おまけ
"K"night作成時のストーリー構築における大まかな流れを紹介します。
1)当初はアフター物で考えていましたが、セイバールートと凛ルートを選べなかったため、両方を土台とした話にしようと思いきました。
第六回聖杯戦争を舞台とするとセイバー以外のサーヴァントを自作する必要があるため、これは断念しました。
別ルートの記憶をもったままの逆行を思いついたため、ついでに、桜も逆行させました。イリヤはオマケ。
2)逆行の理由としてアンリ・マユしか思いつかなかったため、そのままラスボスに決定しました。謎解きと代弁役として言峰をキャスティング。
3)アンリ・マユを誕生させてのラスト・バトルを決定。士郎に契約をさせ、その奇跡として死んだサーヴァントを登場させることにしました。凛のセリフではありませんが、苦労した士郎を死なせるのは避けたかったため、奇跡の原因を世界の抑止力としました。
4)各ルート以降という舞台設定もあるので、全ルートを統合しようと考えて最大公約数的なキャラを生存させてのハッピーエンドとしました。タイトルに絡めてラストシーンはセイバーとなりました。
ちなみに、"K"nightのタイトルはFateのタイトルのカナ表記をKnihgtと勘違いしたのが発端です。
5)ラスボスが決定したので、ギルガメッシュとアーチャーの扱いを検討。凛ルートとは逆に、ギル戦→アチャ戦としました。
ギル戦を先にした事を勝因にしようと考えて、エアの投影を盛り込みました。
6)サーヴァントの黒化、及び、桜&ライダーの失踪や、アーチャーとの決別等、内部分裂を織り込むことにしました。どうしても、士郎陣営が強力なので、ここでバランス調整をしようとしました。
7)どうせ決別する展開なので、全員集結→離散という流れにします。はじめから、士郎のそばに最後に残るのは凛だけと決めていました。セイバーを死なせたり黒化させたくなかったので、影に呑まれただけにしました。アヴァロンの返還は最初から予定済みでしたが、セイバー復活で驚いてもらうために、伏線は提示しないように進めていきました。
8)柳洞寺の決戦は3vs3で予定していましたが、せっかく6人のサーヴァントが集合するので、ランサーも加えた7人vsギル戦を追加。ここまでを第一部としました。
9)ランサーのマスターをイリヤに決定したことで、ランサーvs黒化バーサーカー、黒化ランサーの自決を思い立ちます。本筋とは別の独自ルートとなってしまい、挿入方法に悩むことになりました。
10)セイバーの二度目のマスターを、士郎にするか凛にするかで悩みました。ふと思いつきキャスターをマスターにしてみると、キャスターの出番がずいぶんと増えました。ちなみに、最初の犠牲者となることは以前から決定済みです。理由は黒化するメリットが少ないことと、桜聖杯化のきっかけ作り。
11)葛木の出番がないことに気づき、キャスターを理由付けにして、VS言峰戦を挿入。
12)一成や美綴の出番がないので、平和の象徴としてエンディングに登場させることにしました。学園部分を追加し、サーヴァントの生存を隠すノーマルエンド扱いとしました。
13)黒バーサーカーや、ギルガメッシュ戦、セイバー救出、桜合流をどの順序にするか検討。ここで士郎単独のギルガメッシュ→アンリ・マユの連戦を決定。
14)アーチャーの単独行動は2日が限度だと思い出したものの、日程調整が難しかったため最終日に全てを詰め込むことになりました。
15)桜がルールブレイカーを知っていることに思い当たります。それにより、桜の失踪理由が「士郎を死なせたくない」から「士郎に知られたくない」にスケールダウン。これがなければ桜ルートを上手く織り込めた……と思います。
というわけで、私個人としては最初から最後までほぼ予定通りです。
強引な展開があったのは、本当に強引に進めたから(笑)。