイですよ。

知香:これはやってみたいなー。

カケル:その他にもいろいろあるんですが、また機会をみて説明しましょう。
ちなみに、人参軍オリジナルゲームはここで紹介しています。

知香:ハーイ。後で読んでみます。

林当家:「馬賊成り上がり戦」なんか面白いぞ。いわゆる「ワンメイクマッチ(全員同じ条件の銃を使うゲーム)」の1つだから、その人の実力がモロ出ちゃう。
普段からどれだけ銃の性能に頼ってるかが如実に現れる。

金子:たまに交流戦でやらせて頂くと、相手チームに申し訳ない位に差が出ちゃう事があるんですよね。

林当家:まーしょうがないやなあ。それだけうちのチームは銃扱いに長けてるんだから。

カケル:お言葉ですが、単にコッキング慣れしてるからでは?コッキング限定戦すらしちゃう位ですから。

金子:それも一面としてはあるでしょう。
ただし、動き方や隠れ方といった基本が出来ているから有利に戦えるという側面も忘れてはなりません。

知香:そうですね。今度是非やってみたいですー。

紅中兵:ねえねえ、それも良いけどここの地形の説明してあげた?

金子:あぅ、スイマセンまだでした。
では知香ちゃん、この地図をあげるから。
で、一緒に確認していきましょう。今いるのがここ、セーフティ。まっすぐ行くと山があって、右に下った道が奥のフラッグになり・・・(以下、略)

知香:はーい。だいたいわかりました。

林当家:さて、もうそろそろ開始時間じゃないか?



次回、いよいよ開戦の笛が鳴る!

サバイバルゲーム初心者・女性向けの解説

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