FISHMANS

2005.11.23 FISHMANS presents「THE LONG SEASON REVUE@渋谷AX」

行きたかったホントウに行きたかったフィッシュマンズライブ。
チケット一般発売は即完売で入手出来なかったけど、ある方に譲ってもらい何とか入手。
ライブ当日は午後外出あってそのまま直帰とした。早めに用事が終わり、渋谷に出てブラブラ歩いてた。

ライブアルバム「男たちの別れ」を聴きながら渋谷を歩き回ってた。佐藤クンの声と街の風景が重なる。不思議な感じ。
早めに渋谷AXに行くと、チケットを取れなかった大勢の人が「チケ譲ってください」のカードを持って立っている。
開場を待つお客。・・・みんな若い。みんなTシャツ姿。スーツ姿、40代は僕だけかも。入場して前の方に陣取る。
隣の若い女の子と少し話す。彼女も後追いで聴き出したそう。
後ろのカップルの会話で2階席に竹中直人さんとスカパラの谷中さんが来てることを知る。
どんどん混んで来る。一体・・・どんな・・・どんなライブなんだろう?。
客電が落ちライブ開始のアナウンス。湧く客席。そしてメンバーが入ってきた。

帽子姿のダーツ関口さん(G)、飄々とした木暮晋也クン(G)、赤いシャツの沖祐市さん(Key)、カワイイ帽子のHONZIさん(Key,Violin)
そして野球帽にグレーのシャツの柏原譲さん(B)、青いフィッシュマンズシャツを着た茂木欣一さん(Ds)。
茂木さんが「久しぶりだね!みんな元気にしてた?」と話し、客席湧く。それぞれセッティング。
初めて生で聴くフィッシュマンズの唄、初めて目の前で見るフィッシュマンズのライブがスタートした。

(OPENING)
いきなり始まったライブ、関口、木暮の荒々しいギターソロに続いて茂木さんのドラムソロ!
サウンドシステムを通して低音が強調されたサウンドが腹にズンズン来る。
サウンドエンジニアZAKさんの作ったサウンドエフェクトも飛んで来る。他のライブでは聴いた事が無いサウンド。
揺れる客席。茂木さんが「GoGoThis Round The World!」の一節「もういいよ 歩こうよ」を唄うと客席絶叫する。
大好きな曲だけどアレンジ変わってて全然気付かなかった。こんなハードなサウンドから来るとは・・・少し意表をつかれた。

(原田郁子〜Pod〜蔡忠浩)
そのまま、フワ−としたサウンドが広がる。鳴り響く、客席叫ぶ。僕も叫ぶ。「ウェザーレポート」!
欣ちゃんとHONZIさんが「I Think Weather」とコーラス。なり響くサウンドの中、原田郁子嬢が駆け込んでくる。軽やかに。
そしてあの声で「ウェザーレポート」唄いだす。その瞬間、何か泣きそうになった。この音、これ、これを聴きたかったのだ。
オレはFishmansの曲を現在(いま)ライブで聴いてるんだ!
郁子ちゃんとHONZIの声が重なる。後半HONZIがバイオリンを奏でる。「Lalala」をみんなで唄う。
郁子ちゃん、欣ちゃんと話す。凄く嬉しそう。飛ぶように跳ねるようにフィッシュマンズの初期NOを唄う。
郁子ちゃんが煽り客席も大合唱。「楽しいね!」と言って郁子ちゃん去った後、フラリとPodクン登場。
「BabyBlue」を優しく唄う。欣ちゃんの紹介で彼はタイ出身のボーカリストと分る。そして次・・「なんてったの」・・ウヮァ・・。
「SmilinDaysSummerHoliday」でPod飛び廻り踊る。関口さんのスパニッシュギターと木暮さんのエレキの早弾き。もう目が廻りそう。
欣ちゃんが「体暖まって来た?今日はもっと長くやるよ!一晩中やりたいよ〜!」の声に客席大声で叫ぶ。
次はbonbosのボーカル蔡クン。「忘れちゃうひととき」を歌い出した瞬間客席がざわめく。声が佐藤クンそっくり!
「感謝(驚)」で走り回り、客席と唄い、「メロディ」で大盛り上がり。そのアクションは映像で観た佐藤クンに似てる。揺れる客席。
蔡クン去った後も客席ざわめている。郁子ちゃん、Pod、蔡クン・・若いボーカリストたちの歌と声がキラキラしてて眩しい。

