日  程 2002年5月4日〜6日
地  域 北アルプス 双六岳・三俣蓮華岳周辺 山スキー
メンバー 西村・一本松(KAS)・大西(HMC)・河野(記録)

5月4日

新穂高温泉駐車場に3時頃着き、5時まで仮眠。
目覚ましとともにもそもそ起き出すが、既に空は怪しい雰囲気。準備している内にぽつりと来た。
出発する頃にはすっかり雨模様、天気予報通りとなる。ちぇ〜。明日以降の回復を祈りつつ、7時前駐車場を後にする。

ここから小池新道まで延々延々林道歩き。雪のない道をスキーを背負い、しかも雨の中歩くのは悲しいモノがある。
林道をかなり歩いたところで、大西さんが突然うわっと奇声をあげた。
「シール忘れたっ!!」・・・うっかりして車の中に置いてきたらしい。引き返すには登りすぎているので、しゃーないな、と諦めまた歩き始める。

わさび平小屋の辺りでシールをつけて歩き始めたが、小池新道までは脱いだり履いたりだった。

当初、大ノマ乗越経由で双六谷を登るつもりであったが、乗越へ谷と思われる付近にトレースが全くなく、トレースのある右の小さい谷に入った。これは弓折岳へのダイレクトルートであったのが後ほど分かったが、こちらのコースからアプローチすることとする。

稜線に出てからはほぼ夏道通り。アップダウンがある上に、雪がついてない所が時々出てきて、スキーを着けたりはずしたり面倒くさい。雨も小康状態になったと思えばまた降り出し、結局1日中止むことはなかった。当然、景色を愛でる機会は皆無。

惨めな状態で16時前双六小屋に到着。こんな天気の日は、小屋が非常にありがたい。濡れた服を着替え、ストーブが燃えるぬくぬくとした部屋へ。

そこで前日から入山していた杉さん&近ちゃんパーティに再会。宴会モードとなる。今日は悪天候のため、昼から呑んでいたらしい。小屋中同じような人ばかりらしく、ビールが既に完売。これにはおじさま達かなりがっくしきたようだ。下山を取りやめた人もいるようで、小屋は賑やかだった。

21時、明日の回復を信じて就寝。夜半も風雨強し。

5月5日

朝、雨音で目が覚める。おいおいどうなってるねん。
杉さん・近ちゃんパーティーはこの雨の中下山していった。せっかくここまで来たのに、停滞で終わってしまうのは可哀想だ。
我々は雨が止むのを待ってゆっくりと準備。

8時半、雨はあがり、ガスの中を出発。双六岳に向かってトラバース。歩くに連れて徐々に晴れてきて、稜線に着く頃にはすっかり青空が広がった。槍穂も綺麗に見えている。わお、山はやっぱりこうでなくっちゃね。
双六の頂上にはよらず、三俣蓮華へ向かう。アップダウンを繰り返し、10時45分三俣蓮華到着。
しばし北アルプスの大パノラマを楽しんだ後、山荘方面に向かっての大滑走。
頂上直下に誰も滑っていない狭いルンゼがあり、大西さんが飛び込んでいった。
げっ、下見えへんやん、まじで行くの〜と躊躇していると一本さんもドロップイン。下から2人のひゅーひゅーが聞こえる。ほならば、拙者も。出だしが急だが、思ったほどではない。ひゃー楽しい!ルンゼを抜け、大斜面をひゅーひゅ滑る。
山荘手前から黒部源流を目指し、更に滑る。谷に近づくにつれ、かなり雪が重たくなった。

源流近くの台地まで下り、休憩。出発が遅かったこともあり、黒部川の滑降は諦めてここから登り返すことにした。
山荘の方へは登らず、できるだけ左、左に行く。ハイマツ帯を強引に抜け、弥助谷に出合う。
ここからモミ沢出合まで、大滑降。ひゃ〜っという間に到着。後は双六小屋までのきつい登り。
シールのない大西さんは、かなり大変そう。のろのろ登っていると、こんな時間にモミ沢を滑ってくる馬鹿がいる…と思いきや、一本さんだった。がーっと一気登ってもう一本!と我々の所まで滑ってきたのであった。元気やなあ。

16時半、小屋に戻っても、やっぱり今日もビールなし。おじさま達、今日も寂しそうであった。

5月6日

朝から雲一つないドピーカン。昨日モミ沢を登ってきた時、右の方へ下りる斜面がめちゃくちゃおいしそうだったのでまず下山前に滑ることに。ぐわー、楽しい!!が、滑るの一瞬、登りは地獄。

小屋まで登り返して、双六谷に入る。緩い斜面。大ノマ乗越へはスキーを担いで登る。

乗越に着くと、目の前に槍穂の大パノラマが飛び込んできた。素晴らしい!!
ここから最後の大滑走。この陽気で雪質悪し。乗越に観客が多いので、まず転けないことを目標に滑降。
小池新道入口まで、大斜面を満喫した。

この2日間で、随分雪が解けたようだ。早々とスキーを担ぎ、また延々と林道歩き。今シーズンはこれで最後の山スキーになるが、さっそく来季の話しに。まだまだ行きたいところは山ほどある。

わさび平小屋では、久々にぷっしゅ〜で乾杯。おじさま達、かなり嬉しそうであった。
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楽しかった山スキーもこれにて終了。来年もまた窒息パウダーと、うはうは斜面を求めて駆け回りたい。


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