鹵獲兵器要覧 |
電動
M16/M4シリーズ
マルイの電動シリーズでは2番目に登場し、かつてはフィールドで一番見かける銃であった事もある。
初期のM16A1は剛性に不満があり、分解はテイクダウン出来ない構造なのにテイクダウンしちゃってる奴をかつては時々フィールドで見かけたものだが、シリーズで新しくなる毎に改良されてきており、最近のM4系はかなり完成度の高い物となっている。
ゴテゴテ付けたい人はRISシステムとなったM4系列が有効かも知れないが、ゲームでの機動性を考えるとCAR−15あたりも悪くない。
何にせよノーマルのM16は個人の趣味以外で選択する意味は薄れている。
M4はマルイ次世代電動の第一弾としてモデル化され、その後のマルイのくどい程のバリエーション展開と追従する中華コピーの乱発により、なんかこれ使うのがサバゲの標準みたいなイメージが出来つつある。
見た目的には同じようだけど微妙にマガジンが違ったりということがあるので、注意が必要。
また、次世代は全般に発射音がバカでかく、せっかくのアンブッシュ効果を低減させる等、森林系で一撃必殺を狙うゲーマーには適さない。バリケード中心の平坦なフィールドでイケイケ系に適した銃だろう。
ちなみに次世代のバッテリー消費はノーマル電動の約2倍。従ってバッテリー切れも頻発する点も考慮すべき。
FA−MAS
マルイの電動シリーズ第一弾。その為リアルさという点では後発の他電動にやや劣る感があるものの、本銃が今だに生産されている大きな理由が1つある。
それは発射速度が他の電動より速い事だ。普通大体1分間850発程度だが、FA−MASは1000〜1200発と箱出しのままでもサイクルが早い。
もちろん、その後に発売されたハイサイクルシリーズには及ぶべくもないが。
これはメカボックスがバージョン1といって他の電動メカと異なる構造による。
同じブルバップ銃でもステアーAUGはバージョン3(AKと同じ)が入っており、同じメカボは他の銃には使われていないので注意。またピストンスプリングの開放ボタンがあるので、暫く使用しない時にはこれでリリースしてやる事によりバネのへたりを抑える事が出来る。
バージョン2以降のメカボックスにはこの細工がなくなってしまった為、「最後にセミで1発」という作法が生まれた訳である。
M16とほぼ同等のバレル長ながら全体にコンパクトでとりまわしやすく、また2脚も付いている(スーパーバージョンにはない)ので待ち伏せにも有効だ。
ただし構造上、マガジンキャッチを何かの拍子に引っ掛けてマガジンを落とす事がよくある。ブルバップの場合気付きにくいのでこの点は注意が必要だろう。
G3系列
M16系(今やM4系というべきか?)と並んでバリエーション豊富な長物。特に半分スナイパー的な運用をする人が良く使っているのはSG−1等の影響か。
スタンダードなA3・A4は長大な為に取り回しも良くないので、ゲームウエポンとしての視点からはMC51やG3SASなどが一般的にはお勧めである。
同じH&K系列という事で使用感はMP5シリーズに近い物があるが、マガジンがデカい分装弾数が稼げるので撃ちまくりゲーマーには断然こちら。
PSG−1
確か「電動スナイパーライフルシリーズ」の第一弾とされていたが、さて第二弾はどうなったのか。
セミオートのみ、バッテリーを食う、と普通の電動に劣るばかりか、肝心の命中精度も他の電動でちょっと弄ればこれ以上になってしまう事から最近はほとんど見かけなくなった。
よっぽどこれが使いたいという熱意がなければ、値段が高いばかりでガッカリする事になると思うので心して購入せよ。
MP5バリエーション
マルイ電動の第三弾として出て以来、各部小改良を重ねているとはいえ現在も通常在庫として出回っており、またど
このゲームに行っても必ず見かける位に普及率が高い銃。確かにサイズも取り回しが良く、各種カスタムパーツ類も豊富でバッテリーもラージ・ミニと(ストッ
クをどうするかで)選択可能な為、ベースにして自分好みの味付けにし易いというのが最大の特徴だろう。
初心者がどれにするか迷ってるなら、PDWがお勧め(外観は好き嫌いが分かれるところだが)。
扱いやすい大きさとストック標準装備により汎用性が非常に高いからだ。
P90
かつてはサンプロからも電動が出ていたが、今や探す方が大変だと思うのでマルイの方に限った話を。
もともと実銃が「普段テッポ−を撃たない後方の連中が、でもいざという時の為に装備するのだが、訓練してなくて
も扱いやすい銃を」というコンセプトで作られているだけあって確かに良く出来ている。突起も少ないので携行にも邪魔にならず、伏射でも非常に低い体勢が取
