日 程 | 2003年10月11日〜13日 |
地 域 | 長野県 小川山 フリークライミング |
メンバー | 梁瀬・藤田(誠&由&リコ)・河野・西村(記録) |
<<錦秋の小川山デビュー!!>> いろんな人から小川山のすばらしさを聞いていたが、実際来てみるとほんとに美しい所だ。紅葉とそびえ立つ花崗岩の岩峰群。まさにクライマーの天国だ。 早朝についたため9時頃まで寝てゆっくりと出発。さわっち希望のソラ豆スラブとやらへ行くとの事。こちとら、右も左もわからんのでもちろん異議はない。 紅葉の林の小道を30分ぐらい歩くとこぢんまりとした岩場についた。ここがそうらしい。先客が4〜5人居た。 小生はまず、一番やさしい やわらかソラ豆 5.7を登ることに決めとりあえず、河野会長に先に登ってもらう。 緩いスラブを登り終了点へ。OS。 ソラ豆にはトップロープ組が張り付いているので、梁瀬さん・藤田さんがアップがてら登っている下部スラブへ移動し、 三色スミレ5.10aをリードする。花崗岩のフリクションばっちりのスラブを登り終了点。OS。すごく気持ちがいいスラブだ。 ソラ豆5.9+が空いたので、こちらに取り付く。取り付きはやわらかソラ豆と同じだが中間から左上する。傾斜は緩いが、ホールドが全くないかあってもしわのようなものでごっついこまい。レースアップのフリクションを信じて登る。カンテ状の所に出ると易しくなり終了。マスターOS。 降りてくると、梁瀬さん・藤田さんがソラ豆ハング5.10dでアップしていた。さわっちがロング・ロング・アゴー10bを登るのでビレーする。他パーティは結構苦労していたみたいだったが、軽やかにロープがのびる。さすがだ!。 休憩後、ソラ豆ハング5.10dに取り付く。取り付から見上げると、思った以上に被っている。1本目をクリップして慎重にガバをたどってゆく。ハング出口のガバを取りきょんぎみに体を固定してクリップ。その上のガバをとってハングを超す。易しくなったスラブフェースを登り終了点。OS。 さわっちが今回ねらっていた帰ってきたタジヤン5.11bに取り付く。取り付の木を登り壁に移り1本目クリップ。核心の手前でレストしているようだと思ったら、もう核心を抜けてえらいあっさりとRPしてしまった。終了点でやったーと叫んでいる。おめでとう!。 藤田さんも裏ジェット5.11bをOSかRPされた。河野会長も裏ジェットに取り付きOS。 西村もロング・ロング・アゴーに取り付く。出だしが見た目よりいやらしい。行き止まりそうになるのをこらえ傾斜の落ちたスラブへ這い上がる。傾斜はゆるいがピンが少なくすごいランナウトするスラブを越えて終了点。OS。上部スラブはすごく気持ちがいいです。60mロープでぴったりロワーダウンできます。 小生も帰ってきたタジヤンをさわらせてもらう。内心OSをねらって・・・。 まず取り付の木登り、壁に移り1ピン目クリップ。小さいホールドをひらい核心手前の3ピン目にクリップ。さあここからだ。ホールドはしわ、足もしわ。足が上らん。猫手にしてもだめ。やっぱり5.11bは厳しい。テンション。くっそー。何回かやったが、足が滑るのでミウラに履き替えるべくいったん降りる。 履き替えて再度トライするも、やっぱり核心が越えられない。あきらめてボルトをつかんで核心を越す。易しくなったスラブから終了点。残念。まだまだ勉強せねば。 梁瀬さんがソラ豆ハングスーパー5.11dにトライしていたが、日が暮れてきたので本日終了。パッキングして下り出すときにはすっかり暮れてしまった。 夜は伝べえで食事。ウルトラスーパー雨女史のせいかどうか、降り出した。明日はどうなるのだ。 10/12(日) 明け方まで雨。うだうだしていると、晴れてきたので出かける事になった。 梁瀬さん・河野会長は屋根岩ジェットストリーム5.10b/cに行き、藤田夫妻・小生はマラ岩へ出発する。目指すは屋根の上のタジヤンと届け手のひらだ。密かにOSをねらう。 マラ岩につくと上部は乾いているが下から3m位がぬれている。ひぇー。屋根タジはガイドがトップロ−プを張っていて取り付けない。さわっちに順番まちをしてもらって居る間に、とどひらに藤田さんにヌンチャクをセットしてもらった。(とどひら=届け手のひらの略) 屋根タジが空きそうとの連絡に取り付へ。見た目緩いスラブなので楽勝と想像するが、いざ登り始めると、ごっつい厳しい。苦労して1ピン目クリップ。はぁはぁぜいぜい、息ずかいがあらい。まるでハタネーのようだと思っていたら、下から同じヤジが入る。誰の思いも一緒か。しかし厳しい。これが5.9かもっと悪いぞ。猫手やら何かわからん手で、我慢して足を上げていくと核心をぬけて少しホールドが出てきた。やっとこせで終了点。疲れたー。しかし、マスターOS。 休憩後、届け手のひら5.10cにトライする。OSを想像して登り始めるがところがどっこい核心手前でも結構悪い。核心たるやすごく悪い。右手は浅いボルト穴様の所に中指1本。左手は岩のしわ。足はスメア。こんなんダメ。