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 岡山県 BIZEN中南米美術館

施設の外観
画像「外観 BIZEN中南米美術館」
備前焼のタイルで覆われています。
名称
BIZEN中南米美術館
みどころ
画像「みどころ 五味の市」
大人気キャラ「ペッカリー君」。「ヘソイノシシ」だそうです。
所在地
〒701-3204
岡山県備前市日生町日生241-10
URL
http://www.latinamerica.jp/
※情報は平成20年11月のものです。
 ご旅行の際は各自公式サイト等でご確認下さい。


 契機

 前のページ(五味の市)で述べた通り、カキたっぷりのお好み焼きを食べたい一心で岡山行きを企画した我々。カキオコで有名な日生(ひなせ)の町の地図を見ると、「BIZEN中南米美術館」という美術館があるではありませんか。
 名前からしてなんだか楽しそう。そもそも「中南米の美術」を見せてくれる施設って、なかなか普段行く機会がありません。これは行かねば、でしょ。


 感想

画像「S "U" TUDENT」

 美術館はもとより、日生の町全体が魅力的。我々の訪れた日が風のない良いお天気でまさに小春日和だったから、という理由だけではない心地良さを感じます。

 朝の町をぶらぶら。港に停泊中の小さな漁船に、アオサギが「俺の船ですが何か?」と言わんばかりの顔で船尾を闊歩しています。もう少し大きな漁船では、子供も手伝って漁網の手入れをしています。
 我々は海を覗き込んで小魚の影をみつけたり、ひなたぼっこのネコに話しかけたり。何を見ても気持ちが良い。中学校の校庭から野球部員の声が聞こえます。そこから見える「スチューデント」の綴りがちょっと怪しい看板もまた微笑ましい。

画像「シャコ」

 足下に目を遣ると、市民会館周辺の歩道には色んな海産物を描いたタイルがはまっています。一番最初に目に付いたのがシャコ。思わず写真を撮ってしまう私。五味の市にも活きの良いのが売ってたなあ、シャコ。旅程を欲張りすぎて今回食べなかったことを、今このタイルを見て無性に後悔中。

画像「専用駐車場」

 色々散策して、この辺かな? と道を曲がって少し行くと、全体に備前焼のタイルで覆われた四角い建物が姿を現しました。冒頭の外観写真です。すぐに見付かった♪ 喜んで近づくと、駐車場もあります。車でここまで来ることもできますね。

 駐車場の看板には「世界に比類のない」と銘打っています。高まる期待。それにしても「古代アメリカの文化とBIZEN中南米美術館」なのか「古代アメリカの文化と専用駐車場」なのか。まあいいか。

 建物の入り口に、パッと華やかな花が咲いています。11月末ということを忘れそうな、大輪の清々しい色の花。2 mを超す高さです。後で職員さんに「コウテイダリア」という名前だと教えてもらいました。

 館内に入ると、基本的に写真撮影オッケー、撮った写真はブログ等への使用もオッケー、という太っ腹な貼り紙がありました。撮影がダメなのは、展示してある写真のうち著作権がこの美術館以外の撮影者にある写真。カマダの腕では写真を写真に上手に撮るなんてできないので大丈夫(?)。それから、展示品を傷めてはいけないので、フラッシュ撮影は全てダメ。元々私のカメラはカエル撮影仕様で普段から発光禁止にしてるから大丈夫。というわけで、気に入った展示品をどんどん撮影させてもらいました。

画像「コウテイダリア」

画像「ごあいさつ」

 まずは入館してすぐ1階の広い部屋へ。今回の展示では「アフ」というウサギが展示内容を解説してくれています。左は「アフ・イツァート(賢者)」と呼ばれた書記だという自己紹介と、マヤの王とその時代の簡単な説明を含めた挨拶文です。各展示物に添えられた解説文には右下の写真のようにこのアフのイラストが貼り付けてあります。戦争等悲しい出来事に関する記述の時はうなだれてがっかりした表情に、喜ばしい出来事の解説の時は喜色満面になっています。芸が細かいですねえ。

