春の団扇は貴婦人仕様
さて、筆者は今月初旬、箱根の「湿生花園」に行ってきました。 狙いは「ミズバショウです。 ミズバショウと言えば尾瀬。 ♪夏がくれば思い出す… という「夏の思い出」の歌詞を連想する方も多いでしょう。 しかし、夏に尾瀬に行ってもミズバショウは咲いていません。実際の開花時期は春です。 尾瀬のミズバショウは過去に2度ほどチャレンジしたことがありますが、いずれも時期が遅かったため、満足な写真は撮れませんでした。 今回は“ベストショット”を求めて湿生花園を訪れたのでしたが… ミズバショウの群生は見られましたが、残念ながら、肝心の花の具合が悪かったようです。 キレイだなぁと思ってレンズを向けるのですが、よく見ると頬かむりのような「仏炎苞(ぶつえんほう)」の先が枯れていたりしていて… その代わり、長い間待ちわびていた「イワウチワ」に出会うことが出来ました! 感激です! 想像していたよりも大きい花でしたが、薄ピンク色の花びらは可憐で、上品。ゴージャスなオーラを発するあたりは、カタクリと双璧の“早春の貴婦人”と言えるでしょう。 漢字では「岩団扇」と表し、岩場に咲くことと、丸い葉っぱを団扇に見立てられて名づけられたと言われています。 岩場ではありませんでしたが、日陰に咲いていたため撮影は困難でした。しかし、貴重なコレクションが加わり、とても満足しています。 狙いの花はイマイチでも、予期せぬ花に出会えてニッコリ。 花の撮影の醍醐味の一つでもあります。 (4月20日 記) |