2/6(土)夜出発。その日は奈良多のゲートに車を止め、ビールを飲み仮眠する。
2/7(日)朝8時頃、ベースとなる奥の発電所を目指し重荷を背負いアスファルトの道を歩き始める。荒川出合は確か3,4年前に小河原さんと登っていたと思う。あれから自分にどのくらいの力がついたかのか…、楽しみだなーと思いながら歩くこと約三時間、ようやく奥の発電所に到着しテントを張る。1時くらいになったら2ルンゼでも行こうかなーと思いながらテントでぼーっとしていると結局2時過ぎまで寝過ごしてしまい、その日は近くに張った小さな氷柱でアイスボルダリングなどをして過ごす。
2/8(月)今回の目標のブライダルベール。少し気になるのは夜中から降りだした雪とちょっと気温が高いこと、でもアプローチも近いことからとにかく行ってみようと8時くらいにテントを離れる。1時間後ブライダルベールの下に到着する。相変わらず雪は降り続けている。下部1P目の真中辺りにカリフラワーが発達していてかなり悪そうだ…。『どうかなー行けるかな』と思いながら登り始める。下部のラインは3通りある。今回は真中の一番難しいライン(X級)をあがることにした。『これも登れないようじゃどうせ2P目の核心なんて絶対無理だろう』。気温も高く、氷も柔らかいのでアックスもバッチリ決まる。しかし、下から見ていたカリフラワー地帯が予想以上に悪く苦労してしまう。何とか登りきりフォローの和美ちゃんにも上がってきてもらうが、さらにその上の氷柱は悪そうだ…。おまけに雪が雨に変わってる。何てことだ。結局そこから下りテントに戻る。余分に持ってきた燃料1リットルを全部使い濡れたウエアーを乾かす。せっかく来た目標がこんな形で終わるなんて…。(残念)
2/9(火)気を取り直してネルトンフォールに行ってみる。相変わらず気温はちょっと高めだがその分アックスは思いっきり決まる。コースタイム3時間を2時間20分で登ることが出来た。目標のブライダルベールは登ることは出来なかったが、まぁ仕方ないかな。はじめてリーシュレスも快適に登ることが出来たし。テントに戻りお茶を飲んでると秀峰の2人組が来ている。少し話をしたら彼らもブライダルベールを登れず下りてきたみたいだ。どうやら今年の荒川出合の氷の発達はあまり良くないらしい。
2/10(水)前夜から再び雨が降り始める。朝にはやんだがこれじゃもう登れないなーと思い水をおもいっきりすったテントやギアなどをパッキングして10時頃歩き始める。事件はその直後に起きる。ネルトンフォールの近くを歩いていると激しく崩れる音が響いた。何処で雪崩が起きたのかなーと探していると、それはなんと自分たちが昨日登ったネルトンフォールではないか…。その後も林道上にプチ雪崩が何箇所か起こっていた。
小川
弘資(記)、若月 和美
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