日  程 2007年4月28日〜5月5日
地  域 九州・宮崎&大分 クライミング&観光ツアー
メンバー 梁瀬・河野(記録)

4月28日
今年もGWは九州へ。神戸22:45発松山経由大分行きのダイヤモンドフェリーに乗り込む。関西汽船の直行便なら早朝着だが、こちらは昼間に到着予定。明日は半日しかないので、大分を観光するつもり。

4月29日
昼頃、大分の地を踏む。まず別府で地獄巡り!と車を走らせるも、何か変。…ここどこ?!暫くしてやっと到着港の勘違いに気付く。
別府港ちゃうやん、西大分港やん…。関西汽船とダイヤモンドフェリー、大分でも着く場所違うのね…。

地獄巡りは諦め、九重方面へ。やまなみハイウェイを走る。異国に来たような、優しい山並みの九重連山がとても美しい。いつか縦走しに再訪しよう。
花のないラベンダー園や新緑の芽吹く散策路に立ち寄った後、九重花公園へ。
チューリップやシバザクラの花畑がお花の絨毯みたいでとても綺麗!

明日午後から生憎雨の予報。今回のツアーにご一緒する地元のH井さんと相談し、宮崎入りを延期、本匠に行く事になった。本匠近くの道の駅にて車中泊。

4月30日
初めての本匠・遊歩道エリア。赤トポで眺めていた風景が目の前に。ホントに遊歩道でビレイするんね。どっかぶりの壁、なるほど雨でも登れそう。
エリアの入り口に、元・日本一の巨大水車がある。今は日本二らしい…。
お蕎麦屋さんがあり、蕎麦かりんとう、蕎麦クッキーなどのお菓子も作って販売されている。
どちらもオススメ♪

地元のH井さんと2月の大堂海岸以来の再会。昨晩トポを見ていて、ひょっとして、と伺ったところ、この岩場の初代開拓者ご本人様であった!
以下、触ったルートの感想。

●ハエハエイダイダ 5.10a
H井さんのルートでこのエリアで一番易しいらしいので登ってみる。が、久々の前傾石灰岩、一発でパンプ、何とかFL。もっと易しいルートないんですか?あ、ないんですね…。はあ…。「ハエ」、「イダ」はすぐ下に流れる川に泳ぐ魚達の名前だそう。

●JTライン 5.11a
何とか行けたと思いきや、ボルト踏んだらしく、OS剥奪。登ってる時に言ってくれ〜。

●ラーメンとウドン 5.11a
JTよりハマる人が多いらしいけど、自分にはこちらの方が登りやすく感じた。OS。

●思えば遠くへ来たもんだ 5.11d
ホンマやね〜。本匠に来るなんてね〜。
核心は終了点手前らしい。そこより少し下のコルネが遠く、ここで×。怖いのが先にたって、飛べないよ〜(T_T)

16時頃から雨。確かに雨でも登れる。H井さんは流れるような、かつ力強いクライミング。アルパインクライマーかと思っていたら、クラックだけじゃなくてフェイスもめっちゃ上手い。開拓者の貫禄。ホントに強い。
自分はとっても弱虫で怖がり。嗚呼。

終了後はやよいの湯でさっぱり。明日も雨のようなので、我々は再度大分観光とし、夜に宮崎で再集合となった。

5月1日
昨晩は最悪だった。米良のPで一晩中かなりの数の蚊に悩まされ、何度も起きて格闘する羽目に。

水族館うみたまごで童心に帰る。遠征で雨の時には水族館巡りをしているが、今までで一番面白い水族館だと思う。見せ方も素晴らしいし、!!な仕掛けが楽しい。
午後は別府地獄巡りを堪能し、明日からがほんまの地獄かとビビりつつ、夜宮崎むかう。
途中の道で、「ととろ入り口」という交差点があり、何だろうと立ち寄ると。
おお!ととろのバス停が!
大分バスの、本物のバス停。後で調べたら、近くにととろの森もあったみたい。全く知らずに行ったので、写真撮っただけ。残念!

延岡では、1年ぶりの「とんちゃん」で地鶏に感激。旨すぎる。もう帰ってもいいやと思う位旨い。宮崎に行ったら絶対行くべし!!

