日 程 2003年12月28日〜2004年1月4日
地 域 ネパール アンナプルナ周辺トレッキング
メンバー 平岡・河野(記録)

12月28日(日)

年末年始の休暇を利用して、憧れのネパールトレッキングが実現した。
同行者はネパール通のひらぱなので心強い。
直行便は取るのが難しいと訊いていたので、半年ほど前から手配。
限られた日数で最大限にネパールを楽しむため、ネットでアレンジできるものは事前にやっておいた。

出発の日。
12時半 関空発カトマンズ行きの直行便に乗り込み、いざゆかん、ネパールへ!
…あれ。シートベルトも締めたのに、全然飛び立つ気配がない。
「(スッチー)カーゴ室に異常が見つかり、メンテナンスのため荷物を全部機外へ降ろして作業します。」…おいおい、機体かえなくて大丈夫なんかしら?!狭い席に座らされたまま待たされ、14時にやっと出発。

経由便のため、上海に到着。しばし機内で待たされた後、何故か空港ラウンジに全員案内される。訳が分からないままにラウンジにつくと、間もなくまた機内に戻れと誘導される。いったい何だったのかな。

結局カトマンズには定刻から3時間遅れで到着。更にVISA取得の順番待ちで、22時過ぎにやっと街に出れた。こんな遅い時間なのに、明日からのトレッキングをお願いする旅行会社に案内してもらえたので手続きをすませ、今宵の宿、ピースナイトへ。

この宿は、ひらぱが以前泊まった宿で、とにかくみんなフレンドリー。ひらぱにとっては感動の再会であり、お茶をご馳走になりながら、しばし歓談。
ネパールに着いたという実感はなく、異国の地にいるということ自体、まだ嘘みたいだ。

12月29日(月)

昨夜は0時過ぎにベッドにもぐったものの、なかなか寝付けず。早朝から犬やら色んな動物の鳴き声、車やバイク、の音、雑踏の声で起こされ、熟睡できなかった。
9時過ぎ、タクシーを呼んで貰って空港へ出発。だが、霧のために空港は閉鎖中であった。ネパール国内の飛行機は、ちょっとした霧でもすぐキャンセルになるらしく、トレッキングはそういう場合を想定して日程に余裕を持たしておかなければならないらしい。といっても、我々にはそんな余裕はない!

徐々に天気は回復し、3時間近く遅れて無事ポカラへと旅立った。

以下、写真での記録です。
ポカラへの飛行機。
小さなプロペラ機でちょっと恐い。

ポカラへ行く時は、右側の席に座ると
窓からの景色が山側になる。
残念ながら、席は早い者順なので
物静かな我々乙女達に残された席は
左側であった。
 操縦席が丸見え。
13:30 小さなポカラ空港へ降り立つ。
空港の外で、今回のガイド、ガーネッシュさんが待っていてくれた。
町で両替をしてから、車でトレッキングの起点となるナヤプルへ。
15:00、予定より随分遅れてしまったけれどトレッキング開始!今日のお宿まで到着できるかな…
トレッキングは村から村へ、
山間の道をてくてく歩く。
山の雰囲気が日本と似ていて、どこか
日本の里山にでもいるような錯覚に陥る。


少しずつ高度を上げると、
山の斜面が段々畑となっていきて、
家が点々と見えてきた。

そろそろ、ヘッドランプがいるかも…
という18時前に、無事ヒレに到着。
今日のロッジ。
小さい部屋にはベッドが2つ。
シュラフも持参しているが、
毛布があるのは大変ありがたい。

12月30日(火)

7時起床。素晴らしい快晴の朝。
チベタンブレッドと紅茶の朝食をすませ、
8時半前にヒレを出発。

20分くらいで隣村のティルケドゥンガに入る。
ここから3700段の階段が続く。
最初は1段、2段、と数えていたが、
すぐに諦めてしまった。しんどーい!

階段のそばには畑や牧場があって、
動物たちがのんびりと登山者を見送ってくれる。
 ←ダルバート。旨い!

←途中のウレリの村。

お昼はダルバート。どこにいってもダルバート。
すっかりファンになった。
ご飯と豆のスープと付け合わせのジャガイモなど。
これを全部ご飯にぶっかけて戴く。
樹林帯に入ると、雪景色。
日陰は凍っていて滑りやすい。
この大きな木は全部シャクナゲ。ネパールの
国花。こちらではラリグラスといい、春には
真っ赤な花が満開で素晴らしいそうだ。
15:45、ゴレパニに到着。
積雪のため、電気が停まっているそう。
今日の宿泊客は、我々とガーネッシュさんの
ガイド友達のパーティーの2組のみ。
同じく日本人ペアで、お二人ともとても素敵な
女性の方だった。
夕食の準備をされている台所にお邪魔した。
木をくべたかまどで、美味しい料理を作って
下さる。とても器用にひとつひとつ料理されて
いく様子は見ていて全然飽きない。
こんな風になっている。 夕食後はSing&Danceタイムへ…
踊り狂うリラさんとひらぱ。
ああネパールの夜は更けていく…でなくて、明日はプーンヒル登頂に向けて早起きするので、 9時には就寝。

今日の夕食。
チキンスープと野菜の
春巻、ジャカイモ。
旨い!