れるのでアンブッシュにはもってこい。マガジンの着脱が慣れないとし難くまごつくかも知れないが、多弾数マガジンを使う人が大半だろうからさした問題では
ない。
しかしながらこのマガジンも、多弾数マガジンの場合個体差によっては給弾不良が多発する物がある。だいたいフィールドで見かける3人に1人はこれに泣かされており、サードパーティ製のM16用マガジンが使えるアタッチメントを付けてしまう人も多数いる。
これ以外の注意点として、標準のドットサイトは小さく見づらい。これは着弾を目安に弾道で修正して射撃するなり、他のスコープを載せるなりする事になるのは覚悟しておくべき。
SIG(550/551/552)
使用感としてはG3系に近いのだが、2つの弱点がある。
1つはストック折りたたみ部が弱い様で、この部分が割れたり壊れたりしてしまっている物を良く見かけることだ。
それともう一点は、550/551ではウリの筈の可変バーストが壊れると全く射撃不能になってしまう事。
その為かSIG552 SEALSではとうとうバースト機構なくなっちゃったし、550・551使ってる人でも自分でバーストメカを取り外してる人が多い。
ステアーAUG
ストック内にAKと同じバージョン3メカボックスを内蔵しているのだが、スペース的に余裕がある為この空間に消音材を詰めて電動の宿命である動作音を軽減させる事が出来る為、玄人に好まれている。
レシーバーにはスコープ固定のミリタリーとマウントだけで自前のスコープを載せるデラックスの2種があるが、実
用性からはデラックスを選ぶ事をお勧めする。P90もそうだがどうも標準装備のスコープというのは使いにくい物が多いので、「付属だからこっちの方が良い
だろう」なんて安直に選択すると後で追加出費を強いられる羽目になる。
H&K33K (人参日報読者のゲーマー、Gさんから頂いたレポートを纏めました)
利点:
・作動音が静か
・シアを切って弾がでる」という当たり前の感触が良い(スイッチ然としたトリガーの感触とは別物に感じられる)。
問題点:
1:マグチェンジ後の初弾が必ずカラ撃ちになる。
誰もが夢見る「弾倉交換後の初弾をコッキングで送り込み」が出来ない。
2:バッテリーが上がりかけると、トリガーが固まる。
ギアの巻き上げ途中で力尽きてしまう様でモーターの負荷が逆にトリガーに掛かって固まってしまう。
固まったが最後、分解してピストンをリリースしないといけないようなので「バッテリーが切れてもコッキング」というのは、バッテリーが弱まる前に切り替える必要ありなので、あまり当てには出来ない?
3:マガジンが錆びやすい。
非常に出来の良いスチールマガジンなので、まぁ致し方ないところ。
4:ストックはちょっとぐらぐら。
ストック基部がプラ製で且つピン1本止めなので当然ぐら付く。過度な期待は出来ません。
ボルトアクション・コッキング
APS−2
かつてのスーパー9を抜き、広く普及したボルトアクションスナイパーライフル。カスタムパーツもかなりの物がAPS−2用だ。幾つかのバリエーションがあるがいずれにせよそのままゲームに使うには能力不足なので、何かしらパーツを組んで自分好みに仕上げていく事になる。
いずれにせよ、弄る知識と使いこなす腕が問われる銃であるので、電動から安易に流れてくると結構大変かも。
CA870
マルゼンがAPS−2のノウハウを投入して作ったポンプアクション銃。当初はサイトもなく腰だめブッ放し銃の筈
だったが、実は思いのほか命中精度が良い事から簡易狙撃銃として使われる事が多かった。今ではメーカーからストック&マウントベース装備のバージョンが発
売されるに当たり、「APS−2を本気で弄るつもりはないけどちょっとしたスナイパーライフルを」というゲーマーの間に普及を見せている。
VSR−10シリーズ
かつての王道・スーパー9、これを駆逐したAPSー2、に替わってスナイパーライフルの主流となったボルトアクションライフル。
普及するのもさもありなん、箱出しノーマルでマルイ電動と同等の命中精度と使い勝手を再現しているからだ。
例えばAPSー2は元が「競技用」の名目で世に出されているのでバージョンによってHOP無しだったり固定
HOPだったり、また微妙にゲームでは使いにくいところがあったりするのだが、VSRー10はクリック式の可変HOPを標準搭載、固定サイトは(どうせス
コープ乗せるんでしょ、という前提か)すぐ外せるし、強度もそこそこと仮に初心者がイメージ先行で買ってしまったとしてもまあそれなりに遊べる程度の条件
を揃えていえるのは、流石ゲーム用エアガンを長く製造してきたマルイならではといった感がある。