 右上の写真は「彩文三足土器」。右下のアフの説明によると「三本の脚の中には土鈴が入っていて、揺するとカラカラと高貴な音がする」そうです。どんな音かしら、と想像が膨らみます。

画像「彩文三足土器 写真」

画像「彩文三足土器 解説」

 私たちが行ったときは、1階の広い部屋で「マヤ文明とは?」「マヤ戦国時代」「強国とそれを取り巻く国々」といったテーマに沿って展示していました。

画像「輝いた時代の大切な脇役」

 部屋の中央には「輝いた時代の大切な脇役」として土器の一部も展示してありました。左の写真です。
 また、ぼんやり見ていると、右の写真のようにいきなりアフが問題を出してきます。頭を働かせながら見なくっちゃ♪

画像「出題 写真」

 ところで、解説に記載の展示品の名前がオレンジのものと、上の「彩文三足土器」のように緑のものとがあります。オレンジのものがBIZEN中南米美術館が従来より収蔵していたもので、緑のものは故 森純造駐グアテマラ特命全権大使より寄贈されたコレクションとのことです。上記「輝いた時代の……」でも、オレンジと緑のボールとを展示物の前に置いて区別されています。

 右の写真は「彩文深鉢」。オレンジ色の字で書かれていたのでBIZEN中南米美術館が従来より収蔵していたということが分かります。それにしても美しい。なんともきれいですねえ。

 きれいと言えば、カマダが一番気に入ったが左下のツボ。1階のマヤの展示の隣の小さな部屋で「世界の間」という、マヤ以外の収蔵品の展示がありました。ここにあったナスカの「彩色橋型双注口壺」。なんと言うか、もう、ものすごく魅力的な絵ではありませんか。これは「パンパ(平原)猫」を描いたものだと解説にあります。しばらくこの壺の前を離れられませんでした。なんたる素晴らしさ。色んな角度から眺め続けたい。

画像「彩文深鉢」

画像「パンパネコ」

 1階を堪能したら2階へ。階段をのぼるとすぐ広い展示室があります。当時の楽器を復元したもの等、これも見ていて楽しいものばかり。
 少し進むと小さな部屋「アフの間」があり、アフが大好きだというカカオやマヤの神様について展示していました。

 アフの間から戻ると、あッ、居た! ペッカリーくんだ! 嬉しくてバシャバシャ2枚撮った写真のうちの1枚が冒頭に掲載したものです。その後、他の展示を見た後「やっぱもう一枚……」とわざわざ戻って撮ったのが右の写真。彼にはそれだけの魅力があるのよ〜。

画像「ペッカリーくんアオリ」

 こうしてアオリで見ると、確かに額から鼻にかけての稜線がいかにもイノシシっぽい。あっ、でも、ヘソイノシシは「ペッカリー科」であって、「イノシシ科」ではないんですって。Wikipediaで調べると「イノシシ亜目」の下に「イノシシ科」と「ペッカリー科」が属するそうです。近いものではあるんですね。
 で、右の写真の通り「仕方なく」なんて紹介されていますが、アフは笑っています。この二人は結構仲良し?

画像「ペッカリー土偶解説」

画像「人型土偶」

 左は人型土偶まとめて展示。全てグアテマラ出土のものだとのことですが、多様ですねえ。表情がそれぞれに違って、一つ一つがイイモノなんですよ。飼い主が「レプリカを作ってお土産コーナーに置いたら売れるんじゃないか」と言ってたくらい。写真が細かくてごめんなさい。気になるかたはぜひ訪れて実物を見て下さいな♪

 ……と、色々写真を貼り付けたつもりですが、実際にはまだまだたくさん展示してあったんですよ。とは言っても館内は広すぎず、展示物は全てつぶさに見ないと気が済まないカマダでも、疲れずに楽しめました。
 そうそう、こぢんまりとしたお土産コーナーではリュウゼツランのシロップや中南米の民芸品が売られています。我々は自宅用にコースターを買って、愛用しています。展示内容も定期的に入れ替えているようですので、他にも色々所蔵されてるんじゃないかしら。今後も何かの折に触れて何度でも立ち寄りたいな、と思う飼い主&カマダなのでした。


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