MOTOライブレポ4
2003. 10.3 渋谷AX「SSW〜僕は歌を書いた」
以下セットリスト
YO−KING
01 マイ・バック・ページ(ディランのカバー、バンド+元春G)
02 きれいな水
03 その後の世界
04 Hey!みんな元気かい?
古明地洋哉
05 the lost garden(G+Violin)
06 嘆きの天使
07 想いが言葉に変わるとき
08 無知の涙(バンドと)
ハナレグミ(永積タカシ)
09 ハンキーバンキー(ウクレレサポート有り)
10 心空(サウンドエフェクト有り)
11 音タイム(バンド+元春コーラス、G)
saigenji
12 鼓動
13 It's Too Late(キャロル・キングのカバー)
14 モノトーン
15 走り出すように(バンドと)
各ミュージシャンとのセッション
16 ガラスのジェネレーション YO-KING &元春
17 君がいなければ 古明地洋哉&元春
18 ジャスミンガール ハナレグミ&元春
19 また明日... /saigenji &元春
バンドメンバー、高水健司(b)、井上鑑(key)、村上ポンタ秀一(Ds)
元春がプロデュースした若手シンガーソングライターを集めてのイベント。
昔あった同様のイベント「This!」はボクは行ってなくって、また集まるメンツも魅力的なので行ってきた。
余談だが「This!」自体は見てないものの、そこに出演してたミュージシャンーUA、Cocco、フィッシュマンズ、エレカシ
今かなり好きなミュージシャンが元春の目を捉えていたというのは一寸ウレシイ。
場内は椅子席。嫁と席に座ると・・何と前から4列目!こんな前で元春見るの初めてだぁー!
時間より少し遅れてブルーのシャツ着た元春が登場。今回のイベントの趣旨を説明。
最初登場のYO-KINGを紹介。元春は真心ブラザーズの曲も好きだったそう。何が好きだったのかなー。
YO-KING、元春に呼ばれて登場。バンドメンバーも登場。
元春ここで退場するのかなー?と思ったらなんとギターを持ってそのまま演奏に加わる!
今まで何度か元春のライブ観たけど・・バックバンドギタリストとしての元春は初めて!
曲はディランのカバー。元春のギターもイイし、ポンタさんの豪腕ドラムがともかく凄い。この後元春・バンドは退場。
YO-KING「死んだ後の世界を歌ってます」「暗い内容だけど曲は凄く明るいです」と「その後の世界」を弾き語りで。
・・この人の声って飄々とした味があって独特の軽やかさがある。
最後「ボクは曲と歌詞大体同じに出来るんだけど、Hey!で始まる曲多いんですよねえ」と云って「Hey!みんな元気かい!」を。
大喝采の中両手を挙げて答えて去っていきました。ウーン、カッコいい。
続いて古米地君。元春登場して、レイディオフィッシュのコメントを流す。
古米地クンは元春のファンで昔「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」を聴いてその内容に本当に感動したそう。
元春「僕らがデビュー当時はお手本となる年上のミュージシャンはいなかった。でも今デビューする若い人たちは・・・
年上の色んなミュージシャンをお手本に出来る・・ボクもその手本の一人となっていると思うんだけど・・」
最後の一言、元春がテレながらちょっと得意気に見えたのはボクだけだろうか笑
バイオリンともう1人ギターが入って古米地君歌いだす。英語の歌。
以下、ずーっと曲調・歌詞ともシリアスなんだけど、イイと思った。
YO-KINGの軽やかさに対し、あくまでストレート、衒い無く「語る」って感じ。
最後の曲はバンドとやったけどポンタさんや井上さん等強者と堂々亘りあってたと思う。
続いてまた,元春登場。アラバキロックフェスで会ったミュージシャンみんなが永積クンのこと
をリスペクトしていたエピソードを紹介。
ハンチング帽をかぶってヒョコヒョコ現れた田舎の少年のような永積クンの佇まいに思わず微笑む。
客席からの歓声が一番多かったのは彼。オーディエンスの確かな敬意が伝わる拍手だった。
アコギと声の響きがまろやか。
良かったのは「心空」。鳥や川のサウンドエフェクトに包まれながら、静かに歌う。
静謐な世界、風景が浮かび上がるようなそんな唄。
終わると場内大喝采。ウン、こういう歌に出逢いたかった。そしてバンドと元春が登場。
ポンタさんが永積クンに嬉しそうに笑いかける。
元春も腰掛けギターを鳴らし、「音タイム」の演奏。
元春ノってきたのか椅子を前に寄せギターをかき鳴らしコーラス。
時々楽しそうに永積クンと目を交わす。
大喝采のうち、またヒョコヒョコ去っていく永積クン。
多分会場のみんなが彼を好きになったんじゃないだろうか?
