(感想G)
梨花の知る知識が予言ではなく、これまでの記憶からの類推であることが判明。全シナリオの記憶を持っていることで、プレイヤーと同じ立ち位置となりました。睡眠薬をかがせる実行犯の顔しか覚えていないという理由付けで問題なさそうですが、乱暴な死に際では記憶が残らないという設定から真犯人を覚えていません。
協力者や理解者を増やしていく一方で、町会の横やりや大石の妨害が発生し、決して順風満帆とはいきません。ですが、それを乗り越えようと前進し続ける爽快感が素晴らしいと思います。公務員の事なかれ主義や、自己満足的な公正さが、実にリアル(だと思う)。
町会の説得あたりで、これまでに惨劇が起きていないことに気づきました。タイトルから考察するに、村中で団結して無事に沙都子を救出したあとになって、皆殺しが発生するのだろうと推測しました。とはいえ、仲間達の死亡だけでなく、そこから派生される雛見沢村の抹殺作戦は衝撃的でした。
鷹野の「元からそういう目的で送り込まれている」というセリフは、祭囃し編での状況説明と合致していません。祭囃し編の発表前に設定の変更がされたのでしょうか?
エンディング後に、作戦実行場面が描写され、鷹野が上機嫌となります。「賛歌」のBGMが印象深いため、CDに収録されていなかったのが残念でした。
沙都子が雛見沢症候群を発症しているという事情から、叔母を殺したのが沙都子で悟史はそれを知ったために自分に疑いがかかるように失踪したと予想しました。
今回の話では、物語的なIFが明確に出ていると思います。
すべての発端は梨花の発言であり、それがなければ前提条件が覆されることとなります。
梨花がその日にやるゲーム内容を、圭一に予言する。
その言葉を否定するために、圭一は百万長者ゲームではなく、白ヒゲゲームに変更する。
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白ヒゲゲームの盛り上がりで、オークションの司会に抜擢される。
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オークション用にオモチャ屋へ向かい、事件の発生前に大石と仲良くなる。
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綿流し実行委員会で町会との交渉機会を持つ。
このあとは、沙都子救出へノンストップで。
ルールX〜Zは事件を構成する条件ではありますが、もう少し補足すると、作者が物語を構成するための設定とも言えます。本来ならば二次創作作家も守る必要があるのですが、この時点で明記されても間に合わない方も多いのでしょう。
キャラの立ち絵を見て、今頃になって罪滅し編の鉄平と同一人物だと気がつきました。