(pocopen〜UA〜ハナレグミ)
ステージが闇に包まれ・・少しジャジーなゆったり目の演奏。やたら厚着の若い女の子が静かに入ってくる。「さかな」のpocopen。
何とも愛らしいダンスで客席ゆったりムード。トークがまたホンワカムード。
「佐藤クンの歌を唄ってると飛んでしまいそうなので厚着にしました。」「でもやっぱ暑いので脱ぎます」とオーバーや帽子脱ぎ出す(^^;
リハでメンバーと佐藤クンやフィッシュマンズの話したのが楽しかったと嬉しそうに話すが・・そのうち感極まったのか泣出す。
欣ちゃんの励ましで何とか「あの娘が歌ってる」「JustThing」を歌い切る。唄っている時は堂々としててトークとのギャップが面白い。
pocopen退場後、あのリズム・・ビート・・「WALKING IN THE RYTHM」!!
UAがゆったりと入って来て歌い出す。凄い存在感・・オーラ。舞うように歌う。客席熱狂。ボクはボンヤリ見惚れていた。
終った後鳴り止まない拍手の中「サトちゃんフォーエヴァー!」と叫ぶ。
フィッシュマンズのファンで何度もライブに行っていたというUAならではの発言。
振り向いて「リハ、オモシロかったな〜!欣ちゃんオモロイ!面白い人!」
欣ちゃん「面白い人に面白い人って言われたよ!」で始まったのが「新しい人」。
「新しい人呼んで、呼んでよ〜」という歌詞が・・・何だか佐藤クンのことを言ってるような、そんな気がした。
・・そしてバックの背景が星空になった。曲は「頼りない天使」。UAの声が力強く繊細に唄う。
「何てステキな話だろう。こんな世界の真ん中で僕らふたりぼっち」を客席も一緒になって歌う。
この歌も聴きたかった・・・。UAの声もサウンドもただただ・・キレイだった。

UAが手を振って去った後、ハナレグミが入ってくる!高い帽子。「楽しいぜ!音楽でマジックを起こそう!」と叫ぶ。
始まったのは「MagicLove」!!最初はゆったりと始まり・・そして途中で弾けた!永積クン歌い飛んで踊り欣ちゃんに笑いかける。
続いて・・・「ナイトクルージング」!フィッシュマンズの代表曲。永積クン静かに愛おしそうに歌う。HONZIさんの声が重なる。
ステージが揺れて見えてくる。そして・・あのイントロ!客席絶叫する。「いかれたBaby」!!
「悲しいときに 浮かぶのは いつでも君の顔だったよ」「悲しいときに 笑うのは いつでも君の ことだったよ」を皆で大合唱。
ステージ上に広がる笑顔・・笑顔・・・手を振り歌うオーディエンス。永積クン、途中で歌うのを止め客席にマイクを向ける。
最後、欣ちゃんのドラマのリズムに合わせ行進する永積クン、嬉しそう・・・ドラムのリズムが続き最後大きく鳴って終った。

(山崎まさよし+ASA-CHANG〜アンコール)
そして・・あのイントロが鳴る・・・柏原さんの地を這うようなベース。
客席悲鳴を上げる。「THE LONG SEASON」。この歌を聴きたいがため、オレは今日ここに来たんだ。
音が自分の中に入ってくる。・・ドキドキが高まる。これ一体誰が歌うんだろう?誰がこの歌を歌えるんだろう?
まだ出ていないのは山崎まさやんだけ。音が鳴り響く中・・まさやんが入って来てアコギを抱えて歌いだす。
「夕暮れ時を二人で走って行く」・・・佐藤クンの声とは明らかに違う。ボクのイメージとは違う。少し混乱する。
佐藤クンのイメージをなぞる事無く、まさやんはまさやんとして堂々と歌う。凄い声の力。段々惹きこまれていった。
HONZIさんのアコーディオンがまさやんの哀愁を帯びた声にぴったり。ZAKさんの作った色んなサウンドがステージ上に響く。
そして・・・間奏に突入。
欣ちゃんのドラムソロが始まる。演奏を止めステージから去る関口さん、木暮クン、まさやん。沖さん、HONZI座り込む。
ひたすら叩く欣ちゃん・・・そして脇から現れるASA-CHANG。大太鼓を叩く。欣ちゃんと鳴らすリズムの嵐。
ASA-CHANタブラを叩き出す。鈴を鳴らす・・。
今まで「音として」しか知らなかった風景が現在(いま)目の前で現実となってる。
ただただ鳴るリズムとバックに響く音。・・・音により「景色」が見えて来る感じ。何だろう?この感じ。この感覚。
繰り返される欣ちゃんのドラムとASA-CHANGのパーカッション。もうこの曲が始まってどれ位過ぎたんだろう?時間の感覚を失ってる。
ステージ横でまさやんが拳を振り上げてる。長い長い間奏が終わりメンバーが入ってくる。沖さんとHONZIが楽器を手にする。
まさやんがアコギを奏でながら再び歌いだす。関口さんの柔らかいエレキが響く。
そして・・いよいよクライマックス。関口さんのエレキとHONZIさんのバイオリンの協奏。少しづつギターが消えバイオリンだけが鳴る。
そして・・・バイオリンの音も消え・・・・荒々しいドラムとギターが切り込んできた。・・・息がつまる。
聴きたかった音・・見たかった風景・・・ここにあった。
最後、まさやんが何度も「僕ら半分夢の中」を歌う。HONZIさんのアコーディオンが鳴り欣ちゃんがASA-CHANGに笑う。
もうすぐ終るんだ・・終って欲しくないなあ・・このまま続いて欲しいなあ・・・。ずっと鳴ってて欲しいなあ。
だけど・・・・まさやんが呟くように唄い・・・静かに音が消えた。終った。

