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設定の違い

原作

旧エース

新エース

劇場版

女子部キャプテン


?


星野美保


滝みちる

女子部キャプテンは原作では名前が不明、旧エースと新エース以降では名前が違い、
髪留め以外は共通点が少ないのが特徴。原作では
かなり弱気な感じなのに対してアニメ版では宗方に反論したりと
キャプテンらしい芯の強さが見られる。新エースでは少々
いじめグループの一員的な雰囲気も見られるが、基本的には
キャプテンとしての責任感の強さからひろみに厳しくしているのだろう。
ちなみに旧エースで初っぱなから「ほしのみわ」と読み間違えられた。

選手1



若月葵


萩まち子

選手2


?


宮真里子

池田和子

池田和子

お蝶夫人、キャプテン、音羽京子とこの二人が西高代表選手の常連。
この二人は原作、TV版では音羽京子とともにひろみをいじめる。
選手に残っている事から、ひろみに選手の座を奪われた音羽京子よりも
腕は良いのだろうが、それでも音羽京子を見下したりせずに仲良く
ひろみいじめを手伝っているのは友情の証だろうか。
基本的には選手1がショートカット、選手2がおさげで、どちらも二年生。
原作では、地区大会に優勝しダブルスでキャプテンとペアを組むのは
ショートカットの島だが旧エースでは若月ではなくおさげの宮。
新エースでの選手2の池田はおさげではなく、おさげは「明石」という別の
キャラクターとして設定されていてほとんど選手には選ばれていないが、
いじめキャラとしてきちんと役割を果たしている。つまり新エースは
いじめグループが音羽+三人とパワーアップしているのだ。
劇場版では明石がいなくなり、池田和子がおさげの三年生になったが
萩も池田も端役。いじめシーンどころか試合シーンもない。
そのためか、劇場版のこの二人はこれまでのようないかにも
いじめっ子という感じのキャラクターデザインではない。
ちなみに、劇場版のクライマックス近くで選出されるジュニア選抜メンバーの
中に何故か旧エースのキャプテン星野、若月、宮の名前がある。
(宮は真里子ではなく真理子になっている)物語に深く関わる
わけではなく、穴埋めのためなので誰でもよかったのだろうが
新旧両方のキャプテン、ショート、おさげが同じ世界に共存していると
考えるとちょっと面白い。

お蝶夫人の学年

二年生

三年生

劇場版では何故か三年生だがひろみが一年生のままなので展開上問題はない。
むしろあの威厳と風格は最上級生っぽいので違和感もない。

宗方の死

死ぬ

死なない

死ぬ

旧エースは原作の連載開始と同じ年に放送が開始され、
原作で宗方の死が描かれていなかったのでクライマックスは
「ひろみがお蝶夫人に勝つ」まで。ちなみに、原作と新エースでは宗方の
病名は不明だが、劇場版では骨髄性白血病となっている。


キャラクターの違い

<男子部キャプテン・尾崎勇>
原作や新エース以降では藤堂・千葉に並ぶ美形キャラクターだが、
旧エースのみ角刈りっぽい感じでどちらかというと逞しい
スポーツマンタイプ。故にお蝶夫人とのロマンスは一切なし。
というか、お蝶夫人の美的感覚では許せないタイプのような。
性格もずいぶん違うし、名前の読みは「ゆう」の筈なのに
第10話や第13話で「いさむ」と読まれていたくらいだから
きっと、別人なのだろう。そうに違いない・・・
-原作--旧エース-
画像での比較。原作の尾崎ファンは当時どう思ったのだろう。出崎統によると
「藤堂と同じタイプの色白のハンサムが、2人いるのもマズイと思ったんだ」
との事。変更されたのが尾崎ではなく、藤堂だったら苦情が殺到したかも・・・

<音羽京子>
基本的には全て同じ役どころだが、旧エースのみ
「実は腕に故障があってこの先テニスができなくなる」という
焦りと苛立ちからひろみに辛くあたっていたという設定で、
それが明らかになったのちに今度はひろみを助ける良き先輩へと
変貌していくという、原作ファンには驚きの展開となった。
新エースではいじめ役として原作以上に活躍しているといえる。
特に「靴に画びょう事件」は原作では誰の仕業かは不明なのだが
(まあ、音羽グループと考えるのが妥当だが、ほとんどの女子部員が
ひろみに冷たくしていたので容疑者は大勢いる)、新エースでは音羽
グループによる画びょう設置シーン(笑)があり、「いじめっ子役」としての
パーソナリティが強調されて描かれている。
劇場版では時間の都合から彼女(とその仲間)のいじめシーンは
一切省略され、選手に選ばれなくてがっくりするシーンと
宗方に詰め寄ってお蝶夫人に止められるくらいしか出番がなく、
その後もひろみを厳しく見つめているカットがいくつかあるだけ。

