ゴドー宅の空調は、夏が涼しめで冬がやや低い。体温が平均より高いゴドーに合わせてあるのだ。 といってもゴドーが密着し、ほぼ全体を抱え込まれる形なので非常に暖かい。戸惑いも物慣れなさも、毎回毎回ガッチリ抱き枕にされては、いつしかそれがスタンダードになる。 「・・・っ・・」 大きく震え、成歩堂は眠りから浮上した。肩が寒くて寒くて起きてしまったのだ。 「・・寒い訳だよ・・・」