実に30分以上の演奏。我に帰り客席拍手。欣ちゃん「山崎まさよし!」「ありがとう!」と叫びメンバー手を振って去っていく。
実はこのライブこれで終わりと思ってた。まだまだ演奏されていない曲もあるけど「ロングシーズン」の後は無いと・・。
でもステージは暗転したまま。アンコールの拍手が鳴り止まない。そして・・客電がついてメンバーが入ってきた!
バンドもボーカリストも全員勢揃い。ASA-CHANGがギター持って関口さんと木暮クンと並んでいる。
欣ちゃんが「ありがとう!佐藤クンの歌がこんなに沢山なって。音楽ってイイよねえ!」と客席に嬉しそうに語りかける。
「初期の曲をやります!トランペット吹くために駆けつけてくれました!こだま和文!」でこだまさんが登場!初めて見た!
こだまさん照れくさそうに笑う。そしてあのイントロ・・そう!曲は「チャンス」!!こだまさんのペットが響く!客席大騒ぎ。
郁子ちゃん、Pod、蔡クン、pocopen、UA、ハナレグミ一緒になって大声で歌う。客席も一緒になって歌う!
後ろでニコニコと笑いながらタンバリンを叩くまさやん。メンバーもニコニコしてる。欣ちゃんも柏原さんも嬉しそう。
ステージ上はキラキラしてた。輝いてた。・・・最後こだまさんのペットが響き、UAがジャンプして終わり。

最後に欣ちゃんからメンバー紹介。それぞれひと言コメント。UAが花束を客席に投げ込む。
HONZIさんが挨拶して帽子を取ると、なんとスキンヘッド!カッコいい〜!
柏原さんの紹介のときにミュージシャン皆が平伏してお辞儀するのには大笑い。
最後に欣ちゃんが自己紹介。そして「また、きっと集って何かするから。」と約束してくれた。
最後の最後、メンバーが肩を組み合って並んで挨拶。UAも郁子ちゃんもハナレグミもまさやんもこだまさんも笑ってる。
オレは「欣ちゃん、ありがとう!」と叫んだ。こんなステキなライブ見せてくれてありがとう。
佐藤クンの唄をライブで聴かせてくれてありがとう。心から御礼を言いたかった。
欣ちゃんはオレの方観て頷いてくれた・・そんな気がした。
メンバーが去って行く中、最後欣ちゃんと柏原さんが肩を組んで客席に手を振った。最高の笑顔だった。
そして・・ホントウにホントウに満足してオレは、会場を後にした。

(そして最後に)
このライブ行って善かった。ホントウに善かった。チケットを譲ってくれた方にホントウに感謝したい。こんなチャンスをくれてありがとう。
帰りの電車の中・・満員電車。いつもだったらウォークマンで音楽聴くのだけど今日はそうはしたくなかった。
今日のライブのこと何度も思い出してた。
演奏も善かったし、ボーカリストの唄も善かった。みんな佐藤クンが大好きで大好きで・・でも「自分は自分」としてしっかり歌ってた。
特にUAとまさやん。改めてボーカリストとしての底力を知った。
みんな若かったな〜。ステージの上も客席も・・・何かキラキラしてたな。楽しかったな。
また・・・また観たい。来年もこんなライブをして欲しい。
そして・・・色んなオンガクをもっと聴いてみたい。そんなキモチでウチに帰りました。

(曲目+ボーカリスト(出身バンド))
1.Go Go This Round The World!(VO:茂木欣一+Fishmans)
2.Weater Report(Vo:原田郁子 from クラムボン+Fishmans)
3.いい言葉ちょうだい(Vo:原田郁子+Fishmans)
4.エブリデイ エブリナイト(Vo:原田郁子+Fishmans)
5.Baby Blue(Vo:Pod+Fishmans)
6.なんてったの(Pod+Fishmans)
7.Smilin、Days Summer Holiday(Pod+Fishmans)
8.忘れちゃうひととき(Vo:蔡忠浩 from bonbos+Fishmans)
9.感謝(驚)(蔡忠浩+Fishmans)
10.MELODY(蔡忠浩+Fishmans)
11.むらさきの空から(Vo:pocopen from さかな+Fishmans)
12.あの娘が眠ってる(pocopen +Fishmans)
13.Just Thing(pocopen +Fishmans)
14.WALKING IN THE RYTHM(Vo:UA+Fishmans)
15.新しい人(UA+Fishmans)
16.頼りない天使(UA+Fishmans)
17.Magic Love(Vo:永積タカシハナレグミ+Fishmans)
18.ナイトクルージング(ハナレグミ+Fishmans)
19.いかれたBaby(ハナレグミ+Fishmans)
20.THE LONG SEASON(Vo&Guitar:山崎まさよし+Fishamans+ASA-CHAN:Percussion)
アンコール
21.チャンス(全員+Fishmans+こだま和文:Trumpet)



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