知香のサバゲダイアリー
−−−初心者入門講座−−−
戦国春秋編・秋のB シェイプ・アップサバゲ その@ 彼女が背中を預けたら
(関東某所・とある有料フィールドにて)
知香:あ、これは先日のカタヤンさん、おはようございまーす。
カタヤン:あ、シルカちゃんおはようぅー。
林当家:「さん」は要らないんだよ。関西人の良く使う「ーやん」の一種だという認識なのでね。
知香:なるほど、そうすると「カタやん」な訳ですね。
カケル:私は東人なので「やん」付けは慣れてませんから「カタさん」と呼んでます。
紅中兵:どっかカタい人みたい。お腹はぶよぶよなのにね(笑)
カタヤン:あっ主席ひどーい!最近腹筋も鍛え始めたんですよ。
金子:さて、痴話はとにかく、今日はどうするんですか?
林当家:今回も良い感じでメンバーが集まってるから、前回のゲームに引き続き個人で動く際の注意点や、少人数での連携とかを知香ちゃんに見てもらうってのはどうだい?
金子:そうですね。前回勲一等モノの戦果を挙げたとはいえ、まだまだ知っておいた方が良い事はたくさんありますからね。
あの位で天狗になっちゃあいけませんよ。奴らは四天王のうちでも最弱・・・
砂糖人:ここは広い割に地形の起伏にも乏しく、オーナーが何をトチ狂ったか折角のブッシュを刈ってしまったので、走りやすく敵の発見もしやすい代わりに今一つ面白味に欠けるフィールドです。
まあ、そのぶん周りで何をしているかとかは見やすいので、連携しながら何かをするのには良いかも、ですね。
カタヤン:そんなスゴい娘に教える事があるんですか?
林当家:んじゃオマエ、ツーマンセルって説明出来るかい?
カタヤン:んー、私はソロで動いてるんで・・・
林当家:ま、こういうところに来ている一般的ゲーマーなんてこんなモンだ。
もしかしたら名前は聞いたことがあるかも知れないが、実際にやってみるにはペアが必要。いきなり会った者同士でそれが出来るにはそれなりの練度が必要だから、結局どこの馬の骨かもわからん奴に背中は預けられないから、結局ソロの方が気楽って事になっちゃうのさ。
知香:でも、人参軍は違う、ですよね?
金子:そう、同じ鍋の飯を食ってる同志だからね。気心知れた安心感が違う。
林当家:なので、まずは「背中を預けられる人になるには」というところから始める。
ペア組んで動くのはその後だ!
知香:はっ、はい!
紅中兵:ではちょっと聞いてみようか。
知香ちゃん、背中を預けられないゲーマーってどんなのだと思うかな?
知香:まずは味方撃ちですね。
それから、黙っていなくなっちゃう人も困りますよね。
林当家:そう、その通り!
まずはこれらに注意しよう。
前で誰かが動いていても、発砲の前には敵か味方か必ず確認する事。
例えば、スタートダッシュして誰よりも前に出ました。そんな時なら前には敵しかいないよね。
こういった明らかに敵とわかるケースなら構わないけど、ゲームも中盤になってくると迂回していた味方が変なところから出てきたりする事は良くある。道に迷ってとりあえずフラッグまで戻ろうと敵と同じように向こうからこっちに来る、なんて事もある。
でも、それに気がついているという事はこっち側の方が有利な訳だから、一旦潜んでマーカーなり服装なりを確認して、判別出来てから発砲でも十分間に合う筈だ。
慌ててトリガーを引いてしまわない様、まずは注意だよ。
もし味方だけど撃っちゃった、運良くハズれて被害はないとしよう。
でも、この時点で発砲音で敵にはバレバレだよね。
自分も、撃たれた味方も、がんばってた事がこれで無になっちゃう。
だから、無駄な発砲は極力しない事。これ結構大事だからね。
知香:はい。確かに初戦でカケルさんに「見えてから撃てば良いから慌てないで」って言われました。
金子:更に出来るようになったな、カケル!
林当家:それから、ヒットコールはなるべく大きい声でする。これも関連してくるんだ。
知香:どういう事ですか?今度は大きい声が良いって?
林当家:さっき主席の質問に答えてたよね。
「黙っていなくなる人は困る」って。
知香:なるほど!ヒットコールを大声でする事で、味方に「私はいなくなりますよ」というのを間接的に伝える訳ですね。
紅中兵:ほっほっほっ、ご名答ーっ!
林当家:それにより、勘の良いゲーマーならどう動いて穴を埋めたら良いか考えてすぐに動ける。
だから、仮に敵がデキる奴でその隙に乗じて進出を図ったとしても、すぐに対処出来てしまうという訳さ。
いいかい、ヒットされた時点で一切の会話は禁止、それがサバゲのルールだ。
その中で、「大声でヒットコールをする」のは味方に情報を与えることが出来る唯一のチャンスなんだよ。
知香:この辺りも、チームプレーを実践出来る人参軍ならでは、ですよね。
カケル:そう、その通り。
個々人の寄せ集めだったら「あ、ヤラレたの」で終わっちゃう。それによって戦線全体にどう影響するのか、自分はどう動いたら良いのかなんて事に考えは至らない。
せいぜい、自分で敵の発見も出来ない輩が「あ、あそこにいるんだ」と発砲音で気づいて反撃するくらい。
砂糖人:確かに、有料フィールドではそういう輩多いですね。
後ろから着いてきて、味方が発見した敵や味方が撃たれた敵に後追いで猛反撃するだけの人。
林当家:明らかに自力で敵の発見が出来ない典型だな。
ま、そんなことやってる奴はいつまで経っても上手くならないよ。
隠れている敵が見つけられるという事は、敵の動きやどう地形を活かしたら良いかがわかってるってことだ。
だから、自分でもそういった動きが出来ているという事なんだね。
知香:でも、地形にとけ込むように迷彩服を着て隠蔽している相手を見つけるのって簡単じゃないですよね。
林当家:うん、その通り。
そこで次に、どうやったら簡単に見つけられるか、これは裏を返せばどうしたら見つかりにくくなるか、を教えよう。
知香:はい、これはある意味サバゲの極意ですね。
林当家:そうかもね。
おっと、次のゲームが始まっちゃう。じゃあ続きは次の回に。
とりあえず、この章で伝えた
・敵味方の識別は確実に
・ヒットコールはとにかく大声で
を実践してみて。
それともう一つ、ヒットされてセーフティに帰るまでは両手を挙げるとか、銃を上に捧げ持つとか、とにかく「私はゲーム続行中じゃありません」というのが明確にわかるようにしてね。
これは間違って撃たれて自分が痛い思いするのを避けるだけじゃなく、例えば「折角敵の包囲網を抜けてフラッグ近くに接近、寄ってくる敵を撃破しようとアンブッシュしてたら戻ってくる敵がいるので撃ってみたら『もう死んでまーす』と言われた」ら、どう思うかな?
知香:自分のゲットにならないだけじゃなく、その発砲で位置バレもしちゃいますからね、それは腹立ちますね。
金子:そうだね。だからきちんとやられた事をアピールしないというのは、相手にも迷惑をかける行為なんですよ。
紅中兵:はいはーい、フラッグ前に移動だよー。
ー次章に続くー