立ち上がれない。ようやく右足で立ち上がり、左足スメアで体重をかけたとたんスリップ。あーテンションかかってしもた。核心はボルトをつかんで越えあとのムーブをつなげて終了点へ。 カシオペア軌道5.10aにトライするも、1ピン目敗退。このルート、こわすぎ。1ピン目が取り付より4〜5m上その上はNPセットできるところまで4m程何もなし。NPのセット寸前で落ちると、グランドフォールに近くなる。おおこわ。 藤田さんイエロークラッシュ5.12aにトライ。 そうこうしているうちに、梁瀬さん・会長がジェットストリームを登ってきて合流する。さらに梁瀬さんは、帰りの駄賃にソラ豆ハングスーパー5.11dをRPしてきたとのこと。すごい!。 本日もヘッテン下山。下山中に一大事件発生、こわくて詳細は書けないので密かに聞いて下さい。本日はNANA'Sで買い出し。 10/13(月) 10時頃より風雨。 朝起きてマラ岩・妹岩へ行くがついたとたん雨が降り出す。残念だがこれにて終了。カッパを着て速攻下山。帰る。 最後にビレーをして下さった皆さんありがとうございました。またの機会がありましたらよろしく。 <おまけ・河野記> 私も登ったルートの感想など報告します。グレードと★の数は「日本100岩場」のものです。 □ソラマメスラブ ●そらまめハング 10d ★ 去年3ピン目のクリップがどうしても解決しなかったのだが今回はマスターでRPできた。去年なんであんなに苦労してたんだろう? わーいと喜んでいたら、西村さんはいとも簡単にOSしていった。ありゃ? ●裏ジェットストリーム 11b ★★★ 一昨年、ヤナッチがOSした後、フジッコは回収で一度登っていたので、先に登ってヌンチャクを残してもらっていた。(サンキューです!) 出だしのハング下を股裂けムーブで乗り越え、後はひたすらがんがんトラバース!!探せばガバがあるので、レスト入れながら登る。あと終了点までもうちょい、ってところで、下からか上からか悩み、あと一手、ってところでやばやば状態になってきた。何とか、ホールドを持ち替えて終了点へ。は〜めちゃくちゃはった!!わーい、11bのOS!パワー系の人(私ではない)にはお買い得のルートでしょう。 □屋根岩2峰 ●ジェットストリーム 2P 今回は密かに三ツ星ジェットストリーム裏表完全制覇計画をたてていたので、非常に恐ろしいと聞いている表にヤナッチを強引にひっぱっていった。実はヤナッチでさえ、1回目訪れた時は出だしで敗退、2回目でもテンションを入れて登ったらしい。 1P目 10b ★★★ ヤナッチ先行。奮闘的クライミングで出だしの核心を突破。3ピン目あたりからはビレイヤーから全く見えなくなる。順調にロープが伸び、無事終了点へ到着した模様。 さて小生の番。出だしがめちゃ厳しい。ヌンチャクを回収せねば、という意識が先にたって、先にクリップを外してしまった。ということは、次のヌンチャクはずっと右の真横にある訳で、私はここで落ちたら、恐ろしいことになるわけで。で、いきなりの核心、スタンスがない。頑張って右手を伸ばすも超甘いホールド。「ヤナッチ、落ちるかも」といって右手をずらしたらやっぱりだめでした。「落ちたあ〜!」 ぶーーーーーん! 壁を横に走るっていうんでしょうか(笑) あー恐かった!! 随分落ちたし、上には登れないので、ロープを出してもらって取りつきまで何とか戻る。えーん、またあのコワイところやりなおさんとアカン。しかもヌンチャククリップしなあかん。トラバースルートは、引っ張り上げてもらう訳にはいかないので、フォローでもちゃんと登らないといけないのですね(涙) で、かなり危うい体勢で何とかクリップ。やばやばぎりぎりでした。今度は核心を越えてからヌンチャクを回収する。最初からこうすりゃよかった(涙涙) さて、その後もフォローといってもコワコワクライミングが続く。4ピン目あたりから、今までホールドにしていたダイクをスタンスにし、更にまたホールドにし直すなど、凄いムーブが出てきた。いやはや、噂通りのルートだ。 2P目 10a ★★★ 2P目は先行。先ほどよりは易しくなる。バランスとりながら、ダイクに沿ってそっと進んでいく感じ。途中から、ボルトが足下に。あいや〜これってクライミング?フリクションを信じてそおっと下っていく。ここはトップはトップロープ気味になるので、フォローの方がずっとコワイだろう。最後はフレークを登って終了点へ。 皆さん、是非一度は行ってみて下さい!今までのクライミング概念が覆されます。(ちょっと大げさ?) 2峰からの紅葉は、黄金の絨毯を敷き詰めたようで、素晴らしかったです。 □マラ岩 ●屋根の上のタジヤン 5.9 ★ タジヤンシリーズでまだ登っていなかったので、夕暮れ時だったが取りついた。出だしのヌンチャクをかけるまでが厳しくて悪態をつきながら登る。ああもっとリーチがほしい。5.9でも小川山のスラブは手強い!西村さん同様、私もはーはーぜーぜーだった。 小川山はいつ来ても楽しいです。また行きましょう!! |