ただし、それ故にマルイ電動に慣れた身では「電動ガンをボルトアクションで撃っている感触」がする事も確かだ。
現在市場には3バージョンがあるので、人参解放軍としては注意を喚起したい。
もしどれか1丁なら「Gスペック」を勧める。トリガーシステム・チャンバー周り(HOP機構も改善!)等に改良が加えられており、付属のサイレンサーもかなり使える上、サイレンサーを外せば全長も他2種より短くなる等メリットが多々あるからだ。
ビギナー狙撃志願兵はまず、カスタムなどする前にどノーマル状態で本銃の性能を100%出し切る事が出来る様、研鑽すべきである。
プロスナイパーバージョン(初期に出た黒い方)は、ピストンのシリンダー前面への打撃による衝撃を抑える為にエア
ブレーキがかかる様になっているのだが、これが抵抗となりHOPをキツくかけると初速が低下するという報告が挙がっている。特に命中精度を求めると重い弾
を使う事になるがそうするとHOPを強くする必要が生じる為、これは本銃にとって致命的なデメリットと考察される。
この為、銃の性能を生かすならリアルショックバージョン(初期に出た茶色い方)の方が良い。ちなみにリアルショックというが実際にはピストンが前進してシリンダー前面に当たる際の衝撃により「銃が前に引っ張られる」様な不思議なリコイルがあるのが本銃の特徴である。
スーパー9系
かつてのサバゲメインウエポンの王道。勿論今でも使っている人は時々いる。当然ながらノーマル箱出しでは使い物
にならないので、フィールドで見かけたら何かしら手が入っていると思った方が良い。かつてはカスタムパーツの豊富さから、「カスタムパーツだけで1丁組め
る」と言われた程。
VSR−10・APS−2はミーハーが手を出してる事も多いが、今あえてスーパー9を使っているという事はほぼ間違いなく手練。銃もゲーマーも相当手ごわいと考えてほぼ間違いないだろう。油断するな!
三八式・九九式歩兵銃
KTW(エアー式):
旧軍ゲーマー待望の1丁だが、そのガワだけでなく実力も中々バカにできない。ロットによりばらつきがかなりある様だが、かつては良い方の個体だと1J超のパワーが出る物もあった(現在は違法となる為、全てメーカによる規制改修がされた)。
ただしそのままではスコープが載せられないので、折角の性能をフルに発揮できない。後に九九式狙撃銃が出たが専用スコープは九七式狙撃銃と同じ2.5倍とやや低めな上、オフセット装着なので調整が難しい、などあまりそのメリットを享受出来る状態ではない。
また、構造に問題があるのか個体によっては時々給弾されない事があるようだ。ちなみに着剣ラグなどの肝心なパーツはプラ製なので、あまり無茶をすると痛い目を見る事になる。
独立したマガジンはなく、銃下部のマガジンハウジングに相当する部分を開けてジャラジャラと流し込むタイプなので、弾数的には結構撃てる上、マガジンを別途持つ必要がないのは後述するタナカの製品と比較して利点となる。
エアー式(俗にいうコッキング)の為、ガス不要バッテリー不要で夏冬問わず通年使えるのは気合の入った旧軍ゲーマーならずともありがたいところである。
ボルトアクションの固さ(コッキング式なので)さえ容認出来れば、ガンガン撃ちまくりたいゲーマー向けと言えるだろう。
タナカ(ガスガン):
モデルガンで定評のあるタナカでも三八式・九九式を出している。KTWと異なりこちらはガスを使用するのだが、
これによりボルトアクションは軽くかつストロークも短くて済む代償としてガスガンの有するデメリット(外気の変化によりパワー・弾道が大きく影響を受け
る、別途ガス補充の必要あり)もまた受ける為、注意が必要だ。
上記KTWと対照的に、こちらはマガジン式で弾とガスをマガジンに込める必要がある。またマガジンの値段が高い上に装填数が10発というのも辛いところ。(ちなみにこのマガジンは結構大きく、弾薬盒には入らない)
この為、1発1発を結構大事に撃つスタイルとなるのは末期の補給が途絶えた日本軍をイメージせよということなのだろうか。
銃本体自体はKTWより安いのだが、マガジンを数揃える必要などを考えると一式セットで見たらコストは逆転するかも。ブルジョアなガスガンである。
参考までに、我々がこれまで対戦した経験からすると調子の良い個体のKTW製品は手強いと判断する。
自分が借りて使ってみた印象も含め、他の「競技用」ボルトアクションライフルと遜色なく戦っていた。
タナカのガスライフルは、三八式の前に出ていたモーゼルKar98Kも含め弾道が安定しないとか予備マガジンもそうそう揃えられなくて派手に撃てない等、あまり対処に苦戦した事がない。