知香のサバゲダイアリー
−−−初心者入門講座−−−
戦国春秋編・夏のD
銃種別戦い方:機関銃・グレネードランチャー・地雷等
金子:それでは、満を持して私から、戦場の華たる大型火器・特殊武器の説明をば。
林当家:もったいつけるねー。
知香:はい、お願いしまーす。
金子:実銃の場合、共通するのは歩兵戦闘の支援を行う物だという事ですね。
機関銃の場合、長射程・高威力・多弾数を以て火力支援を行う。
グレネード系はプチ大砲として、1発で広範囲を制圧する。
手榴弾もこれと同じですね。ただし手で投げられる範囲で使われる為、投げ手に被害が出ない様、威力はグレネードより弱めです。
地雷というか、クレイモア(指向性地雷)はトラップ式で踏んだり引っかけたりした時にドカンというタイプの他に、リモートスイッチを使って設置者の意図した時に爆発させるなんて使い方もある。地雷は踏んだ奴とその周辺程度だが、クレイモアは前方60度に広くダメージを与えられるので上手くすれば部隊単位でフッ飛ばす事も可能です。
知香:どれもすごいですね。
金子:実はグレネードランチャー開発の元になったのは日本軍なんですよ。
知香:えっ、どういう関連性があるんですか?
金子:元々、小銃の先に付けて空砲で発射するライフルグレネードという物がありました。これは「手榴弾を手で投げるより遠くに飛ばしたい」という要求から開発された物で、第一次大戦では各国で使用されたんだが、日本軍は自国開発するに当たり、従来の物よりも高威力を求めた。
しかしながら、威力を上げると言うことは発射時の衝撃も強くなる訳で、それはつまり発射ベースとなる小銃を痛めるという弊害がある。
そこで、小銃から発射するのではなく単体で撃てる様に擲弾筒(てきだんとう)を開発した。
これにより「長射程の手榴弾」から「プチ迫撃砲」ともいうべき大威力を実現出来る様になったという訳です。
これは当時日本軍だけが持っていたオリジナル兵器で(でも中国ではコピーしたっぽいが)、日中戦争では「日本兵は1人で大砲を担いで来る」と恐れられ、米軍もその威力に苦しめられた。
まあ鹵獲した後に底板の湾曲具合が膝にフィットするからこう撃つものなんだろうと腿に置いて撃ち、複雑骨折をした兵士が続出したというのは有名な話ですがね。
で、これを高く評価した米軍ではライフルの様に手持ちで発射可能とする事による機動性と速射性を求めてM79という単発のグレネードランチャーを開発。威力的には成功で、敵が見えないベトナム戦争で「その辺にとりあえず1発」で効果を発揮したのだが、ランチャー持ちはこれがメインになっちゃうから例えばとっさの近距離戦闘(グレネード弾は破壊範囲が大きいから近すぎると射手も危険)の際に困る。
自衛火器としてガバ下げてはいたけど、スイッチの隙が生じるからね。
そこで、M16の下に付けるM203の開発に繋がって行った訳です。
カケル:1次戦から駆け足で現代まで。さすが歴史なら金子領導員の右に出る者はおりませんねえ。
知香:オリジナルの兵器が世界標準になるなんて、アメリカ軍の模倣兵器で後塵を拝するだけの現自衛隊には望むべくもない快挙ですね。
林当家:知香ちゃんは時々痛いところを突いてくるねえ。
金子:さて、実銃の方ではかくも個性的なこれら武器だが、ことエアーガンとなるとほとんど意味がありません!
機関銃とはいってもパワー上限はSMGと一緒だから、大容量BOXマガジンを付けたSMGの方が、寧ろとり回しで有利だったりする位なんです。
せいぜい、銃種縛りのルール下で「機関銃のみ弾数制限なし」とかの恩恵を受けることがある程度でしょうね。
グレネードも20ー30発程度で飛距離もエアーガンの水平射撃よりも短いのだから、実銃みたいに一発でその辺一帯を制圧なんてムリ。クレイモアも「弾の出るオモチャ」の域を出ないし、よっぽど近くを通ってくれないと効果が出ない。
サバゲでの仕掛け兵器はよっぽど仕込む場所が良くないと戦果は挙げられないですよ。
手榴弾も古くはグンゼ産業のゼンマイ式から最近のトルネードグレネードまで幾つかあるけど、これも信頼に足る発射が出来る物はないと言って良い。せいぜいインドアでちょっと役に立つ事がある、程度ですかね。
そういう意味で、見かけだけで食えない正しく「戦場の華」な訳でした。
知香:といっても、使ってる人はいるんですよね。
金子:はい。そりゃあだって「大きくて長くて重そうなの、カッコ良い」って感覚、誰でも持ってるからねえ。
だから、これを活かした戦い方は結構難しい。
その外観からする安心感で味方を鼓舞するとかの程度ですかね。
「おっ機関銃の支援だ」というのは気分的に良いから。
でも、撃たれる側からすれば電動ハンドガンでも機関銃でも変わらない。単に6mmBB弾が飛んでくるだけの事だから。
まあ、自己満足な要素が一層強いのがこの辺の兵器全般と思っていれば良いでしょう。
だから、ゲームで活躍できるなんて夢思わない様に。
知香:はぁーい。
林当家:手キビシいねぇー。さすが「戦場のリアリスト」。
ま、でもそういうモンだからしょうがないわな。
カケル:これで銃種毎の紹介も1段落ですね。
林当家:そうだな。これから何を買おうか、或いは買った銃でどう戦ったら良いのか、これまでの項が悩んでいる初心者の参考になったら良いね。
カケル:初心者といえば、シーキューブのゆらちゃんの変貌ぶりには吃驚でしたね。
金子:(はうっ、そのネタか!)
次回に続くー