知香のサバゲダイアリー
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戦国春秋編・冬の@ 不死身の獣

(ゲームが雨天中止になった或る日曜。折角だし集まっちゃう?という主席の呼びかけに主要メンバーが都内某中華料理屋に集結した)

紅中兵:いやーどうもどうも。こんなに集まるとは思わなかったのだ。

金子:今回は皆さん、勢い込んでましたからね。お流れとなってしまい本当に残念です。

林当家:それにしても、前回のネオジウムはすごかったなあ。
あんな強豪が存在してたんだねー。

カタヤン:ま、なんのかんの言っても全戦勝ってるじゃないですか。
所詮、我々の敵ではありません。

金子:なんかどっかで聞いた様な口を叩いているが、決して温い戦いではなかったよ。
寧ろ死闘と言っても良い様な血戦だったよね。

佐藤人:ただ、ゾンビが全くいなかったのは流石でしたね。

知香:でも、なんでゾンビする人がいるんでしょう?

紅中兵:下手だからさ。

金子:以前、全員がゲーム歴10年以上というベテランチームさんと交戦させてもらった事がありますが、ゾンビ行為も疑わしい事象も全くありませんでした。
何故だと思いますか?

知香:慣れているから習慣付いている為?
それとも、技量がずば抜けている事による心の余裕?

林当家:勿論、そういった事もあると思う。
だけど、それに加えもっと具体的行動から分析すると、1つには「疑わしい距離・場所からは撃たない」ってのがある。
射程距離ギリギリだとか、ブッシュ抜けるか抜けないかなんて中途半場な時は絶対に発砲しない。もっと良い条件になるまで、ひたすら待つ、或いは自分が移動することでもっと良い条件まで接近してくる。

概して、技量の高い人ほど確実な上にも確実に撃破出来る機会を待って攻撃してくるね。

「ここなら大丈夫だろう」と思う距離でも、敵がまだ接近してくるならもっと近づくまで待つ、とかをする訳だ。
だから、発砲音は必ずヒットコールを伴う。

カケル:その一方で、我々の射程距離ギリギリな弾でもちゃんとヒットされてくれましたね。
秋口だったのでドングリの落下が時々あったのですが、至近へのドングリ落下ですらヒットと認めて帰って来ちゃうくらい。

林当家:そうそう、それがもう1つだね。
自分達が撃たれた時は、あっさりすんなりヒットコールして引いてくれる。
あの人はセーフティに着いてから「あれ、やっぱりドングリだったかなー?」なんてやってたね(笑)

カタヤン:年齢に関係なく、上手い人って余裕がありますよね。
ヒットを上げること・自分が生き残る事に執着していない。

紅中兵:きっと私生活も充実しているのだ!
サバゲでガツガツしてる奴は私生活も窮乏してるっぽい。
でも、サバゲでそんなセコいプレーしていると私生活でも運気がどんどん逃げていくのだ!

金子:観念論は良くわかりませんが、少なくとも世評を失い友達は出来ないでしょうね。

佐藤人:ところで、一口にゾンビといっても幾つかのケースがありますよね。

林当家:あーそうだね、その通り。
いろんな区分分けがあるが、大きく言って

 ・知っててやるゾンビ
 ・気がつかないゾンビ

の2種類に分けられる。

あと、これ以外に「ゾンビと思い込み」ってのもあるので一応知っておいてね。

知香:何ですか、それ。

林当家:撃った側は当たったと思ってるけど、実際には当たっていないというケースだ。
例えば、ホップがきつ過ぎると弾道は浮き上がってしまうので、地面ギリギリを狙っても弾が逸れてしまう。
水平に撃ってる分には気がつかないんだけど、撃ち下ろしになった時だけ浮き上がるから、照準をいくら合わせてもそこに弾を送り込めないという事があるわけだ。
だけど、それまでずっと照準通りだったからそう飛んでいくのが当たり前と思いこんで、当たらないのを相手のゾンビの成為にする訳だ。
こんなのは弾着を見てれば判ることなんだけどね。

あとは、ブッシュのしかも根っこの方ってかなり厚いので、ここを抜くのは至難の業だ。
なのに上の方の疎らな所を動いているのを発見してフルオート斉射、勝手に「これだけ撃ち込んだからヒットしてる筈」との思い込みをして、当たってないのにゾンビ呼ばわりされてしまう事もある。

とにかく、FPSに慣れてしまってサバゲでも「どんな距離でも照準通り飛ぶ」「どんな天候・状況でも照準通り飛ぶ」と思ってる勘違い野郎に多い。
テレビゲームなんかどれだけグラフィックが綺麗になったところで所詮はゲームデザイナーの脳内レベルまでしかイベントは発生しないんだから、その複雑さにおいてサバゲ実戦の比ではない。

ま、その話はまたそのうちするとして、ゾンビの話に戻ろう。
まず、知っててやるゾンビだがこれは言うまでもないだろう。
もうちょっとヒット取りたいからとか折角良い場所を取ったから粘りたいとか、勝手な理由は数々あれど全部NG、身勝手な自分都合だ。

こういう手合いが超の付くベテランを怒らせたら怖いぞ。
彼らは「後でフィールドマスターに申告」なんて手間がかかって生ぬるい事はしない。
最大限接近して、最も「当たった事が感じられる場所」に撃ち込んでくるからな。

ま、「ヒットは自己申告、だから当たった事がわからなかったら死ななくて良い」といったルールを悪用する手合いに、同じくルールの範囲中で対抗する、最大限の抵抗といえるだろう。
これ以上やったら喧嘩になっちゃうからね。

さて、もう1つの「気がつかないゾンビ」これはいろんなケースがある。

例えば、全力疾走している相手にセミオート1発なんてのはまずよっぽど近くでも無い限り、気づいてもらえない。
他にもブッシュ越しや最大射程近くのヒョロ弾だったりだと、厚手のゲーム服越しには気付かれない事がある。
最近流行のプレキャリなんかも実はゾンビを助長している。
これは「当たった事を直接身体に感じない」という物理的なケースもあるし、中には「防弾だから無効」なんて妄想に勝手にとりつかれているケースもあったりするけどね。

ま、実際にプレキャリを愛用してるあるベテランさん曰く「気がつかなかったなんてウソばっかり。当たったら良い音がするから着てる本人は絶対わかってる筈」と言ってたけどな。

紅中兵:その点、我が輩の「八路軍服」なんかはペッラペラに薄いから被弾は確実にわかるのだ。
通称「永遠のゼロの装甲」と呼んでる位なのだ。

金子:主席の場合、「当たらないからどうという事はない」のクチでしょ?

カケル:ま、「ゾンビしようにも出来ない」という点では、あれは良いっすね。

林当家:ちょっと話が逸れたが、撃った側は気づいていても撃たれた側が気づかないゾンビというケースは確実に存在する。

これも考え方1つな訳で、例えば帽子のつばに当たったらサバゲではヒット有効だけど、実戦では「運良く命に別状なし」だろ?

それは、そんなところに当てた自分が悪いと考え、成り行きでどっかに当たるだろうで撃つのではなく、確実にヒット出来る様にきちんと狙って射撃する事を次から更に心がける様にする事だ。

だから、我々は「自分に厳しく、他人に寛容」という気持ちでゲームに臨む事が大切なのさ。

知香:はい。わかりました。
敵を責めるのではなく、自分の技量の低さを責めるのですね。

カタヤン:さすがシルカちゃん、言う事がカッコ良いなあ!

(つづく)

サバイバルゲーム初心者・女性向けの解説

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