マンガ「青龍(ブルードラゴン)」では時代設定が満州国建国前夜という事もあり、我々二次戦銃愛好家にとってはたまらない武器のオンパレードである。
そこで、ゲーマーの視点から登場火器とエアーガンについてを少々検証してみたいと思う。
勿論、相手はマンガなのだから「ここでこうなのはオカシイ!」等というあらさがしはなしにしよう。
作者の方も考証には神経使ってくれてるんです・・・
長物の部
トレンチガンM1897(エアガン:タナカで出してた)
雷さん愛用の鹿撃ち散弾銃。あの無骨なデザインがなかなか・・・と思うんですが、さてマルイのショットガンシリーズでモデル化されるのは何時の日か。
三年式重機(エアガン:なし)
あの放熱フィンをみて「お、九二式重機?」と思った人も多いでしょう。
でもグリップ部分を良く見て下さい。「ハ」の字型じゃないんですね〜。そう、三年式重機なんです。
そもそも、話的には昭和6年(4巻参照)で、昭和7年(皇紀2592年)正式採用の九二式重機は時代的にも違う事がわか
ります。まあ仮に昭和8年としても、正式後一年そこらの「最新鋭」を辺境の武装警察が既に配備してるってのも変なので、そこからも「三年式重機」という事
がわかりますね。
ちなみに「三年式」というのは大正3年に正式採用になったから。昭和3年でも皇紀2603年でもないので注意。
ただ欲をいうと重機を出すより、十一年式軽機当たりの方が現実味があったような・・・
だって55kgもあるんですよ。日本の軍人さんでも3〜4人でやっと搬送した程なので。
トンプソンM1928A1(エアガン:LSorアリイのコッキング・マルイの電動M1A1・KingArmsのマルイコピーとかなんちゃって1928)
いわずと知れたトミーガン。勿論それでなくてもサンダース軍曹のあれで非常に有名だが、我々は是非ドラムマガジン装備で
「チンカス野郎プレイ」「こんばんは、エノケンですプレイ」(以上、一巻参照)をすべくマルイ電動のカスタムパーツに期待していたが、これもまた中華電動
でドラムマガジン付きの1928タイプ(コッキングレバーとかサイト周りがM1A1のままなのであくまでなんちゃって)が出て、ストック外してバッテリー
さえなんとかすればこちらのプレイも可能に。良い時代だ。
ブローニング1919A4(エアガン・なし)
天才ジョン・F・ブローニング設計の汎用機関銃。元々は車載や航空機用として製作された1919A1にグリップやらストックやらを付けて歩兵用機銃としたもの。
話中では遊撃隊一の怪力・雷漢がランボーよろしく振り回す。
猶、これ(A4)は1930年代中期に制式化されたので「青龍」の年代にはまだ存在しないんだが演出上使いたかったから・・・と原作者さんよりのコメントを頂いている。
そういう訳でまあ細かい事は突っ込まない様に(笑)
BAR(ブローニング・オートマチック・ライフル)(エアガン・JACのガスガン・中華で電動)
TVシリーズ「コンバット!」でカービーさん使用として有名な、米軍の分隊支援火器。
初期の自動火器という事で重いわ扱いにくいわと実銃の「評価」はイマイチだが熱烈なファンがいるのもまた事実。
話中では対烏渓用として二当家と慧生が使用。確かに火力的には強大だが、やはり射撃の名手慧生にはボルトアクションライフルの方がカッコ良いと私的には思うのだが・・・さて。
拳銃の部
モーゼルミリタリー(エアガン:フジミのM712・マルシンMAXI・中華でマルシンコピー)
おそらく劇中最多登場拳銃はこれで決まり!
とにかく満州馬賊といえばこれしかないってくらい馴染みの拳銃。
大抵は革ホルスターだが、林錦花の手下の二当家はドイツ軍タイプのハーネスを付けたストックホルスターを使っていた。
エアガンでは絶版のフジミモーゼルか、フルオートの出来ないマルシンMAXIのM712という選択になる。
もっとも、劇中に出てくるのはフルオート搭載のM712ではなくてC96タイプだから、その意味では厳密にはエアガンは「なし」ではあるが。
なお、劇中ではノーマルタイプの他にロングバレル・グリップとストック一体型のカービンタイプ(慧生使用)も出てくる。
使う人といい、使うシチュエーションといい、中々泣かせてくれるマンガである。
人参武力部内にも紹介あり。
南部十四年式(エアガン:マルイのコッキング、マルシンの8mm/6mmMAXI)
これが出てくるだけでも普通はかなりマニアックなのに、しかもドアップでブローバックする瞬間画像とかまでやってくれる。物語初頭の華型拳銃ではないだろうか。
日本軍以外に使っている人がいないので最近はご無沙汰なのがとても残念。
エアガンもマルイ一機種だけで、選択の余地なし・・・と言い続けていたらマルシンからガスガンが出る事になったが8mm弾。いくら実銃と同口径になるとはいえ、ゲームで使える実戦的な物じゃないのが非常に残念。
といっていたら後に6mmでも出たけど、動作不安定は否めない状況。
ここはやはりホップ入りハイグレードモデルとか調子のいいガスガンを(無理とわかっていても)望んでしまうのは私だけだろうか?
人参武力部内にも紹介あり。
ブローニングM1910(エアガン:マルシン(orレプリカ)のガスガン・韓国アカデミー科学のコッキング)
玉琴のサイドアームなのをはじめとして、饅頭オヤジ(栗原天馬)とか高占祥・長嶺子警察署長など、お偉いサン(それも素行の良くない人)が隠し持っているケースが多くてちょっと嬉しい(何がだ?)。
エアガン的にはマルシン(元々はレプリカの)のガスガンが今でも簡単に入手出来、モナカモデルながらなかなか出来も良い。サイドアームの予備に一つ「隠し持って」おくのも良いだろう。
人参武力部内にも紹介あり。
ルガーP08(エアガン:タナカのガスブローバック、ファルコンのガス、他多数あり)
年代的にもっと普及していても良さそうなモンだが、慧生がサイドアームにしていた以外出てきませんでしたね〜。やはり大陸での人気は一号拳銃(モーゼルミリタリー)には敵わなかったという事なのか。
とはいえ革ツナギの姉さんとルガー、なかなか良い取り合わせだと思ったのですが(私だけか)。(「クッ・・上等だヨ!こうなりゃトコトンやってやる!」)
エアガンではタナカのブローバックが文句無しの外観だが、マガジンの不調が多い様なので作動の確実性からファルコンのガスガンやポイントのコッキングもお勧めしたい。
コルトSAA(エアガン:マルシン及びタナカのガスガン)
これは「何故?」というところだが、林錦花(後に蚩尤となる)が使っていた。しかも西部劇タイプっぽい抜き撃ちホルスターをクロスドロウで吊って。
既に自動拳銃が普及している時代に、性能的には好き好んで使うかなあと思うが何せ使ってる人が人だからねえ・・・
マルシンのSAAは持ってる人が周辺にいないのでなんとも言えないが、タナカの新型は弾数・パワーともなっかなかの物と見た。さあ君もこれで蚩尤だ!