日  程 2003年5月3日〜4日
地  域 北アルプス 白馬岳〜小蓮華岳〜白馬乗鞍岳 縦走
メンバー 平岡・前川(記録)

5月連休は当初フリーに行くつもりであったが、4月は仕事が忙しく一度もフリーにも山登りにも行っていないため、どうするか決めかねていたところに平岡さんから白馬岳登山の話があった。
白馬岳の往復だけではものたらないような気がしたが、小蓮華岳を越えて白馬乗鞍岳まで縦走するというのでプランに乗ることにした。
最初は双子尾根(上級者向けの杓子尾根ではありません)という案もあったがほぼ1ヶ月間ほとんど運動しておらず、体力に自信がないのでアプローチは大雪渓からとなった。

5月2日の夜に出発するが道は既に渋滞していたので北陸道経由で栂池まで進む。
帰りのためにここで車をデポし、バスで白馬駅へ移動した。ここから更にタクシーで猿倉に入り9時頃出発する。
運動不足が懸念されたので、白馬山荘での小屋泊まりにしており、荷物は軽いはずであったが大雪渓の登りで足の関節が痛くなる。心肺機能的には問題がないので、運動不足により体にがたがきていることを実感した。

平岡さんは何ともないらしく、後ろから私をあおるようにどんどん登ってくる。
私はえらいので大休止したかったが、山荘に15時までに到着するという目標があり、あまり休みはとらずとぼとぼと長い大雪渓をひたすら歩いた。
葱平でやっと大休止をとるが睡眠不足もあり私はザックにもたれてぐったりしていたが、元気な○○さんは他のパーティが食べているラーメンが気になるのかじっと見つめておられた。その鋭い視線に動揺したのか、1人がラーメンの鍋をひっくり返しそうになっていた。

この後、からだにむちをうち立ち止まりながら歩くが、平岡さんは休憩することを許してくれずへろへろになりながら2時30分頃白馬山荘に着いた。
私は部屋に入ると疲れと睡眠不足のためすぐに寝てしまった。平岡さんから白馬山頂で日の入りと日の出を見ようとの提案があったが私は断ってしまった。(すみません。疲れてたのでお許しを!!)
しかしである、日の出を見に行くとのたまった○○さんを、私は日の出前に起こしてさしあげたのであるが、朝の食事の時間まで立ち上がることはなかったのであった。

朝の食事中(朝も山荘で食べてしまった)に私に話しかけてくる人があったので、振り返るとそれは大谷元会長であった。大谷さんが小屋泊まりをするとは!!とっても驚いた。まあそれはこちらも同じであったが。
もっと驚いたのは旧岳士会の役員であった(メールを担当)平岡さんの名前を忘れていたことであった。これについてコメントはできません。

朝食を終え、出発準備をするが、出発が遅いため雪がゆるんできておりアイゼンなしで出発する。(結局今回の山行では1回もアイゼンは使用しませんでした。あー重かった)

10分ほどで白馬岳頂上に着く。昔、大石さんと主稜に行って以来の頂上である。
主稜には、たくさんの人が登っており、蟻のように見える。昔、4月中旬に主稜に行ったときは、単独行者と2パーティ3人だけで交代で胸までのラッセルをして、非常に苦しかった思い出があるが、今はラッセルもなくとても快適そうである。またいつか行ってみたい。(もちろん5月に)

頂上ではどこかのおばさんが剣岳を指差して槍ヶ岳が見えると言っていたが、訂正はしなかった。(反発が怖いので黙ってました)
皆さん大丈夫ですか。正統派山屋ならクライミング,スキーツアールートはわかるが、山の名前はわかりませんということのないようにしたいものです。
私の知人にも取り付きからの赤岳主稜はわかるが、他の山域から見たとき赤岳がどれかわからない人がいます。

小蓮華岳への稜線は快適でのんびり景色を見ながら歩く。
小蓮華岳から白馬大池までの稜線も快適であったが、白馬大池付近はすり鉢状になっており照り返しが強くとても暑かった。
白馬大池付近は夏はとても快適そうなところであった。もしチャンスがあればまた来てみたいと思う。
ほどなく白馬乗鞍岳の頂上に着きここで大休止した。思ったよりも平らで何の特徴もない頂上であった。巨大なケルンがあるが、これがないとどこが頂上がわからない。
頂上を後にして更に下ると、ヘリコプターで上がってきたスキーヤーやボーダーがたくさんいた。気分は下山したようなものである。しかしここから栂池まではまだかなりの距離があった。もちろん稼動中の文明の利器には躊躇せずお世話になった。

下山後、明星山P6南壁を見に行く。
初めて見たときはなんと巨大な壁だと思ったが、今回はそのような印象はなかった。(山すれしてしまった)
壁には誰も取り付いていなかった。(夕方だからあたりまえか)又雪解け水の流れがすさまじく壁の基部をトラバースするアプローチは水没していた。
この時期にはこの壁は登れないようである。(もちろん頂上から懸垂すれば取り付けます)

今回の山行中、何故か「荒城の月」という歌の中の「昔の光 今いずこ」という歌詞が頭の中を回っていました。

最近仕事が非常に忙しくモチベーション、体力がなくなってきていますが、山に行く最低限の技術、体力そして精神力?は維持するように努めたいと思います。皆様チャンスがあればよろしくお願い致します。

最後に今回の縦走ですが、雪山初級〜中級者向けだと思います。景色もいいしけっこうお奨めです。
尚、平岡さんから白馬岳登山(現役バリバリ編)が報告されるかどうかはわかりません。

(参考文献 日本雪山登山ルート集 山と渓谷社刊)

                            以 上

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