知香のサバゲダイアリー
−−−初心者入門講座−−−
戦国春秋編・夏のB 銃種別戦い方 ボルトアクションライフル・ショットガン
林当家:さて、じゃあ今度は俺がボルトアクションライフル・ショットガンについて説明しよう。
最初に、実銃の特性としては、1発の威力はでかいが連発が効かない、という事になるだろう。
まあショットガンの中にはブローバックのセミオートなんかもあるんだけど、大半は1発撃ったらボルトやスライドを操作して、排莢と次弾装填をしなければいけない。
トリガー引くだけで次の弾が撃てる訳じゃないので、速射性能は他の銃種と比べ落ちる事となる訳だ。
その代わり、自動機構がない分構造が簡単で故障するところが少ない。各パーツも堅牢に作れるのでとにかくタフだ。
この辺はエアーガンでも共通する特性で、だからかつていろんなショップやパーツ専門業者がカスタムパーツを出していたし、個人でカスタムする事も容易だったから、納得するパーツで組み上げて精度の良い1丁に仕上げて狙撃に使っていた。
まあ規制前の場合はパワー上限差を設けたアウトレンジが使えるから、というスナイパーも多かったけど、それが全てじゃあない。
人参軍レギュレーションに合わせて、かつ明らかに電動を上回る命中精度に仕上げた人もいたんだ。
そんな訳で、1発(弾の数ではなく1発射)毎に何かしらの操作が必要な銃種についてここでお話をするよ。
知香:はい。お願いします。
林当家:昔はマルコシのスーパー9かマルゼンのAPS−2か、って感じだったのだがマルイがVSR−10を出してからはこれが主流になっちゃったね。
スーパー9にせよAPS−2にせよ、手を入れないと使えたもんじゃなかったけど、VSR−10は箱出しでもそこそこの性能だったから、腕も金もないスナイパー志願者にはちょうど良かったんだね。
まあ、良いといっても所詮は電動を1発づつ撃ってる様なモンなんだが。
カケル:でもでも、ちゃんとホップ調整すれば載せたスコープがすぐ役に立つレベルですからね。
ボルトアクションライフルの操作をお手軽に楽しめるという点では良いんじゃないですか。
金子:要は、過信しない事だな。
スナイパーってのは単に「スナイパー用ライフルを持ってる人」じゃない。
君が言っているのは「スコープ載せたボルトアクションライフル兵」の事だからな。
カケル:先日のゲームでもそんな人が、主席に1ゲームで2人も狩られてましたね。
林当家:さてさて、ショットガンの場合は物にもよるが1度に1発から3発程度が発射される。
最近マルイから出たガスショットガンは最大6発撃てるけど、まあ実銃の20発とか50発とかに比べたら面制圧という点ではまだまだだね。基本は「複数発同時発射されるライフル」的な性能だ。
なので、この項でまとめて説明する事にしたんだよ。
マルイ製以外は複数発同時発射にすると飛距離が落ちる。だからこの辺の扱いも結局ボルトアクションライフル的になってしまうんだよな。
金子:この辺の銃を選ぶ人は、性能云々よりもその雰囲気を楽しみたい人が多いですね。
林当家:その通り。
まあ、そうはいっても何もかもが電動に劣る訳じゃあない。その辺も含めどう戦ったら良いかを少し話すよ。
知香:はい、楽しみですぅ。
林当家:ボルトアクションライフルのメリット、それは動作音だ。
電動のギアノイズやガスブローバックのスライドガシャガシャみたいな騒々しい動作音がない。
一番気になるのは銃口から弾が出る時の発射音だが、これもサイレンサーを付けたりしてかなり低く抑える事が出来る。
なので、地形を活かして上手く潜伏し、敵に気づかれない様に倒していく事が可能だ。
動かない・音がしないとなると屋外でこれを探すのはかなり困難。
どこから撃たれたかわからなければどこを探して良いか・どこに対しての遮蔽物を利用したら良いかもわからないからね。
まごまごしてるうちに2人目・3人目の犠牲者が出る。
これがスナイパーの戦い方だ。そして消音効果の効いたボルトアクションライフルはその期待に良く応えてくれる。
知香:一般的にイメージされる、スナイパーらしい戦い方ですね。
林当家:そうだ。そしてもう1つ、精密射撃という点からは、例えばパレット立てた障害物の裏にいてたまに銃だけ出して撃ってくる敵の、銃や手を狙って仕留めるなんて技もある。
電動だと音がした瞬間に隠れる事が出来れば、20m以上距離があれば避けられちゃうんだ。
でも、音がしないとそれはわからないから・・・
知香:弾に当たってはじめて、狙われていた事に気づく訳ですね。
林当家:そう。ただしこれも1人で実行するのは難しいだろう。だって自分が狙っているのがバレたらそこに撃ち込まれちゃうからね。
脇の方で味方の電動がバリバリ撃ち合っていて、そっちに気がとられている隙にそっと狙いを付けておく事が出来るなら、という条件付きだ。
後は、2次元と思っている裏をかいて木の上に登ってそこから狙撃とかね。
下草とかブッシュを探しても見つからないし、上から見たらフィールドも隠れてる奴も丸わかりだから。
これも電動で同じ事をやったら発射音でイッパツでバレてしまう。消音銃ならではの戦い方だ。
知香:へえー。面白いですね。
林当家:だろ。でも、当然ながら苦手とする条件も多い。
まずは次弾発射までのアクションが必要だから、大人数をいっぺんにとか正面で迎え撃つのは無理だ。
自分のペースで1人づつ狙って撃てる条件が整わないと単なるカモにされてしまう。
隠れ場所も、なるべく敵が1方向から来る様な地形じゃないと苦しいぞ。例えば正面狙ってたら90度右手の方から接近された、さあどうする?
ここで向き直ってるとその動きが見つかってしまう事もある。電動なら動きながらフルオートで力押しって事も出来るけど、そうもいかないからね。
そして、ライフルであれショットガンであれ長い。
だからブッシュなど込み入った地形での取り回しは非常に悪い。
でも、隠れる為にそういった場所を使う事も多いので、この辺のジレンマをどうゲーマー自身がカバー出来るかが、活躍できるかどうかに関わってくるね。
こういった銃を使うゲーマーがゲームの主役となるのはなかなか難しいぞ。
寧ろ電動ゲーマーの出来ない事をカバーしてやる、サポート的な役割に徹するつもりの方が成功する。
とはいえ、上手く立ち回れれば味方の電動ゲーマーを囮に実質ゲット数を自分が稼ぐ事も可能だ。
そういう点で、味方との連携・協力が上手に出来るかどうか、それが得られない場合は地形をどれだけ活かせるか、がキモになる銃種だという事を忘れないように。
知香:はーい。私がボルトアクションライフルを使う時が来たら、今日のアドバイスを思い出します。
金子:じゃあ次は私が、ゲーマーの心強いオトモ、ハンドガンについてお話しましょう。
知香:(えっ、主席じゃなくて?そういえば、主席はどこへ?)
はっはい、お願いします。
以下、次回に続く