12月31日(水)

5時起床。辺りは真っ暗でかなり冷えている。
今日はプーンヒルで日の出を迎えるために、早朝発だ。冷たい水を少しだけ
飲んで、いざゆかん。
プーンヒル…丘といっても、標高3200m近くある。
ここネパールでは、6000mないと「山」と言わないそうだ。

頂上を目指す人の行列がどんどん増えてきた。
どこにこんな人間がいたんだ?!というくらいで、
日本人が一番多く、周りは日本語ばかり
ここどこだっけ?!状態。

積雪があるので、ゆっくり歩いた。
前半は結構きつい坂、後半はましになってくる。

頂上について暫くすると、山が紅く染まり始めた。




日の出が近づくにつれて、
アンナプルナからダウラギリまでの峰々が
紅く浮かび上がってくる。
ダウラギリを望む。 アンナププルナ・サウス
ガーネッシュさんと美女2人。
頂上では1時間ほど写真を撮ったりして
のんびりした後、宿に戻ってから朝食。
10時前に、雪の中をタダパニに向けて出発。


サクサクと雪道を歩く。積雪は30センチほど。
踏み後はしっかりしているので、特に問題なし。
今日は同宿のIさんパーティとも一緒に歩く。

所々、かちこちに凍っている箇所もあり、
下り道には要注意。

尾根道はダウラギリやアンナプルナの眺望が
素晴らしい。
山の中にも昼食をとれるお店がある。
キッチンに入れて頂いて、暖をとらせてもらった。
かまどには3つの穴が空いていて、順々になべや
やかんを並び替えて器用に調理される。
時間はとってもかかるけど、今日も本当に美味しい
ダルバートだった。
   タダパニには17時半に到着、
   ちょうど夕焼けに間に合った。
   マチャプチャレの荘厳な姿は
   見る者全てを感動させる。
アンナプルナサウス〜ヒウンチュリ

この日は大晦日。今日の宿は色んな国のお客さんがいた。
夜は大晦日のパーティー。太鼓で歌と踊り、みんな楽しそう。オーストラリアのグループが、母国の新年に
あわせて一足早く、特製ケーキでお祝いされる。
ケーキをじっっっと見ていたひらぱに気付いてくれたのか、我々にも分けて下さった。おいし〜!

我々女性陣も、日本の新年にあわせて外にでてカウントダウン開始、満天の星の下でその瞬間を迎えた。
「新年あけましておめでとう!!」あの山まで届けと大声で叫ぶ。
  
1月1日(木)
初日の出。
  
  最高のロケーションで、今日も
  チベタンブレッドを朝食に。


パッキングを済ませ、8時にタダパニを出発。
樹林帯は雪が凍っていて歩きにくい。

今日も快晴、素晴らしい眺望だ。
いつも見えるアンナプルナ、マチャプチャレの形が
随分かわってきた。
結構歩いてきたんだな。

道は少しずつ高度を下げ、
だんだんと雪もなくなってきた。
ガンドルンの村は、今まで通った中でも一番
大きい。学校もある。
モディコーラの橋まで、長い長い階段を下る。
一気に下るので、膝ががくがく。
 



 モディコーラ。
 下った後は、再び石畳の階段をひいこら登る。
川を境に、両側の山の斜面は段々畑になって
いる。ジャガイモなどを栽培されるそう。
16時前、トルカの村に
到着。
 


今日の夕食。
野菜スープと茹でたジャガイモ、
チーズをトッピングした焼きそばみたいな
スパゲティ。毎日こんな感じのシンプルだけど
美味しい食事を頂いた。 
 
トルカの村と犬。
1月2日(金)

トレッキングももう最終日。
山を眺めながら贅沢に外で朝食。
9時前に出発。トルカから1時間ほど歩いた所で
一休み、子供達がとても可愛かった。
そこからこのトレッキング最後の急登。
14時半、ダンプスの村に到着。
下界に近く、大きな村だ。学校もあり、子供達が
ちょうど帰宅する時間だった。
 
マチャプチャレを望むこの村は、
段々畑ものどかで気持ちがいい。
 
 車道まで、最後の最後の下り。
 全行程天気に恵まれ、毎日楽しい
 トレッキングだった。15時過ぎ、フェンディ着。
車でポカラまで戻り、16時に宿に到着。
マチャプチャレが遠くに見えていた。

久々のシャワーで、気分爽快。

  
1月3日(土)

ポカラからカトマンズへ。
ポカラ空港には、日本人の団体ツアー客がいっぱい。
ネパールの国内便は、とかくダイヤが乱れるらしいが、今日もめちゃくちゃだった。
こちらは何時間も待っているのに、何故か後から来た団体客が優先して出発していく。
カウンターで文句を言っても、待っとけ、と言われるだけ。
ビスターレ、ビスターレ。焦っても仕方ない、のんびり待とう。

辛抱強く待って、やっとカトマンズへ戻ってこれた。
街に出て、お世話になった旅行会社に挨拶へ。おいしいネパール料理屋さんを教えて頂いた。
かなり洒落たお店だけど、最後の晩餐は贅沢に、旅の余韻に浸りつつ舌鼓を打つ…。

あっと言う間の1週間であったが、神々しい山を眺望しながらのトレッキングは毎日とても楽しかった。ガイドのガネッシュさん、旅先で出合った人たち、みんな素敵な方だった。訪れる村々は、どこも温かく我々を迎えてくれてた。
ひらぱがこの国にとっぷりはまっているのも、「最後の楽園」と呼ばれるのも、分かる気がする。

タクシーを拾って、空港へ向かう。深夜便で帰国の途へ。


1月4日(日)

関空に到着。ボサボサの格好、寝ぼけまなこで出口に出た瞬間、ひらぱが某TV局のマイクを向けられる。明日から仕事、つらいです〜と答える結構ナサケナイ姿が夕方のニュースに流れていたことを、本人はきっと今も知らないと思う。1週間、ホント楽しかったね。どうもありがとう!

<完>

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