日  程 2004年8月26日〜28日
地  域 北アルプス 黒薙川 北又谷遡行
メンバー 梁瀬・藤田(誠)・榎本・中村・河野・一本松(記録)

<行程>
小川温泉〜越道峠〜北又谷本流〜吹沢谷左俣〜尾安谷奥右俣(下降)〜奥左俣(遡行)すぐの右岸鞍部越え〜コゾ谷(下降)〜小川温泉

8月26日朝、小川温泉に車をデポ。タクシーで越道峠まで行く。
越道峠から尾根に付けられた踏み跡を辿るがすぐに踏み跡を見失なう。木に登って地形図と照らし合わせたりGPSを見たりしながらなんとか踏み跡に戻り、目的地の魚止滝を目指す。眼下に谷が見えてくる附近から尾根を離れ、右手の草付きルンゼを木や草を手がかりに100m下り、北又谷に降り立つ。下りたところがちょうど魚止滝である。

沢登りの装備に着替えている間に一人はもう竿を振っている。今回の食料計画ではメインディシュが岩魚なので皆の期待は大きい。
魚止滝は泳いで左岸に取付き落ち口まで行く。澄んで輝く水に浸かると、いよいよ北又谷に来た実感が湧く。冷たいがとても気持ちがよい。

すぐに大釜滝に出る。ここはトップがザイルとライフジャケットを着け、右岸側から泳いで滝の左のリッジに取付き、落ち口に出る。
ゴルジュであっても、谷は明るく岩肌は白く輝き、遡行していても気分がよい。

又右衛門滝は高巻きの記録はよく見るが、今回はできる限り沢芯を遡行するのが目的なので直登にトライ。何人かのトライの後、左岸壁をフリーでOS成功。又衛門谷出合いまで、ゴルジュを、ヘツリあり、泳ぎありと沢登りの醍醐味を味わいながら適度の緊張が続く。

又衛門谷出合いを過ぎるとキャンプできそうなところが何箇所か出てきたので本日はここまでとして、さっそくテン場整備、薪は豊富にある。焚き火の周りで食事の準備にかかる頃、岩魚班がたくさんの収穫を持って帰ってきた。刺身、天ぷら、骨せんべい、骨酒、豪華な晩餐に夜更けまで、食べ、飲み、歌う。

8月27日。天気は上々。朝一番に水に浸かっても気持ちのいい冷たさである。

廊下を進むと目の前にでかいチョックストーンのある白金ノ滝が現れる。直登は無理と判断。あっさり左岸を高巻く。
漏斗谷との出合いで大休止。岩魚班は漏斗谷、本谷両方でフライを振る。

本谷を進むと長持淵にさしかかる。流れをしゃばじゃば、遡行の楽しさを教えてくれる風景にみんなの笑顔が谷に差し込む陽光に輝いている。三段の滝を過ぎ、黒岩谷が合流。左手本流を進み、サルガ滝は左岸を巻き、吹沢谷の出合いで大休止。岩魚班はさっそく出漁。ざるそばと岩魚の刺身のランチタイム。ここまで来るともう慌てることはない。ゆっくりとした時間の流れに身を任せて、しばらく午睡。

大休止後、吹沢谷に進路をとる。水量は減り、膝下程度のなかをゆっくりとしたペースで進む。ここまで来ると幕営できそうなところがたくさん出てくる。そのなかでも特別広い場所をみつけ、2日目の幕営地とする。本日も豊富な岩魚に恵まれ、豪勢な焚き火を囲み大宴会。夜空を見上げると満天の星。飲み、食べ、歌い、夜は更けてゆく。

8月28日。天気は快晴。
吹沢谷をつめ、途中二俣を左にとり、細くなった谷を登っていくと所々に残置のフィックスがある 連瀑帯に出くわす。ザイルを出し、ボロボロの壁を慎重に登って行くと鞍部に出た。そして反対側の尾安谷を下る。途中2回、滝を懸垂で下降し、1010m付近の二俣 から下は深いゴルジュとなっている。ゴルジュは下らないで、左俣を登り返し、少しの藪こぎでコルに出る。そこからコゾ谷を下る。
途中から幾つもの堰堤を巻き下ると小川温泉〜越道峠間の道路に降り立つ。

<<Home <<List