猫耳。ピンクの肉球。本体より感情豊かな尻尾。
想像だけでも高音域でシャウトできる位、萌えるのだ。実際、目の当たりにしたら。歓喜の声を上げると共に細部まで鮮明に記憶するべく、どのレコーディング時より真剣になっただろう。
成歩堂のネココスは。
響也にとって、100年に1度地球に近付く彗星に等しい。お目にかかるチャンスは、オンリーワン。
そもそも、土下座して頼んでもコスプレなんぞしてくれる性格でない事は、今までの付き合いから重々分かっている。だからこそ。
奇跡に近い僥倖に立ち会いたかった。