ハクサンチドリ

開花時期6〜8月
白山千鳥

千鳥の舞い

 ニッコウキスゲやシラネアオイ同様、地名が名前の由来になっています。石川・岐阜両県にまたがる成層火山「白山」に数多く生息することから「ハクサン」。花の形が千鳥の飛翔する姿を連想させることから「チドリ」と付きました。また千鳥とは、数多くの鳥を意味します。実際、茎に数個〜数10個の花をつけ、鳥が集団飛行しているように見えます。

 花は径約15ミリで紅紫色、萼(がく)や花弁の先が鋭くとがっていて、鳥のくちばしを思わせます。下側の唇弁(しんべん)には濃い紅紫色をした斑点(はんてん)があります。

 近似種に「ウズラバハクサンチドリ」「シロバナハクサンチドリ」があり、ラン科には「チドリ」と名の付くものが約20種類あります。また「ハクサン」の冠の付く花には「ハクサンコザクラ」「ハクサンシャクナゲ」「ハクサンフウロ」などがあります。

 花言葉は「素晴らしい」「美点の持ち主」。

 ◆科目・特徴 ラン科。
 ◆育成地・分布 北海道、本州(中部以北)。高山帯の草地。

 (写真=尾瀬で。1995年7月17日撮影)


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