最後saigenjiの紹介。「ポルトガルやブラジルの音楽と日本語を融合させた新しいタイプの音楽」との説明。
出てきたのは少しイカツイ感じの兄ちゃん。楽しいトークで客席をのらせていく。
始まったのはラテンとも、ヒップホップとも言えるような音楽。
ボイスパーカッションを巧みに使い、客席が手拍子を合わせることも出来ないほど変幻自在のスピード。
その分コトバの意味は伝わってこない。コトバをサウンドとして使うーその前の3人とまるで違う。
キャロル・キングのオリジナルとは似ても似つかないカバー。思わぬメロウなバラードの演奏を経て・・
バンドとのセッション。一体この人の自由な声とリズムにバンドが上手く融合できるか不安でしたが。
杞憂でした。Saigenjiの持ち味を殺すことなくバンドは実に効果的なサポートをしてた。
「人と同じことはしたくない」saigenji・・・確かに個性という点では4人の中で郡を抜いてた。
ピアノマンナイトで見た三柴さんを思い出した。
そして・・・・元春とバンドメンバー登場!
何故か元春黒いシャツに着替えている。
いきなり「ドゥン、ツク、ドゥン」とsaigenjiのボイパを真似して現れ場内大笑い。
今日出演したミュージシャンそれぞれと元春の唄をうたうコーナー。
まずはYO-KING。一体何歌うのかなーと思ったら何と「ガラスのジェネレーション」!
元春が歌って欲しいとリクエストしたとのこと。
元春がエレピを弾かず、キーボードもオルガンという珍しいバージョン。
一番を,元春、2番をYO-KING。最後の「Hello」を2人で。
YO-KINGの放り投げるような唄い方が良かった。
続いて古米地クン。「緊張してます。ボクにとって佐野さんと共演することはボブ・ディランと
やるのと同じなんです!」とその感動を伝えてくれた。
古米地君のリクエストに答えて「君がいなければ」!
今までライブで1回もやったことがない、でも改めて聴くと自分でもイイ曲だと思ったとか(笑
オリジナルを活かしたバンドのアレンジ。古米地君のコーラスが上手く元春の声と溶ける。
最後元春のギターの微かな響きで終わる。古米地君は本当に嬉しそうだった。
続いてハナレグミと「ジャスミンガール」。飄々と現れる永積クン。
二人のアコギの響きがキモチいい。時々目を交わすのが・・見てて微笑ましい。
親戚のおじさんと少年が一緒に演奏しているようなムード。
最後またヒョコヒョコ永積クンは帰っていきました。
最後saigenji登場。、またボイパを繰り出す元春に場内大ウケ。
「これイイねえ、後で教えてよ」「イイですよ」と二人の和みトーク。
元春が自分の曲の中でブラジルを感じさせるということで「また明日・・・」
これは嬉かッタ!過去色んなライブで演奏してたみたいだけど、実際に聴くのは初めて!
二人の声が結構イイ感じでハーモニーを奏でていた。
で終わり。元春からバンドメンバー紹介。もう1度それぞれのシンガーを呼び入れて握手。
このときある方の名前間違えてましたけど・・・(号泣)
今回のイベント、カッチリまとまってて・・凄いゆったり楽しめました。
どのアーティストも個性を感じさせ、なおかつ「1人」としての歌の力・・バンドを背負わない
その歌、声、コトバの力には感動した。特にハナレグミはイイものを見せてもらった。
元春のバンドメンバーとしての珍しい姿も見れたし・・
そして・・・思ったのは90年代に書かれた「君がいなければ」「ジャスミンガール」「また明日・・」
これらの曲が実に豊かなメロディを持っているとのこと。
90年代に書かれたこれらの唄が如何に素晴らしいか、改めて確認できた有意義なライブでした。
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