●目指せ!!脊髄損傷障害者による国内A級ライセンス取得!!
国内A級ライセンスが取得できれば、JAF公認のレース競技(競争できるレース競技)に参加することができ、
参加領域が格段に拡大されます。
目的を達成するには「社会へのアピール」も必要です。大勢集まれば集まるほど大きな力となります。
私たちは国内B級ライセンス取得者を集め、「脊髄損傷障害者による国内A級ライセンス取得者」を輩出し、
モータースポーツのバリアフリー領域を拡大したいと考えています。
祝!!国内限定A級ライセンス取得
2011年11月26日時点 8 名
まずは国内B級ライセンスを取得しましょう!!
●国内限定A級ライセンス
現時点で脊髄損傷障害者が取得できる国内A級ライセンスは”ナンバー付限定”となります。
”ネッツカップヴィッツ”等は出場できる資格がありますが、”マーチカップ”や”インテグラ”、”フォーミュラ”
は出場することが出来ません。
ですが、何十年もの間、取得できなかった国内A級の高い壁が崩れ始めたことは大変評価できます。
今後は国内限定A級取得者を増やし、純粋な国内A級を目指したいと考えております。
≪問題点≫
晴れて国内限定A級を取得できたとしても、現実では参加できるレースが見つかりにくい状況です。
主催者側に参加を断られてしまうケースが多いのです。
【JAF国内競技規則】
4-19 参加申込の拒否
組織委員会はその理由を示すことなく、参加申込の拒否を行うことができる。
この拒否の決定は最終的なものであり異議申立は認められない。
上記の規則が障害者の参加に適用されてしまうのです。
やはり主催者側も、「障害者」の言葉だけのイメージで判断してしまいがちとなってしまうようです。
障害者本人は”万が一の自己責任”を理解していたとしても
「レース中何かあったら・・・」という責任の部分が問題なのでしょう。
やはり・・・
*「障害者がどこまで動けるか」がモータースポーツ関係者全般に対して伝わっていない
*ルール上の整備を進めるにも大きく変更するのは難しい。
*既存のルールでどこまで変更すればよいかわからない。
*実際には各方面への根回しが必要なので大変。
ことなどが大きな要因ではないかと思われます。
根本的な原因としては・・・
健常者側は「障害者と会って話したり活動したりしたことがないので、どうすればいいのか良くわからない」
障害者側は「自分達がどこまで出来るのか、どこからが出来ないのかを見せていない」
ということが根底にあるのだと思います。
≪今後の課題≫
@国内限定A級取得者をもっと増やし、正規のスキルをもって現実的なアピールをする
A障害者がどこまで動けるかを伝えることを主とした活動をする。
※当協会では今後、車外への脱出訓練の強化やレースオフィシャル活動を行っていく予定です。 ※当協会では国内B級および国内限定A級にチャレンジしたい方を応援しています。 ご希望の方は,遠慮なくお問い合わせください。 |
●国内限定A級ライセンス 取得手順
★手順1.国内B級競技に1度以上出場し、”公認競技会出場記録カード”に出場印をもらう。
サーキットトライアルや小規模のジムカーナがお勧めです。
慣れた自分の車で気軽に参加できる競技です。
車両はノーマルでOKですが、安全のために4点ベルトは取り付けておいた方が良いでしょう。
ヘルメット、グローブは必須。長袖長ズボンでもOKですが、
当協会では”障害者は目立つ存在なので身なりはしっかりする”との観点からレーシングスーツの
着用を推奨しています。
★手順2.当協会へ下記をFAXし、直近のJAFメディカル部会へ申請をする
@障害手帳コピー
A免許証コピー(表)
B免許証コピー(裏)
CBライコピー
D公認競技会出場記録カードコピー
E適正審査申請書(当協会より事前にお渡しします)
★手順3.JAFメディカル部会より、審査結果が申請者本人自宅へ郵送される。
「メディカル部会の審議結果に基づき、下記の通り再審議となりましたのでお知らせします」
1.貴殿の公認競技会出場履歴を別紙調査票に記入の上、当連盟へ提出をお願いします。
2.貴殿の競技車両からの脱出状況を記録した映像を当連盟へ提出をお願いします。
@ヘルメットを着用し、シートベルトを装着した着座の状態から乗降用ドアを自力で開けての脱出。
Aヘルメットを着用し、シートベルトを装着した着座の状態から乗降用ドアを閉じたままで
サイドウィンドーからの脱出。
【脱出についての補足】
・競技車両(ロールケージ付)を使用するのが好ましいようです(申請者が車両を用意する)
・ヘルメット、レーシングスーツ等を着用し、ハーネスをきっちり締めた状態からの脱出となります。
・緊急の本番ではないので、地面にお風呂マット等を敷いても良い。
・脱出動作中の見た目の運動能力もチェック項目となっています。
・速く脱出できたとしても、落ちるような印象となるのは不可。
・脱出までにだいたい60秒以内というおおまかな基準らしい。
・今までの3名の合格者の脱出速度は4秒〜40秒で、手順も3名とも違うようです。
・現時点では、窓からの脱出の場合、地面に降りるのにロープ等を使用しても良い。
≪車両右窓からの脱出≫ 障害者でもここまで動けることを伝えたいという思いから、今回はあえて最速の脱出にチャレンジしました。 ・脱出速度:4秒76(ヘルメット、スーツ、ハーネス着用) 動画はこちらです。 結果は変わらずの”限定A級”でしたが、健常者と同等の脱出の速さを見せることができ、 火災等が発生しても自力で回避できることを証明することが出来ました。 あとは、後続車との危険を避けるために例えば・・・ @安全を確認して、本人が比較的安全な場所まで自力で転がっていく。 Aコースオフィシャルの方が担架を持ってきて、コース脇まで運べるよう認識とルール化する。 など、その後の対処方法を考えるだけです。 上記のように、 障害者だからといって大きなルール変更は必要なく、既存のルールを少しだけ整備するだけで 障害者のレース参加は可能になるのです。 |
★手順4.診察結果と脱出映像を基に次回のメディカル部会で再審議され、結果が申請者自宅へ郵送される。
年4回のメディカル部会を2回受けなければいけないので、この時点で3ヶ月以上かかります。
承認されれば”手順5”へ
★手順5.通常の国内A級ライセンス講習会を受講する。
【事前に主催者に送っておいた方が良い】
@JAFメディカル部会による承認書コピー
A国内B級ライセンスコピー
B公認競技会出場記録カードコピー
C障害手帳コピー
※講習会で必要なものは主催者より書類が送付されてくる
★手順6.JAFの支部へ出向き、国内A級ライセンス申請して仮ライセンスを入手する。
今回はJAFより東京支部へ直接申請しに来るように言われたため。
”手順5”の時点で講習会主催者に手続代行を頼んでもいいのかは不明。
★手順7.後日、国内限定A級ライセンスが申請者自宅に郵送されてくる。
おめでとうございます!!
長期間でしたが大変お疲れ様でした。