5月2日
朝からどんよりと嫌な空。今日は降水確率0%というのに、ぽつぽつ降ってきた。ナンデダ。
とりあえず、せっかく宮崎まで来たのだし、と、ダメ元でも矢筈に向かう。車で林道を下り、網の瀬川を岩伝いに渡り、2級課題のある大きなボルダー岩から水平道へあがる。暫く歩き、トンネルを抜けた辺りから踏み跡へ。

途中、展望台に案内して下さったのだが、トンデモナク恐ろしい所で、びびってしまう。まだ取り付きにも着いていないが、既にかなりの高度感。真下はどうもすっぱり切れ落ちている様子。とても覗けるような場所でない。ここ、まさか雪庇状態じゃないでしょうね…?!
展望台から矢筈のクラックも確認出来るが、見るからに難しそう。

程なく岩場基部へ。エリアで一番面白いという噂のチムニートラバースのある異色ルート「もぐらタタキ」。
水が滴り落ちていてるが、H井さんに騙され(?)ヤナッチが取り付く。ビレイヤーも水滴がかかって顔があげられない程で、ホンマに大丈夫?!行けば行くほどクラックの中がびしょぬれらしく、断念してクライムダウン。乾いていそうなのはルーフクラック位だが、行ける訳ないので、見学ツアーだけして帰る。

店じまいにはちょっと早いので、比叡山三峰道路脇のウォータークラックに取り付く。
「後輩がグランドして頭蓋骨骨折して血だらけになったルートですけど、出だし核心で、後は簡単です。10aくらいかな…」とH井さん。ち、血だらけですか…大丈夫かな…。結局、またもやH井さんに騙される^^; 出だしもムズイし、クラック入ってからもフレアして難しいのですけど?
でもその後、H井さんもハマってくれた。優しい人です^^;; あれま、トポには10cって書いてますよ〜

5月3日
矢筈はまだ染みだしで登れない可能性高く、比叡山に変更。H井さんがフリー化整備をされたばかりの三峰北壁に案内して下さった。水場近くのトンネルの上にあたる北壁は、左上するクラックが続いている。5ピッチのマルチで残置支点はなく、ボルトは終了点のみ。どのピッチもかなりワイルドで、自分にはとても難しく感じた。いわゆる本チャンルートの緊張感で押し潰されそうになる。
H井さんが鹿川通信に発表されるそうなので、あまり詳しくは書かないでおこう。だが、是非全国誌にも発表して欲しい。再び甦った名ルートが、このまま埋もれてしまうことのないように。(後日記:岳人8月号のクロニクルに掲載されました)

5月4日
またもや午後には雨の予報。ナンデダ。午前中だけでも登れないかと、H井さんお勧めの比叡山三峰「天空への階段」へ。
●天空への階段 1P目 11-
スラブからスタート。イレブンはないよとH井さん。H井さんの大丈夫、は本当は大丈夫じゃないということがよくよく分かったので、言葉半分に聞いてとにかくトライ。いやはや、ランナウトしないのがまだ救い。上部でもう雨が降ってきて、スラブやのに勘弁して(涙)と必死のOS。止む見込みもないのでロワーダウン…。嗚呼、宮崎のクライミングが終わってしまった。

クライミングできるのは今日までなので、宮崎を後にし、雨でも登れる本匠へ転進。魚道エリアを案内して頂いた。雨は結構降っているが、壁の辺りは大丈夫。

●元気の出るカンテ 11a
登れないと元気出ませんよね…。OSで元気出ました。

●波瀾番匠 11b
いかにも石灰岩!っていうルートで面白かった。OS。

H井さんには、本当にお世話になりました。
ありがとうございました。
関西にも是非是非遊びに来て下さい。

この後、最後の夜にふさわしく、延岡のとんちゃんまでまた地鶏を食べに行く。地元の人でごったがえし、店中てんやわんや。大を注文して、死ぬほど食べる。九州来てよかった。

5月5日
最終日も雨。安心院高原のアフリカンサファリパークへ。自家用車のまま回れ、間近にライオンや象など見れて迫力あり。GWで車が数珠繋ぎ、排ガス臭いやろなと動物たちが気の毒だけど。
最後に竹瓦温泉で砂湯に入る。
歴史あるこの温泉は別府でもシンボル的な浴場で、造りも豪華な木造建築だ。浴衣羽尾って砂地に寝転ぶとおばちゃんが砂を被せてくれて、頭だけ出てる状態に。お、重い…かなり重い。金縛りみたいに体が動かない。温かい砂でじんわりと暑くなってくる。重みが指圧効果になるらしく、かなり気持ちいい。
15分位でオシマイ。後に入るフツーの温泉も、またヨシ。

2等しか予約できなかったフェリーで帰途につく。
ピークの山小屋並の狭さ、鼾のうるさいオッサン、うむむ、眠れない…

翌朝、神戸港着。また、雨だ。

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