ちなみに原作では名字のみで、京子はアニメ化の際に付けられた。以降、ドラマまで全て京子で統一されている。


物語的な違い

<旧エース>
基本的な流れは原作とほぼ同じだが、上記の通り「宗方の死」が存在せず、
クライマックスまでひろみは一年生のままなのでひろみに憧れる
英(はなぶさ)や香月などの後輩は登場しない。また、全体的にアレンジされた
部分が多く、後半には「竜巻サーブ」等といういわゆる「魔球」が登場
(原作では「魔球などありえない」と宗方の台詞にある)し、
音羽京子の変貌も含めてかなり「原作とは別物」といった感覚が強いが、
「あしたのジョー」の出崎統(監督)と杉野昭夫(作画)コンビによる
様々な技法が秀逸で、原作に囚われないファンに好評だった。
とはいえ、やはり原作との相違点の多さや中途半端なクライマックスに
不満を持ったファンが少なからずいたのも事実ではある。

<新エース>
旧エースが再放送で人気が出た事を受けて、より原作に忠実に製作された。
オーストラリア遠征もあるし、宗方の死もきちんと描かれている。
もちろん、単行本10巻ぶんを25話で再現するのは時間的に不可能だし、
原作にないエピソードも追加されているので全く同じというわけ
ではないが、原作をいったん分解して再構成され、原作にあった
シーンや台詞もアニメオリジナルかと感じられてしまう・・・という
旧エースで見られた違和感は無く、素直に「原作のあのシーンが動いて
いる」という安心感のようなものが感じられて興味深い。
キャスティングはほぼ旧エースのままだが、宗方が野沢那智に
変更されたのが大きな特徴だろう。旧エースの中田浩二と
比較すると鬼コーチぶりでは少々負けているが、旧エースではみられない
宗方の厳しさの中にある脆さ、儚さは野沢那智ならではといえる。
その他、男子部キャプテンの尾崎が原作同様の美形タイプになったので
熱血役の多い池水通洋から豊田真治に変更されている。
しかし、旧エースを支えた出崎統や杉野昭夫の不参加により、
忠実ではあるが突出した部分のない作品となってしまった。
(ただし出崎は内緒で参加してコンテを書いたらしい)
それでもベテラン脚本家であり、宇宙皇子(うつのみこ)等の著書でも知られる
藤川桂介による脚本、馬飼野康二による音楽に支えられ、
旧エースとは違ったファン層を獲得、アニメ版エースの定番となった。
特に藤川桂介はこの作品を手掛けた事がプラスになり、後に
「六神合体ゴッドマーズ」で他のロボットアニメにはみられない
センチメンタリズムを構築して多くの女性ファンを獲得している。

<劇場版>
旧エースの再放送、新エースの人気から製作された。
TVアニメの映画化というと、この当時は「宇宙戦艦ヤマト」等に
代表されるように「TV版を再編集したもの」が主流であったのだが、
この作品は完全新作である。そして、監督に出崎統、作画に杉野昭夫、
脚本に藤川桂介、音楽に馬飼野康二、という、旧エースと新エースを
融合させたベストスタッフによるまさに決定版となった。
88分という時間の制約から物語はかなりアレンジされているが
原作の持つテーマ性は失われておらず、全体を通してみると
原作では宗方は初めから赴任しているのに対して赴任前にひろみと
運命的な出会いをしていたり、クライマックスで全日本ジュニアの
選抜メンバーに選ばれる為にお蝶夫人と勝負するなど、物語的、
感覚的ともに旧エースに近い雰囲気で構成されている。
また、学校を休んだお蝶夫人に花束をひろみが贈るエピソードでは
花束を贈るのを踏みとどまっており、原作では藤堂が自分の想いを込めて
ひろみに渡すメダルを「もらっておけ」と宗方が見守るのだが
劇場版では宗方が預かり、クライマックスで「彼女に本当に
心の支えが必要になった時に改めて渡してくれ」と藤堂に返している。
この様に、原作とは正反対の描写をしながらも原作のイメージを
壊していないのはすごい。
これまでの作品との違いで目立つのは蘭子がバイクに乗っている
ところで、これは2にも引き継がれている。
音楽は新エースで聞き慣れたメロディが使用され、キャスティングや脇役の
名前も新エースを引き継いでおり、新エースのファンも違和感なく観賞できる。
無駄の一切無いテンポの速い演出、最近のアニメと比較しても
全く遜色の感じられないクオリティの作画、
息のあった声優陣など、その完成度は凄まじいものがある。
特にDVD版は過去に発売されたLD版とは比較にならないほどの
高画質で、劇場版の魅力を存分に堪能できる。

・劇場版主題歌について・
キングレコードより発売された「エースをねらえ! 総音楽集」というCDは実質
2のBGM集だが、旧エースから2までの主題歌も一通り収録されている。ただし、
劇場版の主題歌のみ他の歌手によるカバーバージョン。
トライエムより発売された「東京ムービーアンソロジー6 劇場編」というCDには
オリジナル版が収録されているが、劇場版の音声をそのまま使用しているため
フルサイズではないし、エンディング曲はひろみのハミングがかぶってしまっている。
2012年3月28日にコロムビアより発売された「ガールズ・イン・テーマソングス Red」というCDに
初めてフルサイズで収録された。



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