日 程 2005年8月6日〜7日
地 域 北アルプス・蓮華岳〜針ノ木岳周辺
メンバー 平岡・河野(写真・文)



こう見えても、
ワタクシは山に咲く花を愛でるのは
大好きです。

今回は、コマクサを目当てに
針ノ木雪渓を登りました。

雪渓のあたりからお花畑が始まります。
ミヤマキンポウゲ
【深山金鳳花】

花径2pほどでロウを塗ったような
光沢があります。
陽があたると
きらきらと輝いて見えます。


 アマニュウかな?
           ミヤマダイモンジソウ
          【深山大文字草】
           はい、確かにその花びらは、
            「大」の字のように見えます。
チングルマ
【稚児車】
チングルマの花が終わると
右の写真のように玩具の風車のように
見えます。語源の一説です。


イワカガミ
【岩鏡】
花びらの先端は細かく裂け、長さ1.5p。
葉っぱに強い光沢があって鏡みたいなので
イワカガミです。
アオノツガザクラ
【青の栂桜】
ピンク色の栂桜の青み版。
「ツガザクラ」はモミの木の仲間である栂に似た、
桜色の花を持つ植物、ということだそう。
小さな釣り鐘がたわわになって、
とてもキュートなのです。
目立たぬように
ひっそりと咲いていた小さな白い花。

ひらぱの花図鑑にも
私のガイドにも
載っていませんでした。

どなたかご存知の方がいらっしゃいましたら
是非ご教示下さい…と書いたところ、

シロバナクモマニガナ
【白花雲間苦菜】
だそうです。いくさんが教えて下さいました。
ありがとうございました。
ミヤマアキノキリンソウ
  【深山秋の麒麟草】

語源はベンケイソウ科のキリンソウに似て
秋に咲くから、ということだそうですが、
こちらはキク科です。

よく見かける花ですが、
近くでよ〜く見ると、
一花一花、可愛いでしょう?
イワツメクサ
 【岩爪草】

花の名前は覚えられないけど
これだけは知っている、っていう
山男は結構いるんじゃないかな。

砂礫地や岩礫地に
小さくも可憐に咲いています。
コマクサ
 【駒草】

針ノ木峠から蓮華岳方面に向かい、
ハイマツ帯を抜けた砂礫地になって
やっと出会える高山植物の女王。

ガレガレの稜線で…そう、
他に何も植物がいないような所で
ぽつりと咲いているその小さくも
力強い花は、まさに女王の風格なのでした。

「ちょっとそこらに生えてるようなもんと
 一緒にせんといてや。女王でっせ。」

って何か言っているようで、
不思議な形がまた魅力的で
思わず地面に這い蹲ってじっと愛でました。
こんなガレ場に、こんな可愛い花の群生が。
不思議ですね。
コマクサに出合うのは今回初めてでした。
ずっと見たかったので、感激です。
ヤマハハコ
【山母子】

まだつぼみです。
葉っぱに白い綿毛があります。
名前は山にある母子草の意味ですが
「母子草」は誤りで、白い毛がほおけ立つから
「ほおこ草」が正しい、といわれるそうです。
イワハゼ
【岩黄櫨】

高さ10〜20pの常緑小低木。
釣り鐘型の花の後は、
真っ赤な実ができます。
別名「アカモノ」。
イワギキョウ
【岩桔梗】

写真は青っぽくなっていますが
本当は紫色です。
とても似た花でチドリギキョウが
ありますが、チドリギキョウは
花びらに毛が生えているので
花を近くで見たら区別がつきます。

ミヤマリンドウ
 【深山竜胆】

こちらも本当は紫色です。

リンドウはお天気屋さんで
晴れた日にしか花を咲かせません。
今日は曇りがちでしたが
一花だけ咲いてくれていました。
ゴゼンタチバナ
【御前橘】
花びらのように見える白いのは総苞片で、
本物は中心に集まる小花。
花が咲くのは、葉っぱが6葉のものだけで
4葉のものは咲きません。
不思議だな〜。
ヨツバシオガマ
【四葉塩竈】
普通、四つの葉が輪生するので、
四葉…というそう。

お花のガイドブックを片手に
ゆっくりと山を歩くのも
いいものですね。

夜はひどい雷雨で
目を瞑っていても脳天まで稲光が届きました。

朝には可憐な花達が
雨露をしたたためて
きらきらと輝いていました。

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