日  程 2002年12月31日〜2003年1月2日
地  域 中央アルプス 滑川奥三ノ沢左俣 アイスクライミング
メンバー 梁瀬・一本松(記録)

 2002年12月31日朝、天気は上々。上松道出合い付近に車を置き出発。敬神ノ小屋を過ぎ、滑川本谷に降立つ。沢どおしに進むが、川を右岸左岸とめまぐるしく渡らねばならず、おまけに雪が根雪になっていないため歩き辛く疲れる。
本日のビバーク予定地、奥三ノ沢出合いに着いたときにはかなりバテテいたが、まだ明るかったので、明日に備えてF1で梁瀬氏からアイスクライミング基礎技術の講習を受ける。

 2003年1月1日(晴のち吹雪) F1(45m)に取り付く。空荷で登ることにして梁瀬氏、快調に登る。荷揚げは中間でザックがツララに引っかかり苦労する。
その次のF2(50m)は沢全体に屏風を立てかけたような堂々とした圧倒的な氷の壁であった。
F1で荷揚げに苦労したのでトップで登る梁瀬氏も、F2はザックを担いで登ることにする。20mほど登ったところでアイススクリューを3本打ち、支点とする。
その次のピッチも梁瀬氏は快調にザイルを延ばすが、木の支点まであと2mというところでザイルが一杯になったうえ、声が通らずコミュニケーションがうまく取れないことで余計な時間がかかってしまった。
核心の滝を登り終え、15mの滑滝を越すと平らな雪原に出た。ビバークにいい場所である。そこから沢は二つに分かれるが、左の沢を進む。ここから上の滝はすべて雪で埋まっており、先行パーティーのトレースに沿って沢をどんどん登る。最後まで薮をのぼることなく稜線にでた。小生は疲れていたので三ノ沢岳頂上には登らなかったが、梁瀬氏は元気があふれていて、三ノ沢岳頂上まで走って登って行き、また走って帰ってきた。その頃から天候は急に悪化し、猛吹雪となった。稜線の東斜面に雪洞を掘りビバークする。

 1月2日(吹雪)朝、息苦しいと思ったら雪洞の入り口は埋まっており、慌ててスコップで入り口を開け外を眺めると相変らずの吹雪。とても外に出る気になれない。もう1日沈殿しょうかと迷ったが、ラジオから流れる天気予報では次第に晴れてきそうな予報だったので、思い切って雪洞を出発することにする。当初の計画では五ノ沢を滑川まで下降する予定であったが、新雪がかなり積もり、沢筋は雪崩の恐れがあったので計画を変更。極楽平まで行きそこから様子をみて、結局千畳敷をロープウエー駅めざして一目散、駆け降りた。


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