@ 媚薬を飲んだのは、『ゴドー』:ハズレ
ぐらり、と均整のとれた身体が傾く。片膝をついたゴドーのゴーグルが外れ、床に転がった。
「ゴドーさん?!」
慌てて駆け寄り手を差し伸べたが、触れた肌の熱さにぎょっとして反射的に引きかける。
が、気が付いたら両腕とも熱くて強いゴドーのそれに捕らわれていた。
ゆらり、と巡らされたゴドーの朱眼。並々ならぬ淫靡な色を湛えて。
成歩堂はゴドーの危険度を正しく把握した。こんなテンパリ具合のゴドーは、危険生物第4種の隔離対象に匹敵する。
頑丈な檻に閉じ込められないのなら、即刻逃げるべきだろう。しかし、ゴドーに拘束されていてはどちらも不可能。
「あの、ゴドーさん。言いますから!」
このゴドー相手では、逆らうのは無謀に過ぎる。落ち着かせなければ、とそれだけを成歩堂は考えたのだが。
「だ、…抱…ぃ……て…く、だ……ぃ…」
目の縁を染め、俯き加減で、消え入りそうな声で、恥ずかしそうに辿々しく紡ぐその様は。
まさしく火に油を注ぐ、いやこの場合はゴドーへ更に媚薬を盛る、以外の何物でもない。
「アンタの願い、聞いちゃうぜ!」
高らかに了承すると、ゴドーはキス一発で成歩堂の全身から力を奪い。
せめてもの情けなのか寝室へ移動した後は―――抜群の効き目だった媚薬が切れるまで、成歩堂を貪り続けた。
そして、成歩堂は恐ろしい事実を一つ、知ったのである。
すなわちエロ親父ゴドーは、あれでも多少の手加減をしていたのだ、と。
**ハズレなので、強制的に目次へリンクしてあります。といっても、プラウザバックすれば前頁に戻れますけど(笑)**
@を選んだ方へ。管理人はナルloveなので、あまりにもナルが可哀相な話は書けないのですよ(笑)
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